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町内会長に、おれはなる!#4~潜入!新任町内会長研修会その2…ごみステーションのネットは黄色か青か??~

 前回に引き続き、新任町内会長研修会の潜入レポート。今回は、ごみステーションについてと、全体での質疑応答の内容についてです。これまでの流れは、その1をご覧下さい。

ごみステーションについて

 いつも家庭からのごみを回収してくれるごみ捨て場。これは「ごみステーション」という正式な名前がついているようです。初めて知りました(笑)
で、北九州市では、このごみステーション1つ1つが管理されていて、それぞれに番号がついているそうです!これも知らんかった!!(笑)なので、ごみステーションは、勝手に設置できないのです。

 北九州市では、ごみ袋に掛けるネットや金網の箱?(簡易集積容器という名前があるようです)をつけるのに2回まで、無料でもらえます。うちのごみステーションのネットもこれでもらいました。
 また、3回目からは、それぞれの購入金額の1/2まで補助してくれるようです(補助金額の上限はあります)。

参加者からの質問!

 参加されていたから、行政の方にいろいろと質問があがっていました。

①ごみステーションのネットの色~カラスは黄色が嫌い?~

Q1 ごみステーションのネットに黄色と青色があるが、どっちの方がカラスが来ないのか?経験的には黄色の方が来ないと思うので、できれば黄色が欲しい

 「そんな質問せんでいいやろ」
と後ろの席から聞こえても来たのですが、ちょっと笑えました(笑)。北九州市が配布しているネットの色は「青色」のみ!知らんかった!!なので「黄色」のネットは自分で買って設置するしかありません!!
 あと、回答された行政の方の個人的な経験でということでしたが、黄色でもきちんとネットを掛けていなければカラスはくるので、まずはしっかりネット掛けることの徹底を言われていました。ごもっとも(笑)

 おもしろい話題だったので、後日ちょっとネットで調べると…別にカラスに嫌いな色とかはないようです。カラスは、RGB(赤・緑・青)の3原色に加え、紫外線の4つでものを見ているらしく、黄色が見えないとか嫌いとかはないとのことです。
 以前、黄色のゴミ袋に紫外線を遮断する特殊な塗料が混ぜられていたものがあって、それにカラスが来にくかった➡黄色がいいということになったのではないか?とのこと。詳しくは下記HPで!
カラスが嫌いな色はあるのか?黄色が嫌いは本当? (crowlab.co.jp)

②町内会加入-非加入の不公平感~フリーライダーの問題~

Q2 ごみステーションには、町内会非加入の人たちも捨てている。ごみステーションを使っている10人中6人が非加入世帯の人たち。しかしごみステーションの掃除やネットの補修は町内会加入世帯がしないといけない。行政はここらへんも考えて、ネットの支給回数も考えて欲しい。

Q3 コロナ禍の2年間で、町内会を辞める人が多い。今年は組単位で脱退があった。こういうところの防犯灯も町内会で料金を払っているのだから、もうその地域の防犯灯を撤去しようと思っている。

 これもおもしろい(=興味深い)話題だな~と思いました。「フリーライダーの問題」に近いなぁと。ごみを捨てる・回収するは税金で運営されているので、正確にはフリーライダーではないと思うのですが、町内会という単位で、ごみステーションの管理(掃除、ネットの交換)というところになってくると、町内会加入世帯、非加入世帯の間でフリーライダーの問題のようになってきているなあと思います。(フリーライダーとは、主に公共財などに対して、対価を払わずにその便益のみを享受することをいいます)
 自分の経験をお話しすると、うちのごみステーションに捨てているのは2世帯のみですが、時々他の人からのごみ袋が捨てられます。捨てられていることについては、全く文句はないのですが、回収日とはちがう曜日に捨てられていたり、きちんとネットの中にいれておらず、カラスか猫かは分かりませんが、結構荒らされたりしていたりして困りました。僕ら2世帯は、掃除をしたり、張り紙をしたりして対策をしています。
 防犯灯の撤去についても、町内会で設置する防犯灯は、町内会で維持管理しているので、その費用は町内会費から支出されます。そこでフリーライダーに対して不公平さを感じることも理解できます。
人は不公平に敏感で、かの毛沢東も
「貧しかざるを憂えず 等しかざるを憂う」
と言っております。僕もそう感じます。

雑感

 町内会に入るかどうかは、基本的に個人の自由だと思います。現に裁判所でも、町内会への強制加入はダメだという判決もでているそうです。
 出るも入るも自由な場合、必要なのは「入る動機」「続ける動機」だと思います。自分自身、NPOで子どもたちの活動をしていますが、来てもらうためには、時代に合った魅力的な活動の場を用意する必要があるし、来てくれたら現場での子どもたちとの関係づくり、子どもたちのおもしろいをかき立てる活動をしなくては!と必死です(笑)。そういう意味では、町内会も同じなのかもしれません。
 あと、現状での不公平感。やはりこれはそれを小さくしていかないといかんと思います。でも、その方法があまり強権的だと、その結果は分断しかないのではないかと。どういう方法がいいのか、考えはすぐには出てこないのですが、いろいろな場面で生じるようなことなので、これから引き続き考えていこうと思います。


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