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【書評3】苦しかった時の話をしようか①

『苦しかった時の話をしようか』 森岡 毅 (著)

実は以前、この本を紹介した。

週末に行うトークイベントの題材にすることを決めたので、整理する意味でもう一度この本について書くことにした。

子供たちがキャリアの判断に困った時に役立つ『虎の巻』

USJのV字回復の立役者、森岡毅さんが、就職活動中の自分の娘に向けて書いたのが本著。

就活中の学生はもちろん、今の20-30代の社会人は一読すべき本だと思う。

抗い難く残酷な社会構造、決して平等とはいえない能力差と向き合い、

生まれ持った自分の能力をどうやって最大限生かすために、今なのを選び、目的を達成するのか?それを考えるヒントがつまっている。

第1章:やりたいことがわからなくて悩む君へ

「やりたいことがわからないのは、世の中の職業を知らないからだ。」

かつてのぼくも思っていたことを冒頭から否定する。

やりたいことが見つからないのは自分の中に「軸」がないからだ。
本質的に君が悩むべきなのは具体的な就職先ではない。君が真っ先に悩んで、最後まで集中して考え抜くべきなのは君のキャリアにとって重視すべき「軸」なのだ。
自分の今を肯定したときに。その今をつくり上げてきた自分の中での相対的な特徴(=強み)を「宝物」と定義している。
(ただ自分の特徴は「宝物」にも「弱点」にもなるので)        キャリア戦略とはその人の目的達成のために、その人が持っている"特徴"を認識して、その特徴が強みに変わる文脈を探して泳いでいく、その勝ち筋を考えるということだ。

まとめると。

ぼくたちは、self awarenessを高めて、考え抜いて自分の軸を決め、自分の「宝物」を磨きまくり、負けや挫折、凹むことを乗り越えて競争を勝ち抜く中でキャリアを構築していけばいいということだ。

会社と結婚するな、職能と結婚せよ!

会社に依存するのではなく、自分自身のスキル(職能)に依存するキャリアの作り方を君には強く勧めたい。                   文字通り就"職"活動であって、就"社"活動ではない。個人にとって会社は職能を身につけるだけの手段だ。自分の宝物をよく見つめて、自分がプロとして身につけるべき職能をまず見極めないといけない。

会社も家もお金も配偶者もなにかあったらいなくなってしまうが、自分の頭の中に残された能力だけはなくならない。

「私はどこに勤めている」ではなく、「私は何ができます」と言える人材になる。

プロとしてのスキルを身につけるという前提で仕事をすることができると確かに社内事情などに一喜一憂せずに仕事に臨めるなと感じた。


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