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挑戦している君たちへ

そろそろ受験生にとっては追い込みの時期になる。

高校に進学する中学三年生に限ると、ほとんどの学生がこれまでの人生で一番勉強している年になっているはずだ。

塾講師として四年間働いていた(主に中学生担当)のだが、当時の自分が担当している学生たちほど頑張れていたのか疑問だった。

受験生の中には自ら進んで受験勉強に取り組んでいる学生もたくさんいるが、同じくらい、いや、それ以上に(個人的な感覚に基づく)、受験勉強に前向きになれていない学生もいる。

正直なところ、そういった学生たちには尊敬の念を抱いている。

まったく自分のしたいことではないはずの勉強にイヤイヤながらも毎日取り組んでいるのだからすごいと思う。

イヤなことを毎日していてメンタルに不調をきたす社会人はたくさんいるだろう。仕事を辞める人もいるはずだ。

にもかかわらず、全面的にやる気の出ない受験勉強を惰性交じりでも続けている学生たちには頭が上がらない。

しかも、一応、第一志望と決めた学校があるはずで、そこに合格するために勉強しているはずなのだが、困ったことに、全員が合格できるわけではない。

これまで何人もの受験生を見てきた(勉強に対して後ろ向きな生徒がほとんど)が、冷めた感じの学生でも不合格だとそれなりに落ち込んでいた。そんな風に見せていなくても、どこか元気がないように見える。「受験勉強は無駄だった」と言う生徒もいた。

そんな時にいつも話していたことがある。

それは、「受験勉強は決して無駄ではない。受験勉強が何なのかというと、中学三年間の総復習をして、高校の勉強が分からなくならないようにするためのものなんだ。だから決して無駄ではない。」という内容である。

これは塾講師として働いているうちに見つけた自分なりの受験勉強に対する答えである。

もちろん、第一志望の学校に受かったら嬉しいはずだ。

けど、受験に落ちたからと言って、それですべてが決まるわけではない。

大切なのは、自分が行くことになる学校でどんな学生生活を送るかだ。

勉強が必要のない分野に秀でている学生はたくさんいる。けれど、学校の授業の内容が分かるようになれば、楽しいことが増えるはずだ。

だから、何度も言ってきた。

君たちのやっている勉強は決して無駄ではない。

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