見出し画像

鶏が先か、卵が先か‥。

ほぼ毎晩のようにお客さんとの話題に出るのが、大山のこれから。特に、スキー場に関してです。

バブル時代、こぞって楽しんだスキー。そりゃ、すごい人で、大山は大賑わい。1900年代の最盛期は40万人の利用があったようです。そのうち、20万を切るようになり、15万、12万と年々減ってきました。ひどい暖冬の影響をうけた2019年‐2020年のシーズンには5万人を割ったとのこと。そう、実はコロナ前の年は暖冬の影響でリフトは1か月程度の運行しかできませんでした。そして、コロナ突入の2020年‐2021年はそれでも雪が豊富にあったので、なんとか10万人近くまで数字が上がりました。そして、2021年‐2022年は11万人。昨シーズンは地元のお客さんへ県主導のキャンペーンもあったのと、やはり雪が豊富にあったから、そこそこ数字を戻したようですね。

とはいえ、やはりもう少しお客さんに来てもらわないと運営は厳しいはずです。利益が出て、儲けが出てようやく投資もできる。

そう、まずは、お客さんに来てもらうには??

大山のスキー場は歴史が長い。歴史が古いということは、ある意味、すべてが古いということ。そして、駐車場からゲレンデまでのアクセスやそれぞれのゲレンデをつなぐ連絡通路の連携の悪さ。そしてコロナ以降、経営を立て直すために経費の削減を行ったのだけど、それがサービスの低下につながったと、お客さんは嘆きます。

もちろん、そういった不具合を一個一個見直して改善すればいいだけのこと。簡単なこと。不満は一個一個解決。

お客さんから言えば、もう少し早くリフトを動かしてほしい、閉鎖しているエリアのリフトを運行してほしい。レストランのメニューが少ないので、もっと増やしてほしい。アクセスを改善してほしいし、駐車料金が高いいからもう少し何とかならないのか?

これを聞くと、わがままが過ぎるように聞こえるだろうけど、やはりここが改善できれば、ずいぶんと違う。お客さんは決してわがままを言っているわけではなく、もともとあって今なくなったサービスを復活させてほしいという要望。大山が好きだから、よくなってほしいから、意見を言ってくれている。そう、よくしないとお客さんが離れてしまう。

私は雇用される経験もあるし、今は小さいながらも宿を経営してるので、いろいろ思うところがある。

鶏が先か、卵が先か‥。

融資を受け、設備や今の不満を解決するために、頑張って、赤字になってでもお客さんを振り向かせることをすべきか??要望を受け止め、改善していくのか??それとも、赤字は避け、倒産しないように、経費を削減して、サービス低下は致し方ないけど、なんとか維持するようにするのか?

大きな組織であればあるほど、それにかかわる人も多い。倒産すれば済む話でもないので、今は、必死に維持をしている。だから、お客さんに我慢してくれ!という話なのだけど、それは、企業の内部の話。お客さんには関係ないことかもしれない。いや?関係ある?スキー場が閉鎖すれば、なんで閉鎖するのか?何とか維持してほしかった‥と言われるだろう。

それに、ここ最近、繰り返す暖冬にも悩まされ、ゲレンデ人口減にも拍車がかかっている。これから先の未来が見えづらい状況でどこまで投資できるか?これは本当に難しいところだと思います。

経営側の気持ちもわかる、お客さんの気持ちもわかる。お客さんの要望と、サービスの齟齬があることにも気が付いている。

大山のゲレンデはコースもたくさんある(ただし今現在はリフト稼働は半分)し、やはり魅力的なところである。滑りながら海が見えるって最高だし、大山が背後にそびえる姿は、本当にかっこいい。魅力がたくさんある。

雪の多い少ないはしょうがない。設備が古いのもしょうがないかもしれない。でも、できることはある。にこやかな対応で、気持ちいい態度で接して、丁寧に説明をおこなう。お客さんに気持ちよく楽しんでもらう努力をスタッフみんなで考えて改善していくだけでもずいぶんと違うと思う。

いっぱいいろいろなことを日々思い、どうすればいいのか?って色々考える。ない袖を振ることがいかに難しいか‥。でも、なんとか振れるようにアイデアを出し、協力し、宿も一緒になって、それこそ駐車場管理会社も一緒になって、改善を模索していけたら‥と思います。

寿庵のHPはこちらをクリック!




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?