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【新入社員対談】「研究室にあったエアコン」から入社を決めるまで。

学生たちがどんな思いで就職活動に臨んでいたのか、正直その全容はわかりません。

今回は、他の企業も含めて就職活動を進める中で、ダイキンへの入社を決めて実際に働きはじめた社員に、選考中に話してくれたこと、話してないけれど抱いていた思いについて聞いてみました。

 
登場する社員 

菊本陸:2020年9月に慶應義塾大学を卒業し、同年10月入社(※1)の2年目社員。所属部署はテクノロジー・イノベーションセンター。

林大朔:2021年3月に東京大学大学院を卒業し、4月に入社したばかりの新卒社員。ダイキン情報技術大学への所属が決定。

※1・・・ダイキンでは通年で採用活動を行っています。

「研究室にあったような気がする、ダイキンのエアコン」

ーー今日はいろいろと本音で伺っていきたいと思います。まず最初に入社理由を教えてください……面接みたいな質問ですが、就活時には話せなかったことも聞いてみたいです!

菊本:選考で出会った社員さんが正直な方ばかりだったのが大きいかもしれません。僕自身、高校はシンガポール、大学も英語で学んでいました。「日本の会社に就職するのってどうなんだろう…」という正直な疑問に対して選考中に出会った社員さんたちは「海外の会社に比べたらやはり日本ぽい会社ではある」と飾らずに教えてくださったことは印象に残っています。あとはハードウェアからソフトウェア、BtoCからBtoBまで色々挑戦していて純粋に面白そうでした。

林:採用面談の時に対等に扱ってもらえたことです。他の同期とも話して共通認識だったのは、面談時の質問の数がかなり少ないということ。こっちが結構質問をしたくらい(笑)。対等に情報をやり取りできたのは、他の企業とは異なる点でした。あとは新しいものに対する本気度。生産現場に深層学習などを導入するときに、検証だけでなく社内実装まで挑戦したり、ベンチャー企業との協創に積極的だったり。

210702_ダイキン工業様_note素材_林様

林 大朔
2021年3月に東京大学大学院を卒業し、4月に入社したばかりの新卒社員。ダイキン情報技術大学への所属が決定。

林:製造現場でのAI導入に関われるのも大きな魅力でした。実際にそれを運用していく段階では、スキルや専門性を既に持っている中途入社のメンバーや外部パートナーに完全委託する企業が珍しくない中で、ダイキンは新卒からそうした人材を育てていく素地があると伺い、興味を持ち始めました。

ーーそもそもダイキンを知ったきっかけはなんだったのでしょうか?

林:実は就職活動の後半で知りました(笑)。エアコンをつくっているのは知っていたけれど、新大阪にマスコットキャラ(ぴちょんくん)がいるな…くらいの認識。就職活動を進める中で「企業を調べるときに時価総額を見ると参考になる」と知人からアドバイスをもらっていわゆる時価総額ランキングに目を通したところ、メーカーとしてはかなり上の順位だった。なぜ評価が高いのか気になって調べ始めたことで、魅力を知ることができました。

菊本:もともとのイメージは大学の教室についていた業務用のエアコン。大学で開催されていたキャリアフォーラムでたまたまダイキンと出会いました。その後いろいろ調べていく中でエントリーシートを出すことを決めました。自分でサイトを見て調べたり、選考中に出会った社員さんとの会話の中でダイキンが目指す社会的な位置付けや企業の規模などを学んでいきました。

ーー就職活動中は他企業の選考も進んでいたと思います。菊本さんは内定が複数あったと伺っていますが、その中でもダイキンを選んだ理由を教えてください。

菊本:空調と化学の分野でグローバルで高いシェアであることに加えて経営との距離も近いこと。自分のタスクにも集中しつつ、経営の人達が考えていることを学びながら仕事ができるのは他の会社と違うところだと感じました。

研修は社長になった気分で臨むのがポイント?

ーー自分が感じていたことや、選考中に聞いたことなども含め、入社前に抱いていたイメージは入社後に変わりましたか?

菊本:全体的には大きな乖離はありません。ただ、予想以上に大企業だったのは、いい意味でも悪い意味でも大きな気づきかも。いろんな考え方や視点を持っている人がいるのは得るものが大きい反面、コミュニケーションが難しくなりがち。例えば同期にしても、いまは近い距離で話せるけれど、年次を重ねるにつれて部署やチームがどんどんわかれていったら話しづらくなってしまうのかな、とか。

210702_ダイキン工業様_note素材_菊本様

菊本 陸
2020年9月に慶應義塾大学を卒業し、同年10月入社(※1)の2年目社員。所属部署はテクノロジー・イノベーションセンター。

菊本:僕は9月に大学を卒業して、10月に入社しました。多くの企業で4月まで待たされるのに対して、「10月から働いていいよ〜」と言ってもらえたことで、入社前から「働く人の事を一人ひとりきちんと考えてくれる会社」のイメージがありましたが、そこはいまも変わっていません。

林:僕は本当に入社して1週間(※2)なので、正直まだ会社の雰囲気をつかみきれていません。ただ、新人研修のグループワークで、ディスカッションする機会が多いのですが、かなりグイグイ意見を重ねる同期が多くて、落ち着いて控えめな人が多いのかな……と勝手に思っていたので、頑張らないと意見が埋もれてしまうという危機感はあります(笑)。

※2・・・このインタビューは2021年4月中旬に行いました。

ーー入社前と後で同期のイメージが変わることもありそうですね。研修に対してはどんなふうに向き合っていますか?

林:ちょっと変かもしれませんが、社長になった気分でかなり俯瞰する事を大事にしています。というのも、僕はもともと興味がないものに向き合うことを苦痛に感じるタイプなので、それを解決するためというか、いろんなことに関心を持つための自分なりの工夫です。自分たち(=新人)は研修後にそれぞれの部署に配属されるけれど、いろいろなバイアスや前情報なしに会社を見れるのってたぶん今だけ。社長になった気分で各部署の事を考えると、いままで興味がなかった部分にも興味を持てる様になりました。

文化は “正直に、議論を重ねる” こと

ーーダイキンの選考が進む中で印象に残っていることはありますか?

菊本:全体を通していろんな方に出会わせてもらったことが印象に残っています。ベンチャーへの投資を担当している部署の責任者や会員型コワーキングスペース「point 0 marunouchi(ポイントゼロ マルノウチ)」(※3)の社長さん、幼少期から海外で過ごしてきた経験を持つ方など。いただくアドバイスも全く異なり非常に興味深い経験でしたが、ダイキンの文化についてはみなさん「正直であること」「議論をきちんと重ねること」を挙げられていたことも記憶に残っています。

※3・・・「働き方改革」をテーマに、理想のオフィス空間の実現を目指して、様々な空間コンテンツの実証実験を複数企業と協創で進めている。

林:実は、最初はメーカーよりITコンサルに興味があったのですが、信頼している知人から、ここ2〜3年でAIの民主化がかなり進んでいて、コンサルの出る幕が無くなってきているという話を聞き、自分で調べても製造系だと特に自社での内作化が進んでいるということがわかり、本当に自分がやりたいことってなんだろう……と考えるようになりました。

――就活中にやりたいことが変化していったのですね。

林:そうですね、「より日本の強みであるものづくりを極められる現場に軸足を置きたい」ことに気づいて、改めて志望進路について考え始めだしたのが9月。ほとんどの企業はとっくにエントリーを締め切っているなかで、通年で採用活動をしていたダイキンには感謝しています。あとは最終の役員面談の前に30分間現場社員と話す機会をいただいて、仕事のことやちょっとした雑談ができたことで気分転換になりました。面談の前って結構構えがちですが、雑談によりそれがリセットされて、配慮を感じました。

ーー就活の少し前に遡りますが、学生時代はどんなことに取り組んでいたのでしょうか。

菊本:ゼミと長期インターンシップです。ゼミではデータ分析を行っていて、企業のデータから戦略や課題を考えてディスカッションしたり、人事関連のデータで離職率を調べるモデルをつくったりしていました。インターンシップでは人工知能を用いた画像認識に取り組んでいました。どちらも「何をしたいのか考えてから、データや技術を適用すること」を大切にしていましたが、入社してからも、その経験は役に立っています。

ーー学生時代の経験が入社後も生きているのは素敵ですね。活動のモチベーションはなんだったのでしょうか。

菊本:情報をわかりやすく説明するのが好きなんです。バラバラのデータをどう整理したら分かり易くなるのか、どうしたら理解してもらえるのかを考えるのが楽しい。データや技術を、いろんな人にとって価値のあるものにしていく所に意義を感じていました。

林:僕もゼミでの研究の他に、1年半ほどアルバイトで企業の研究のお手伝いをしていました。課題に対して深層学習の技術で何をできるか考え、実装から運用まで行いました。ゼミでの研究は自分の中で気になることを解決していく作業ですが、アルバイトではクライアントの課題解決のために動きます。両方に取り組む中で、クライアントのために取り組むこと面白みを感じて、博士課程への進学ではなく就職を選択しました。

ーー経験したからこそやりたいことに気づいたんですね。少し話は変わりますが、就活中モチベーションが下がってしまったときにやっていたことはありますか?

菊本:ふたつあります。ひとつめはジョギング。考えることに疲れてしまったときは30分くらい走ると、やる気が回復する。ふたつめは友達に自分の状況を共有すること。特に自分とは別の業界を志望している友人と話すことで客観的な視点や新しい発見を得られるし、口に出すことで自分が考えていることが具体化されるんですよね。

林:コロナで対面で情報を得る機会がほぼなくなったので、ネットで情報を探すことが多かったのですが、(中途の)口コミ情報サイトを見ると、ことごとく悪いことが書いてあって一時期かなりナーバスになりましたが(笑)、菊本さんと同じで親や研究室の友人と話すことでスッキリできました。

菊本:自分がやりたいことを改めて見つけるのって意外と大変。友達に話すことで自分の意見が整理されたような気がします。

企業に合わせるのではなく、自分のやりたいことを見つめるのが近道

ーー林さんはオンラインでの就活でしたが、大変だったことはありますか? なにか工夫されたことがあれば教えてください。

林:当初、声が小さかったみたいで聞こえなかったり聞き返されたりしたことがあったので、かなり基本的なことかもしれませんが、滑舌良く、気持ち大きな声で話すことは意識していました。あとはパソコンに向かって話していると思いのほか長く話していることがあるので、簡潔に話すことを心がけていました。対面の空気感とはやっぱり違うんですよね……。

ーー菊本さんはリモートで半年間働いてみて働いてどうでしたか?

菊本:移動する必要がないのはいちばんのメリット。デメリットはちょっとした会話が聞けないこと。例えば対面だったら、自分の席の目の前で先輩がさらに上の上司に資料のフィードバックをもらっているのを横目で見るだけで参考になりますが、オンラインだとそういう「何となく聞ける情報」がまったく入ってきません。個人的にはオフラインで働けるようになるといいなあ。オフライン6:オンライン4くらいが希望です。

ーーオンラインで働く際に工夫していることはありますか?

菊本:上司や先輩との短いMTGをコンスタントに設定していただくようにしています。自分が困っていることを報告したり、向こうが求めていることを聞き出したりするために。確認のタイミングを増やすことで、ミスを防ぐようにしています。

ーーちょっとしたMTGを重ねることでコミュニケーションの場を増やしているんですね。これから就活をする学生にアドバイスはありますか?

菊本:僕の代も含めて、就職活動中の学生って企業に無理やり自分を合わせている人が多い気がする。たとえ入社できても、自分のやりたいことと合わなくて苦しくなってしまうから、もっと自分に正直になるべきだと思います。そこで合わない企業が出てきてもいい。自分が興味を持てることに少しでも取り組める企業に入ったほうがいい。

林:そうですね、口コミサイトを見るのはほどほどに(笑)。あとは特に理系の方へ。自分の研究や専攻にあまり関係のない企業に興味を持ってみるのは大事。自分の中での好き嫌いをはっきりさせるためにも。結果的に納得いく就活ができると思います。

ーーありがとうございます。お二人は入社して1年目・2年目ですが、将来的になりたい姿や、達成したい未来はありますか?

菊本:ダイキンがエアコンを使っているクライアントや、エアコン以外にも事業を拡大していく中で、クライアントの求めていることを本質的に捉えられるようになりたいです。データ分析を用いて、定量的にお客さんの求めていることを理解することも。2〜3年後には課題解決ために取り組むべきアイディアについて、周囲の協力を得ながら実際にかたちにしていく業務に挑戦していきたいです。

林:いまはまだ入社したばかりですが、数年経って裁量権を得て自分が引っ張る立場になったときに成果を出せるようになったときのために、リーダーシップがなんたるかについてもいまから学んでいきたいです。あと、承認欲求が強いので目立ちたい(笑)。社内外で小さいことでもいいので成果を出して、みんなに知ってもらえるような存在になりたいです。

ーー「目立ちたい」はユニークな目標ですね! 何年後にその状態になっていたいですか?

林:いま24歳なので……10年以内には!(笑)



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