人生を知る旅に出よう〜新卒5ヶ月で退職した人間の再起物語〜②

9/1

 退職二日目は前日に引き続き、福井県内を回りました。もちろん仕事を退職してしまった後悔や後ろめたさはありますが、1日経つと「この先どうしていこうか」そう思ってしまうのが正直な感想です。

 特段スキルや経験のない私は、細々趣味で続けてきた動画編集や文章を書くことくらいしか出来ませんが、それすらも素人に毛の生えたレベル。到底それで仕事をしていくには難しいといった状態です。

 ただ、友達がそんな自分を気にかけてかそうでないか分かりませんが、「動画を作って欲しい」「文を書いてほしい」そう頼んでくれることもいくつかありました。そんな何気ない頼みが私にとっての心の支えでもあり、自分が必要とされている・自分には居場所がある。そう思わせてくれるとても嬉しいものでした。

 福井県では福井市の中央卸売市場にて海の幸・地元食材を堪能しました。あら汁というものを飲んだことのなかった私ですが、具沢山なこともありとても出汁の聞いた贅沢な味わいを堪能することができました。

 また、夜には別の旧友と会い、ソースカツ丼でお馴染みの「ヨーロッパ軒」に連れて行ってもらいました。酸味の効いたソースが食欲をそそり、何倍でも食べられるな、そう思いました。

9/3人生初の富山県へ

 この日は富山県に向かうこととしました。古くからの友人がインターンシップで富山県に行くとのことで、往路のみ同行することにしました。これからの将来に希望を抱く友人と、そうではない私。同い年なのにこうも境遇が違うものかと笑ってしまうほど自分に呆れていました。

 東海北陸道を使用し、名古屋から北上をしていきます。道中、平日にも関わらず人で賑わう川島ハイウェイオアシスや、綺麗な景色に見惚れてしまうひるがの高原SAを横目に走ります。何気ない生活であったはずの景色すらすごくかけ離れたものに見えてしまいます。

 富山県は人生で初めてでしたので、高速を降りてから富山駅前へ行くまで、知らない場所・知らないものだらけでとてもワクワクしたのを覚えています。同じ中部地方でも文化が違うなぁと感じたことを鮮明に覚えています。

 愛知県でチェーンのラーメン屋といえば、モール型店舗はスガキヤ・路面店では来来亭やラーメン福などが挙げられます。が、富山含む北陸では「岩本屋」が有名な路面店型ラーメンチェーンとして挙げられます。岩本屋はラーメンの大盛り無料などサービス豊富な上、塩・しょうゆ・味噌など豊富なバリエーションで何度食べても飽きない美味しさです。

 他にもご当地ラーメンとして、「富山ブラックラーメン」があります。スープが黒色の濃いカラーなのが特徴です。濃そうに見えますが、濃厚なのは塩分ではなくダシの旨味。スープと少しもちっとした麺が濃厚に絡みつきます。

 地域が違えば文化も違う。文化が違えば食も違う。少し環境が変われば、同じ境遇の人間なんていない。今の自分を楽しもうじゃないか、そう感じさせてくれた富山の食文化でした。

 その後、友人がインターンシップに参加している間、私は環水公園・富山市ガラス美術館などを巡ってきました。富山といえば日本海に面しており山も綺麗なことから、水の豊富な街です。それに相応しい、水の美しさ・水のようにキラキラと輝くガラスを体験することができました。

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