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マザー・テレサは、なぜキレなかったのか?

こんばんは、今日もおつかれさまです。

さて現代はストレス社会。
色々な要因が人々に負担を押し付けています。
特にコロナ以降は、長期の自粛や経済不安など、様々な要因で以前にましてキレる人が多くなっている気がします。

今回は、ノートルダム清心学園理事長だった渡辺和子氏(1927年2月11日 - 2016年12月30日)がマザー・テレサから教わったキレない方法について紹介したいと思います。

− マザー・テレサは、なぜキレなかったのか?  − 
(『致知』2004年10月号 特集「わが心の先師先賢」より)
先日、私はある講演会で、
「実は私もキレそうになるときがあるのですよ」
というお話をしたところ、聴衆に大変喜ばれました。

修道者とはいえ、忙しいときの電話や思い通りにならないこと、
「どうして!」と、イライラすることがあるのです。

私はマザー(テレサ)から、キレそうなときに、
キレないですませる方法を教えていただきました。

あれは1984年11月に来日されたときのことでした。

岡山駅までお迎えにあがると、
辺りはテレビや雑誌の記者、一般の人で
黒山の人だかりができていました。

マザーがお着きになると本当に文字通り
「フラッシュの雨」が降ったのです。

その後、どこへ行っても、
「マザー、こっちを向いてください」
「次はこちらを」
とびっくりするほどたくさんの写真を撮られて……。

異国の地での厳しい講演日程に加えて、
新幹線や車など慣れない乗り物での長距離の移動、
当時マザーは74歳でした。

肉体的にも精神的にもお疲れでしょうに、
マザーは嫌な顔ひとつせずにニコニコと、
本当にすてきな笑顔で応対していらっしゃったのです。

私は内心
「マザーはカメラ慣れをしていらっしゃるのかしら。
 それとも写真がお好きなのかしら」
と思っていましたが、口には出さずにおりました。

夜10時を回ったころだったでしょうか、
ようやくすべての予定を終了して修道院にご案内し、
二人で肩を並べて歩いていると、マザーがふと、

「シスター、私はフラッシュがひとつたかれるたびに、
 死にゆく魂が神様のみもとに
 安らかに召されるように
 神様と約束をしてあるのです」

とおっしゃったのです。
生きている間、いいことがちっともなくて、
神や人、世間を呪っていた人たちの魂が

「サンキュー」

と言って穏やかに、この世と和解して死んでいくために、
煩わしいけれど、疲れているけれど、笑顔をするんです、と。

その上、

「今日はまだ祈っていないから」

と、寒いチャペルでストーブもつけずに、
寝る前に一時間お祈りを捧げられました。
マザーは祈りを大切にした方でした。

私はそんなマザーの姿を拝見して、人には

「自分の心との葛藤」



「自分と対話するゆとり」

が必要なのだと感じました。

日常の中には、マザーにとってのフラッシュのような
「煩わしいもの」や「イライラするもの」
「面倒くさいもの」が、必ず存在します。

そういうときにグッと我慢をして、
「これを我慢しますから、
 どうかあの人の病気が治りますように」
と他人を思いやったり、「仕方がないよね」と許す
「ゆとり」を自分の中につくる。

キレそうになる自分を抑えるための、
自分との小さな闘いが必要なのです。

逆に失敗したときは自己嫌悪に陥るのではなくて、
「今度はもうちょっと我慢しようね」と自分と話してみる。

マザーが「マザー・テレサ」で
あり続けることができたのは、
そういう自分自身との闘いと、ゆとりを
常に持ち続けていらしたからではないでしょうか。


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