小林大悟@釜ヶ崎

西成生まれ36歳。 認定NPO法人釜ヶ崎支援機構/事務局長,ヨリドコオンライン編集長…

小林大悟@釜ヶ崎

西成生まれ36歳。 認定NPO法人釜ヶ崎支援機構/事務局長,ヨリドコオンライン編集長・住まいとくらしSOSおおさか/共同代表・社会福祉法人ストローム福祉会/理事 DAIGO◉NISHINARI:https://suzuri.jp/DAIGO-NISHINARI

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普段やっていること

大阪市西成区の「釜ヶ崎」というエリアで365日のほとんどを過ごしています。 元々18歳の時にボランティアでこの地に来たのがきっかけで、今に至っています。 具体的にどんなことをしているかというと、「いろんなこと」になるのですが、分けられるものを大きく分けると、 ①いわゆる「支援」的活動 ②まちづくりに関連したこと ③地域の住民としての生活 の3つ。 分けられないものであったり、それぞれ混じり合っているものもあります。 ①いわゆる「支援」的活動 いろんな組織やいろんな事

    • 「ホームレス支援」について思うこと③

      前回のやつはコチラ↓ 昨日、Twitterを開いたら、誰かがいいねかリツイートしていたかで、一つのツイートが目に入りました。 アカウントはフォローしていないけど、前々から同じように度々ツイートが目に入っていたのですが、「同業さんなのかな?けど、スタンスが全然違うなー」と、毎回のように思いながら見ていました。 何が正くて、何が間違っているかなんて、判断できるような人格も知識も人生も歩んでいないので、批判とかではなく、あくまで自分が現場で活動している中で上記ツイートを見て感

      • 「ホームレス支援」について思うこと②

        いろいろ思うことがあり、書いてみようと思い、今回が第二話となります。 ▼一個前の投稿はコチラ▼ 「ホームレス支援」とは? 「こういうものである」と言い切ることはしません。任意団体や個人でしている活動等もあるはずなので、僕が知らないことも多々あることを前提に、自分が知っている範囲で活動を列挙すると、 夜まわり活動、炊き出し、居場所の設置運営、生活相談、居宅生活に移行するための住まい探し、生活保護申請同行、医療相談、就労支援、労働相談、居住支援、法律相談などが挙げられます。

        • 「ホームレス支援」について思うこと①

          思うことがあって、「ホームレス支援」について思うことを書いていくことにしました。 普段、大阪市西成の「釜ヶ崎」「あいりん」と呼ばれる地域で活動している中でホームレス状態の方への関わりもあります。 詳しくは↓こちらの記事を見ていただければある程度わかると思います。 学生時代からこの地域のいろいろな団体でいろいろな活動をしてきたことや、「サービスハブ事業」や「新型コロナ住まいとくらし緊急サポートプロジェクトOSAKA」の活動などもあり、さまざまな人と関わり出会う機会が多い状況で

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        • まっちゃんのお話
          9本

        記事

          表現と発信について

          大阪市西成区の「釜ヶ崎」でいろんな人といろんなことをしています。 いわゆる「支援」活動をしていたり「まちづくり」に関わっていたりします。 また、自分自身もこの地域で生活をする一人の住民でもあったりします。 この地域で活動をはじめて、17年目となります。 17年の間にたくさんの人と出会い、関係を重ねていきました。 当時小学生だったこどもも成人して、一緒に飲みに行く仲になっています。 そして、現在さまざまなところで自分の考えや意見を述べる場を持っていたり持たせていただいていたり

          表現と発信について

          メンタリストDaiGoの件を通じて思うこと④

          前のやつはコチラ↓ すっかり更新が滞っている間に、すっかり世間の注目も薄れてしまったように感じます。 何かに対しての批評はとても大切だと思おっています。 しかし、消費的なエンターテインメント的誹謗誹謗中傷であった場合、憤りのような感情を持ちます。 釜ヶ崎で僕とメンタリストDaiGo氏を混同している街の先輩がいたと聞きました(笑) あと、また別の先輩に街でいきなり「おい!オマエなんかいらんこと言うてたらしいやんけ!」と怒鳴られて、「え!?なに!?どの発言!?」と焦ったのです

          メンタリストDaiGoの件を通じて思うこと④

          メンタリストDaiGoの件を通じて思うこと③

          ↓その②(前のやつ) メンタリストDaiGoさんの動画が問題視され、大炎上しました。 当該動画に関して、僕個人としては、炎上することとなった動画の発言に関しては、一切の肯定的な感情がないとともに、事実に反する間違った情報も多いと感じており、ひどいものであると思っています。 その後、8月13日にYoutubeのLIVE配信(動画は削除されている)にて謝罪しました。 そして、その翌日に再度スーツを着て謝罪の動画を配信しました。 僕も両方の動画を見ました。 メンタリストDai

          メンタリストDaiGoの件を通じて思うこと③

          メンタリストDaiGoの件を通じて思うこと②

          その①はコチラ↓ 昨日、日本中のホームレス支援団体等(81団体)が加盟している、NPO法人ホームレス支援全国ネットワークから、 「DaiGo氏の発言に関する見解」が出されました。 僕が働くNPO法人釜ヶ崎支援機構も加盟しているとともに、支援機構の山田實理事長も、ネットワークの副理事長を務めています。 理事長は抱樸の奥田知志さんです。 この見解文作成にあたり、僕の意見も伝えさせていただきました。 (思っている以上に取り入れてもらえてびっくり) さまざまなことを意見として

          メンタリストDaiGoの件を通じて思うこと②

          メンタリストDaiGoの件を通じて思うこと①

          メンタリストDaiGoさんによる、生活保護受給者及びホームレス状態の人に対して発言した動画が大問題となりました。 動画の内容自体は既に多くの方が知っていると思うので、ここでは割愛します。 この件は、2つの点で僕に触れる出来事。 一つは名前被ってること。 いや、だからなんやねんって話なんですが、自分の名前気に入ってるだけに、なんか変に他人事じゃなく感じる。 どうでもいい話なんですが、こういう細やかな共通点って大事やと思いますし、今まで触れたことない領域がふと「自分ごと」に近

          メンタリストDaiGoの件を通じて思うこと①

          129日間学んだ人が教えてくれたこと

          本当はじっくりと考えて、何かしらを書きたいなと思っていたのですが、なんだか気持ちが昂ってて、衝動に任せて書くことにしました。 (また、後日ちゃんと書きたいなと思ってます) 僕が住んで、働いている地域を舞台とした記事「ティファニーで朝食を。松のやで定食を。」が大炎上しました。 この炎上が自分にとっても大きな出来事でした。 自分がいる街がネット上で知らないいろんな人たちから決めつけられていることが、とても苦しい気持ちになりました。 記事を書いた島田彩さんが、今日新たな記事を公

          129日間学んだ人が教えてくれたこと

          まっちゃんのお話 最終話

          まっちゃんが亡くなりました。 担当CW(ケースワーカー)が、唯一の親族であるご兄弟に連絡を取りましたが、 結局最後まで連絡が取れませんでした。 まっちゃんは無縁仏となりました。 釜ヶ崎には同じく引き取り手のいない「無縁仏」となる人がたくさんいます。 なので、仲間たちで弔います。(「慰霊祭」や「見送りの会」など) 上司からのアドバイスでCWに「葬儀をしてください」と伝えました。 その結果、通夜と葬式でお坊さんがお経をあげにきてくれることになりました。 また、部屋も1室用意

          まっちゃんのお話 最終話

          まっちゃんのお話 第20〜21話

          ▼まっちゃんのお話 ひとつ前のお話▼ ●まっちゃんのお話 第20話まっちゃんが入院して間も無い頃、 嚥下の可能性があるとのことで、 胃ろうの手術をすべきだと病院が判断しました。 (この判断がどうなのかはわかりませんが) 手術には親族の同意が必要でした。 担当CW(ケースワーカー)が唯一の親族であるご兄弟に連絡をしました。 最初は連絡が来ることも拒んでいたそうです。 もう、まっちゃんとは一切関わりあいたくなかったようです。 しかし、CWからの説得により、 手術に応じてく

          まっちゃんのお話 第20〜21話

          まっちゃんのお話 第17〜19話

          ▼まっちゃんのお話 ひとつ前のお話▼ ●まっちゃんのお話 第17話様子がおかしいまっちゃんの家を一度出て、 区役所の担当CW(ケースワーカー)に報告の電話を入れました。 間も無く閉庁時間だったにも関わらず、 すぐにまっちゃんの家まで来てくれることになりました。 CWと僕(とCWの上司)、でまっちゃんに話しかけます。 入院して欲しいと何度もお願いしました。 「大丈夫」と拒みます。 二人で何度もお願いし続けました。 その結果、「わかった入院する」と同意してくれました。

          まっちゃんのお話 第17〜19話

          まっちゃんのお話 第14〜16話

          ▼まっちゃんのお話 ひとつ前のお話▼ ●まっちゃんのお話 第14話介護保険を適用できることになりましたが、手続きに時間がかかります。 その間の生活支援は引き続き僕たちが行います。 もう、まっちゃんはほとんど歩けない状況でした。 だから、食材などの買い出しをこちらで代理で行うことにしました。 「何が食べたい?」と言っても、 ・酒 ・タバコ のリクエストが第一に来ます。 お酒はあんまり飲んで欲しくないなー・・・ とは、思いつつもまっちゃんのお金です。 なんか、「ちょっと違

          まっちゃんのお話 第14〜16話

          まっちゃんのお話 第11〜13話

          ▼まっちゃんのお話 ひとつ前のお話▼ ●まっちゃんのお話 第11話 まっちゃんの部屋はとても散らかっていました。 万年床、トイレ(ユニットバス)の床は糞尿まみれ、部屋中ゴミだらけ。 キッチンも全く使ってないんじゃないかな? どこかで、部屋を大掃除しないといけないなと思っていましたが、 2度目の通院で大きく前進できる転機を迎えました。 こちらの説得に応じてくれて、すぐに病院に通院することにしました。 もうこの頃にはほとんど歩けなかったため、 念のため車椅子を持ってまっちゃ

          まっちゃんのお話 第11〜13話

          自分なりの反ジェントリフィケーションにつながる動き

          釜ヶ崎におけるジェントリフィケーションに関して、自分なりの考えを下記の投稿でご説明いたしました。↓ 釜ヶ崎におけるジェントリフィケーションに関して、僕自身としては、下記の考えです。 僕自身は、一定程度、加担している可能性を自覚しています。が、釜ヶ崎がジェントリフィケーションによって、もともとの住民が住みづらくなることには反対の考えを持っています。 その上で、今自分がどのような動きをしているかを説明したいと思います。 釜ヶ崎の社会資源、包摂力 釜ヶ崎(大阪市西成区あいり

          自分なりの反ジェントリフィケーションにつながる動き