“SNS成熟期”の基本的な戦い方
2019年2月27日 「かめはめ波」を体験したいのがSNS成熟期の感覚
おはようございます。
いつまで経っても『傘』が進化しないのもそうですが、線路の下に敷いてある『石』も、いつまでたっても『石』のままだなぁと思っているキングコング西野です。
本日より三越日本橋本店さんで『えんとつ町のプペル 光る絵画展』がスタートします。
僕も今日は13時前に会場に遊びに行きます。
この個展を運営するのは『プペルホテル』の皆さん。
つまり、前々から水面下で進めておりました『プペルホテル』の存在が、いよいよ表に出るわけです。
今回、表に出る情報は「『えんとつ町のプペル』の世界観のホテルが今年の夏に都内のどこかでオープンしますよー」といったところ。
詳しい場所までは、まだ公表されないそうなので、その辺りの線引きを共有していただけると嬉しいです。
さて。
昨日は今田さんと東野さんとフットボールアワーさんがMCを務められます『本能Z』という名古屋の番組に出させていただきました。
ゲストは、幻冬舎の箕輪さんと僕。
ゴリゴリに「お笑い」に寄せるというよりかは、どちらかというと、「今のエンターテイメントはどうなっているのか?」ということを、そこそこ真面目に話し合う内容となっておりまして、
殺人鬼・東野幸治を知っている身としましては少し照れ臭い部分もありましたが、「テレビでも、こういう話を聞いてもらえる時代になったんだなぁ」と感慨深いものがありました。
箕輪さんと僕がしきりに言っていたのは、「時代が、受け取り型のエンタメから、参加型のエンタメに移行したから、『お客さんをいかにプレイヤーにさせるか?』が重要だ」という、まぁ、“SNS成熟期”の基本的な戦い方について。
オンラインサロンの皆様からすると「今さらかよ」的な内容かもしれませんが、お茶の間には、まだその未来は来ていませんし、事情があって「情報弱者」になってしまっている人達を腐すようなマネはしたくないので、これまで何千回と話してきた話を、つとめて丁寧に説明させていただきました。
人をブッちぎるのは簡単ですが、僕はファミリーで楽しめるエンターテイメントを作りたいので、一人も置いてきぼりにならぬよう、同じ話を何千回でも何万回でも話す覚悟でいます。
舞台袖から同業者が「まだ、その話をしてるのかよ」と野次を飛ばそうが関係ないっす。
目の前にいる爺ちゃん婆ちゃんに伝わるまで、話し続けます(*^^*)
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SNS成熟期の主人公は『自分』
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詳しい事情を知らない方もいらっしゃるかもしれないので、あらためて説明しますが、たとえば売れない芸人や売れない役者さんって、お金を払ってステージに立っている(働いている)んです。
お金の払い方は様々で、『チケットノルマ(主催者からチケットを買わされる)』もあるし、『長時間の稽古』に支払う時間(本来であればアルバイトに使えていた時間)もあります。
売れない芸人や売れない役者は皆、アルバイトをしてお金を稼いで、稼いだお金を使ってステージに立っているんです。
巷では、よく「お金を払って働くなんて宗教だー!ブラック企業だー!」という批判の声が上がりますが、彼ら(売れない芸人や役者)からすると、お金を払って『お客さん』をするより、お金を払ってステージに立つ(発信者側にまわる)方が、満足度が高いわけですね。
「せっかく、お金を払うんだったら、満足度の高い体験にお金を払う」という極めてシンプルな理屈です。
そして、「そこで上手く活躍すれば、さらなる発信力を手にいれることができて、あるラインを越えたら、今度は“お金を貰って”ステージに立つことができる」ということを彼らは知っているわけです。
SNS成熟期は、これとまったく同じことがおこなわれていて、『お客さん』よりも、発信者側にまわることに満足度を見いだしている人が、ガツンと増えていて、となってくると、エンターテイメントを作る人間がやらなければならないのは、『キャラクター』を作ることではなくて、彼らが活躍できる『舞台』を作ることだと思います。
自分の意思で右を見ることもできるし、左を見ることもできるVRやARの主人公なんて、まさに『自分』で、基本的には、画面の中に主人公キャラが見えていなくてもいいわけです。
「かめはめ波」を出している孫悟空を見たいわけではなくて、孫悟空になって「かめはめ波」を体験したいのがSNS成熟期の感覚で、となってくると、突き詰めなきゃいけないクオリティーは、孫悟空の表情などではなく、孫悟空の目から見える『腕』や『足』や『サブキャラクター』や『背景』といった、『舞台』ですね。
人気キャラクターを生めば勝ちだった『キャラクタービジネス』の時代から、皆が主人公になれる舞台が力を持ちはじめる『舞台ビジネス』の時代に、やんわり移行していくと思います。
「ミッキーマウス×Tシャツ」から、「えんとつ町×ホテル」といった感じで。
夏にできる『プペルホテル』は、キチンと契約もしておりますので、確実に当てにいきます。
ここが当たると『プペルホテル』の二号店や、「えんとつ町×美容室」「えんとつ町×シェアハウス」といった流れが生まれて、ついには、作家が僕ではない「えんとつ町×小説」「えんとつ町×絵本」というものが出てくると思います。
クオリティーチェックさえキチンとしていれば、僕以外の人が描く絵本『えんとつ町の○○』は、かなり面白い展開だと思います。
「ミッキーマウス」や「キティーちゃん」のような『キャラクター』をプラットフォームにするのではなく、「えんとつ町」という『舞台』をプラットフォームにしようと企んでいる西野でした。
現場からは以上でーす。
【お知らせ】
今日から日本橋三越本店で『えんとつ町のプペル 光る絵画展(入場無料)』がスタートします。
宜しくね!
2019年2月28日 “買うまでに時間がかかるように”設計しなければならない
おはようございます。
TOYOTAさんからの企画書をブログで公開したところ、「サロンで先に見せて欲しかったぁ~(グスン)」的なコメントをいただいて、シンプルに気持ちが悪いと思っているキングコング西野です。
さて。
現在挑戦中のクラウドファンディング「キンコン西野の新作個展『チックタック 光る絵本と光る絵画展』を開催したい」で、『子供施設に絵本50冊を寄贈できる権』(10万円)という「神様しか選ばねーだろ!」というリターンを出したところ、なんと、そのリターンを選ばれる方がチョコチョコ現れて、それだでなく、Twitterでエゴサーチをしていると「50冊は無理だけど、5冊なら寄贈したいな」という人が、たくさんいて、確信しました。
「西野亮廣の絵本の“プレゼント需要”が高まっている」
プレゼントや差し入れというのは、プレゼント相手が求めていなければ『迷惑品』でしかないので、その商品に「これだと、相手は喜んでくれる」という信頼感や、「これは、まぁ、ハズレないだろうな」という安心感がなければなりません。
言ってしまえば『ブランド』ですね。
昨日、日本橋三越本店で開催中の『えんとつ町のプペル光る絵画展』(主催:プペルホテル)に行ってきたのですが、プペルホテルのグッズが最高だったんですね。
ただ一つ言うと、そこそこダサいTシャツが一緒に並べられていて、ああいう「ハズレ」を入れてしまうと、プペルホテルのグッズに対する信頼感や安心感が落ちて、グッズの“プレゼント需要”が落ちて、ホテルの売り上げは落ちると思います。
押さえておかなければならないポイントは、「皆が皆、プレゼントセンスがあるわけではない」という点で、言ってしまえば「オッサンの8割がファッションセンスがない」わけで、そこをターゲットにしているのがハイブランドです。
「オシャレとか、よく分からないけど、とりあえずGUCCIを持っておけば、それなりに見えるんでしょ?」というのがオッサンです。
なので、商品の中に「ハズレ」を入れちゃダメなわけですね。
絵本もまったく一緒ですね。
その時の流行りで作ってしまうと、その瞬間は売れるけど、それが偽物だった場合に、「あの作家の作品はハズレもある」となり、ブランド価値は下がる。
そういう人間っぽさも含めて面白がってくれるファン(自分の為に本を買う層)は押さえられても、“プレゼント需要”は確実に落ちます。
西野亮廣の絵本のプレゼント需要が上がってきている(群馬流氷科学センター調べ)ということは、「西野の絵本をプレゼントしても、まぁ、ハズレないだろ」と思ってくださる方が増えてきたということでしょう。
ここは攻めた方が良さそうです(*^^*)
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お土産(差し入れ)といえば『赤福』
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エンタメに投資する資金を「オンラインサロン」に頼り気味の西野亮廣エンタメ研究所(株式会社にしのあきひろ)が作らなきゃいけないのは、『赤福』のように半永久的に売れ続けるヒット商品であることは間違いありません。
その商品の売り上げを全額エンタメにブッ込むという流れです。
「半永久的に売れ続ける」となるとティシュやメモ帳のような『消耗品』でなければならないのですが、西野亮廣の文脈と外れすぎていては刺さるものも刺さらないので、今、考えられるのは『お酒』か『子供服』といったところでしょうか?
あ、商品だけじゃなくて、プペルホテルのように、『サービス』とキチンと契約を結ぶんで、「サービスが盛りたがれば、西野亮廣エンタメ研究所がエンタメに投資できる額が増える」という流れもありますね。
ガリガリに大人の話になりますが、契約さえ結べば、僕はそのサービス(会社)を全力でヒットさせにいきますので(だって、エンタメにブッ込める額が増えるんだもん)、今後は、『えんとつ町の美容室』や『えんとつ町のシェアハウス』的なものが増えていくと思います。
ライセンス契約的な話は僕の専門ではないので(これはウチのスタッフさんがイロイロやってくれているよ)、話を『半永久的に売れ続けるヒット商品』に戻します。
半永久的に売れ続けるお土産(差し入れ)といえば伊勢名物の『赤福』ですね。
正直、お餅の中で味がNo.1かどうかは知りませんが、「赤福を買っておけば間違いない」という信頼感・安心感は、お餅ランキングでダントツ1位です。
んでもって、「プレゼント」というのは、「プレゼントを買うまでに費やした時間」も付加価値としてつくので、プレゼント需要を高める為には、“買うまでに時間がかかるように”設計しなければならないわけです。
『赤福』が見事なのは、名古屋駅と大阪駅で売っているのに、東京駅で売っていないんですね。
もし、東京駅で『赤福』が売られていたら、どうなったでしょうか?
少なくとも、東京に住んでいる人は「ま、いつでも買えるし」てなって買わなくなると思います。
『赤福』は“買うまでに時間がかからないモノ”になり、お土産(プレゼント)需要が落ちるわけですね。
下手すると、「売り場面積を増やして、売り上げが落ちる」ということがありえてしまう。
この辺の考察は面白いですね。
絵本に話を戻しますね。
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西野亮廣の絵本のプレゼント需要を更に高める為には…
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西野亮廣の絵本のプレゼント需要を更に高める為には、引き続き、「たとえ売れようとも、クオリティーの低い作品は出さない」というルールを徹底して、作品に対する信頼感と安心感を高めることと、“買うまでに時間がかかる設計にすること”だと思います。
以前、フラっと言った「満願寺でしか買えない満願寺現在表紙カバーの『チックタック~約束の時計台~』」は結構いいラインを突いていると思います。
個人的には、札幌市時計台とコラボして、札幌市時計台でしか買えない『チックタック~約束の時計台~』を作ってみたいです。
現場からは以上でーす!
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普通に生活費のかかる個人ですから。お金をいただけるのは嬉しいことです。 ありがとうございます。先にお礼を言ってしまいました。返礼の法則って知ってますか?さあ