大学職員の採用試験を受ける前に確認しておきたい大学関連ニュース(2019年4月前半版)

はじめに

大学職員の採用試験では、「最近、大学関連で気になったニュースはありますか」などと、大学業界に本当に興味があるか、どのような点に問題意識を持ち、どのような考え方を持っているかについて問われることがあります。

このような質問に対しては、直近の大学関連のニュースを事前にチェックしておかないとうまく回答ができなくなってしまいます。

また、その他にも、「よりよい大学となっていくためにはどのような取組を進めるべきか」、「大学職員になったらどのような取組をやっていきたいか」など、これから実施すべき取組についての提案を求められることもよくあります。

このような質問に対しては、何も情報がない状態で自分独自の考えを述べることは難しく、一般的には、他大学で実施している特色ある取組を紹介する形で提案をしたり、それをヒントに新しい取組を考えて提案したりすることになると思います。

これらの対策を行うためには、インターネット上で事前に大学関連のニュースを確認しておくことで対策を練ることができますが、就職・転職活動中に様々なサイトから必要な情報を確認することはかなりの負担になると思いますし、見つかった事例が先端的な取組なのかどうかを判断することは難しいと思います。

そこで、大学職員歴10年以上で、採用試験の面接官を担当させていただいている私が、ここ最近の大学関連のニュースで、先進的でおもしろいと感じた取組や知っておくべきと感じた事例について、分野ごとに各取組・事例の概要をまとめさせていただいています。

また、各取組・事例については、これまでの大学職員での経験を踏まえ、各取組・事例が職員としてはどのように感じるか、取組・事例は大学業界の課題を解決に導くようなものなのか、取組・事例を見るうえでの注意点なども併せて記載するようにしています。

ここで紹介する取組・事例で気になったものについては、各大学のウェブサイトなどで詳細を調べていただき、自分なりの考えをまとめていただいたうえで、採用試験に臨んでいただくとより適切な対応ができると思います。

今回は、2019年4月前半に確認できたニュースの中で、20件のニュースについてまとめております。

皆様の就職・転職活動にお役立ていただければ幸いです。

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<大学職員の採用試験対策を行うための書籍等>
・『大学職員の採用試験を受ける前に知っておくべきデータや大学の課題・用語等【平成28年1月版】』
・『大学職員面接回答事例集59』
・『大学職員の採用試験を受ける前に知っておきたい大学のデータ42』

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「ココナラ」というサイトにおいて、「大学職員の就職・転職を目指す方にアドバイスをします」というサービスを出品しています。志望動機や面接での回答予定内容について、大学職員の面接官として、どのように感じるかなどについてお伝えするサービスです。

以上については、以下のサイトから詳細を確認できますのでぜひご確認ください。
https://hspindex.com/2018/09/16/1618/

目次

第1章 教育改革に関するニュース
 1 特色のある授業・教育の取組【3件】
 2 学習支援・教育環境の整備【1件】

第2章 学生支援に関するニュース
 1 キャリア・就職支援【2件】
 2 学生生活・課外活動支援【2件】
 3 学生が企画・運営する取組【1件】

第3章 入試・広報に関するニュース
 1 魅力的な広報の取組【1件】

第4章 社会貢献に関するニュース
 1 地域活性化・地域貢献【2件】

第5章 グローバル化(国際化)に関するニュース
 1 日本人学生の語学力を高める取組【1件】

第6章 その他のニュース
 1 文部科学省・大学業界等の動向【2件】
 2 新設大学・新学部等の設置【1件】
 3 大学ランキング・統計調査等【3件】
 4 その他特色ある取組やニュース【1件】


第1章 教育改革に関するニュース

1 特色のある授業・教育の取組
(1)宇宙教育プログラム

<実施大学>
東京理科大学

<取組の概要>
東京理科大学では、大学生、高校生及び高等専門学校生を対象に、「宇宙教育プログラム」の受講生の募集を開始いたしたことを発表しました。

この「宇宙教育プログラム」は、宇宙飛行士である向井千秋特任副学長をはじめ、宇宙関連研究者である同大学教員を中心に実施するものとなっています。

また、最先端で活躍する学外の研究者・技術者・宇宙飛行士・起業家の方々にも講演いただくことになっています。

<取組に対するコメント>
このプログラムは、大学生だけでなく、高校生や高等専門学校生を対象にしているのも特色の1つだと思います。

高校生や高等専門学校生が、大学教員や東京理科大学の学生と一緒に学ぶことで、東京理科大学の魅力を伝えることができるので、広報活動の一環としてもよい取組だと思います。
 
また、「宇宙」をテーマにした取組というのも大学らしくて、魅力的に映る取組だと感じました。

(2)教員養成のための特色ある教育の実施
<実施大学>
文教大学

<取組の概要>
文教大学は、朝日新聞出版の「大学ランキング2020」において、小学校教員採用者数が全私立大学で12年連続となる1位を獲得したこと、中学校教員採用者数でも、全大学で2年連続となる1位を獲得したことを発表しました。

教員の養成にあたり、以下のような特色ある教育を実施しています。

・「先生の助手」プログラム
 越谷市教育委員会連携し、9月及び2月の大学休暇期間中に、小中学校の教員の助手として1週間教員と行動を共にし、現場を学ぶ取組

・ボランティア補助教員
越谷市を始め近隣の自治体教育委員会等と連携し、放課後や土曜日の児童生徒の指導や様々なお世話や学校の業務への協力を行う取組

・教員就職ガイダンス
一連の教員就職支援の根幹をなすプログラムで、40年以上に渡り培われた教員採用試験合格のノウハウに触れることがでる取組

・教採合宿ゼミ
グループワークを通して教師としての社会性・協調性・コミュニケーション能力を磨くとともに、実践的指導力を養うことを目的とする取組

<取組に対するコメント>
文教大学は教員養成に強い大学で有名ですが、調べてみるとやはりこのような地道な取組を行っていたことを知り、勉強になりました。

やはり評価の高い大学は、それなりの工夫をしているので、魅力的な取組は他大学でも積極的に進めていけるとよいと思いました。

(3)AIが講義を支援
<実施大学>
近畿大学

<取組の概要>
近畿大学は、システム開発のJIECが開発した講義支援システムのバーチャル・ティーチング・アシスタントを実際の講義に活用したところ、学生からの質問応答業務を大幅に短縮させる効果があることを示しました。

同アシスタントは学生が講義中や講義後にモバイルやパソコンからウェブプラウザを介して質問をすれば、AI(人工知能)が既存のQ&A集などを活用して自動回答する仕組みとなっています。

これまでは、大学院生をティーチング・アシスタントとし、学部学生への助言や教育補助業務を担わせていましたが、実習などの際には多数の質問が集中して講師と大学院生で対応しきれないこともあり、今後の更なる制度向上が望まれます。

<取組に対するコメント>
AI(人工知能)を活用して先生方の負担を減らせる取組は、大学としても非常に意味のある取組だと思います。

現在の大学では、先生方の教育の負担は大きくなっており、研究時間を確保できないという問題があります。

そのような問題の1つの解決策にもなり得ると思います。

また、学生がどのような点で疑問に思うかを解析することで、教育にもフィードバックできると思うので、教育の質の向上の観点からも意味のある取組になると思います。

2 学習支援・教育環境の整備
(1)学内でAIバスを本格運行開始

<実施大学>
九州大学

<取組の概要>
九州大学は、単一のキャンパスとしては国内最大の九州大伊都キャンパスで、AI(人工知能)システムを搭載した「オンデマンドバス」を本格運行すると発表しました。

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大学職員の採用試験を受ける前に確認しておきたい大学関連ニュース(2019年4月前半版)

山田 隆司

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大学職員の経験が10年以上になり、大学職員採用試験の面接官も担当しています。 これまでに、教務、入試、企画、人事、会計、庶務など幅広い部署で働いてきました。 業務と並行して、大学職員に就職・転職するための情報を発信しています。
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