2020年7月10日(金)昨日9日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)


選挙劣勢のトランプリスク、米中の対立リスク、新型コロナウイルスの感染拡大のリスクを懸念。意図的で強すぎる中国株に反して、欧米株は軟化。債券利回りは低下、原油価格は下落。

為替相場はドル買いが目立つ半面、EURGBPの売りに、EURUSDは下落しGBPUSDは上昇し、リスク回避と売られすぎのJPYの調整が強くクロスで円高が進も、USDJPYは107.10をボトムに円高も今一つ。

ユーロストックス50は-0.76%、ダウは-1.39%(-361)、ただし、Nasdaqは+0.63%と強い。原油価格(WTI)は40ドルを割り込み39.50近くで推移。米10年債利回りは0.605%に軟化。

トランプ政権は今週に、ファーウェイなど一部の中国企業の製品を使用している企業と政府が契約を結ぶことを禁止する規制をまとめる計画。 中国の共産党幹部ら4人に対し、新疆ウイグル自治区の人権侵害に関与したとして制裁を科した。

今までにも、中国政府当局者と取引した銀行に制裁を科す「香港自治法案」を可決。「TikTok(ティックトック)」について、米国内での使用禁止を政権として検討。側近の一部が香港ドルの米ドルとのペッグ制度に打撃を与えるよう望んでいる。

中国人留学生のビザ(査証)発給に関しても懸念が広まる。等々で、米中で合意した1月の第1段階貿易合意に影を落としている。王毅国務委員兼外相は「米中関係は1979年の外交関係樹立以降で最も深刻な試練に直面」ともある。

また、市場はトランプリスクも意識。独財務相と外相はワシントンG7への招待を拒否(独シュピーゲル誌)とのことで、他のG7各国も同様の決定をしたとある。米独の対立や米EUの対立はどうなることやら!

USDJPYは、米国がファーウェイ製品企業の政府契約停止・禁止検討など米中対立を主に株安へと動き、107.20を割り込むと売りが加速し一時107.10まで下落。相変わらず押し目での買い需要は強く107.36まで反発するも、クロスでは円は全面高で、円売りも限定的。何が飛び出すかわからないが底値を試す流れは変わらず。

EURUSDは、ロングの巻き戻しやEURGBPのポジション調整の売りが続き(0.90→0.8946)、終盤にかけて1.1280台まで続落中で7月8日のEUR急伸時点に逆戻り。欧州株安、 ドイツの財務相と外相が米ワシントンで開かれるG7への招待を拒否し、他国も追従の可能性を独シュピーゲル誌が報道。1.1250、1.1230が重要なポイントに。