ガイド育成のコンサル業務
ご縁があって、今年度から北中城村観光協会認定ガイドさんたちのガイドスキルアップに関わっています。
ガイド業務をはじめておおよそ1年半。
記録に残っていないものも合わせると、
2,000人以上の人を案内してきて、
Google口コミでお褒めの言葉をいただいたり、
口コミやリピーターも徐々に増えてきました。
特別ガイドについて学んだわけではなくほぼ我流です。
ただし、まったくベースがないわけではなく、
教員経験があったり、教育学を学んできたので、
人に伝える方法を考えるのは得意な方だと思っています。
授業もガイドも人に伝えるという部分では同じだと思っています。
そういった意味では、ガイドは今までの僕の知識や経験を生かせるものでもあったと思っています。
授業をつくるときに必要なポイントはたくさんありますが、
大きく分けると、
教えるために十分な知識と、
教えるために必要な技能の2つが必要になります。
バランスがとても大切だと思っています。
しかし、これよりも重要なポイントがあります。
【ガイドとは?】という哲学です。
簡単に言えば、「どんなガイドになりたいか?」ということでもあります。
安心・安全にすべての行程を終えることは前提条件として、
今の僕の理想のガイド像は、
「楽しかった」と言ってもらえるガイドです。
実はガイドを始めたころは、
悪いことではないのですが、
「勉強になりました。」
と言われることが多かったのですが、
お客様は観光を楽しみに来ていて、
勉強しに来てないよなぁと思うようになりました。
もともと、お勉強が好きではない僕からすると、
もっと楽しんでほしいなぁと思い、
「楽しかった」と言ってもらえるように意識を変えていきました。
何が功を奏したのかはわかってないのですが、
「楽しかった」という感想をいただく機会が増えました。
そうすると、Google口コミも含めた口コミやリピーターも増えはじめた気がします。
ガイドがある時は必ずガイドをつけると言われたお客様にも「最高」の評価をいただいたこともあります。
観光ガイドは旅の途中のエッセンスだと思っています。
あくまでもメインではないと思っています。
もちろん、1番の思い出になるようにガイドとして努力しますが、
あくまで旅行の途中に寄ってくれたという意識でガイドをしています。
ガイドの前後にはなんらかの旅行の予定が入っているはずなので、
僕のガイドでお客様を疲れさせすぎてもいけないと思っています。
ただし、僕のガイドで得た知識がその後の旅行のエッセンスになってほしいなとは思っています。
少しずつですが、いろいろと試行錯誤してブラッシュアップさせながら、
今の僕流のガイドがあります。
手前味噌ですが、
本当に好評をいただいていると思っているので、
そのノウハウを伝えていく機会をいただきはじめているのが現在です。
僕のガイドはただの試行錯誤ではなく、
教育学の知識・技能で練り上げたものです。
今でも少しずつ練り上げています。
感覚的にやっているのではなく、かなり合理的にやっています。
だからこそ、ノウハウを伝えることができると思っています。
そして、今、その機会をいただいています。
人を育てるのは一朝一夕ではいきませんので、
すぐに効果が出るとは言えませんが、
実は効果がゆっくり出てくる講座の方が、
実力はつくと思っています。
すぐに効果を出そうと思えば、
マニュアルを作って真似をさせればよいのですが、
それではよいガイドは育たないと思っています。
台本を覚えてガイドするなら、
録音データに任せてよいと思うのです。
効果は出ても、その後には続かないよなぁと思っています。
教員時代から、教員はクリエイターであれと思っていました。
授業をクリエイトすべきというのが僕の意見ですが、
忙しくてなかなかその時間が取れない現場の教員は本当に大変だと思っています。
授業に限らず、
人の時間を頂戴するもので、
僕が主体になるものは、
いかに時間をくれている人たちの時間を無駄にしないかをよく考えます。
ガイドはもちろんですが、授業、
そして、講座や会議も意味ある時間だと感じてもらえるように設計したいと考えています。
現在、北中城村観光ガイドベースアップ講座の企画・運営に携わっていて、
全5回の講座の第2回が終わりました。
とても満足していただけていると思っています。
講座の時間は毎回2時間で設定しています。
長すぎると頭に入らないからです。
さらに大事にしていることは連続性です。
講座自体は連続性です。
僕の頭の中には講座の順番まで設計に入っています。
すべての講座を順序よく受けると学びが深まりやすいように設計しています。
点の講座が多い中で、
線で設計している講座はなかなかないと思っています。
いくつかのセミナーなどに参加したことがありますが、
2時間のセミナーの中にストーリーのないものがほとんどでした。
僕はストーリーという流れにも意識を置いています。
それはガイドするにあたってもそのように意識しています。
今年度の北中城村のガイド育成講座はかなりレベルの高いものになっている自負もあります。
そこには、ガイドのスキルの底上げをしたいという僕の思いも含まれています。