20年後も忘れない思い出 〜旅の記録3〜
じめじめとした熱気、エネルギーに満ち溢れた人々、そして僕のことを見る無数の目。
空港を出た途端から始まる、笑えるくらいに"しつこい"タクシーの客引き。(30mは付いてくる)
遂にインドの玄関口に到着した。
実は日本の友達の親父さんがデリーに単身赴任で住んでいると紹介してもらい、2日間お邪魔させていただくことになっていた。
友達の親父さんの会社の従業員の方が、空港まで迎えに来てくれるということだ。
最初の2日間はのんびりとインドを満喫させていただくとしよう。
"本当の勝負は2日後だ" と自分に言い聞かせた。
車はグルガオンという高級住宅街に入り、自分は日本では絶対に住めないであろうコンドミニアムに入っていった。海外の映画のパーティーに出てきそうな大きな家だった。
友達の親父さんが出迎えてくれて、少しホッとした。
その次の日はインド人の従業員の方にも色々な所に案内していただいた。インドの首都の良いところもいっぱいみたし、隣の都市(アグラー)にあるタージマハールにも行った。
それはそれで楽しかったけれど、やっぱり僕はローカルの生活(地元民の普段の営み)が好きだ。
2日後からはローカルエリアをメインに進もうと決めた。
あっというまに2日間は過ぎ、デリー周辺の有名な観光地は、ほとんど周っていた。
その中でも、いくつか覚えているエピソードがある。それは、インドの運転手さんが教えてくれたエピソード。
マクドナルドについてだ。どの国にもあるマクドナルド。もちろんインドにも。
日本ではマクドナルドは気軽なファストフード。
何ならおやつ代わりに食べる人だっている。
でも、インドではマクドナルドといえば誕生日とかに行くような立派なレストランらしい。ちなみにチキンかベジ(野菜だけのメニュー)が多かった。
理由は、宗教上ビーフは食べないということにあるのだろう。
路上に行けば、ストリートフードが沢山あり、チャイは5ルピー(当時の値段で8円くらい)、サモサ(カレーパンみたいなやつ)は20ルピー。瓶のコカコーラは確か20ルピーくらいだったと思う。
ちなみにマクドナルドのビックマックは100ルピー。
アディダスなどのショップに入る前には持ち物検査があった。僕にとっては初めての体験でビックリした。
どうやら東南アジアでは、ほとんどの所でセキュリティスタッフがいて、荷物検査はあるらしい。
スーパーマーケットでもそうだった。
もう一つインド旅に必要なスキルを教えてもらった。インドではペットボトルの水でさえも注意を払わないといけないということ。
日本では、いつどこで水を買ってもキャップは未開封。ただインドでは頻繁にキャップが開いているという。(実際に僕は2回開封済みの水に出会った)
トリックは、空のペットボトルに普通の水道水を入れていること。
そうして少しずつ必要な武器(スキルと知恵)を手に入れつつ僕の本当の旅が始まろうとしていた。
まるで、リアルRPGゲームのような。
〜続く〜
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?