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ロシアウクライナ情勢-ルカシェンコ大統領インタビュー-

今回はベラルーシのルカシェンコ大統領を取り上げます。

1994年以来、政権を握り続けている「欧州最後の独裁者」なんて言われたりしています。

出身母体である農業を重視する政策を展開したりしていました。じゃがいもおじさん(笑)


そういえば、コロナ感染した時に「コロナは心の病。ウオッカやサウナが効く」と言ってましたっけ…

はい…
前置きはさておき。

3/17ベラルーシのルカシェンコ大統領がTBSテレビ「報道特集」金平茂紀キャスターのインタビューに応じた。3/23にそのインタビュー全編が公開された。
ロシア寄りとされるルカシェンコ大統領のインタビューは、「(完全一致ではないが)ロシア側から見た考え方」を理解する一つのヒントとなり得るので、インタビューの一部を文字にして共有したい。
まずは、55分弱あるうち23分のところまで。

インタビュー動画はコチラ👇

以下、基本的にはルカシェンコ大統領の発言。
一部発言の簡略化している。

ロシアは単なる同盟国ではないのです。
ロシアとベラルーシは一つの同じルーツを持った民族なのです。
それがまず第一です。そして第二に経済的に実質的に切り離せないシステムであることです。
ベラルーシはロシアの生産システムに、ロシアはベラルーシのシステムに深く組み込まれている。
その協力関係を断ち切ることは経済の破滅に繋がるのです。
そして二つ目は、(ロシアとベラルーシは)一つの市場であることです。
念のために言っておきますが、ベラルーシとロシアは一心同体なのです。
製造業では実質的に一つ、経済的も一つの市場で、軍事では一つの軍隊のグループを持っているので、私達は非常に密接な関係にあり、こうした結びつきを連合国家と呼んでいます。
今後もロシアとの間で密接な関係を築こうとしているのです。
アメリカやEU、日本がウクライナを支援するのと同様に私たちはロシアと団結しているのです。
ウクライナには他の支援もする用意があったが、これをロシアは賛成したが、ウクライナは拒否した。なぜかというと、ウクライナは西側諸国によってこの戦争をそそのかされたからです。しかも私たちに対して制裁を加えてきた。ウクライナは欧米より先にベラルーシに対する制裁を発動した。

(中略)

ウクライナでは現在、ドネツク、ルガンスク、ハリコフ、チェルニゴフ、キエフ周辺で主な軍事衝突が起きている。ウクライナで戦っている兵士は一人もいない。
欧米にそそのかされてウクライナはベラルーシに敵対的な姿勢をとっているのにかかわらず、ゼレンスキーに電話してすぐにロシアとの交渉に入るよう提案した。この戦争の3日目か4日目にこの提案を(ゼレンスキーが)受け入れたので、ここベラルーシで3回にわたる交渉の場を設けた。そして今は交渉中。

(中略)

私たちは交渉のサポーター。平和を望んでいる。
ウクライナに平和が無ければベラルーシにもない。これが私たちの立場です。
記者:ベラルーシがウクライナへの軍事行動を起こす可能性はあるか?
ルカシェンコ:ウクライナのベラルーシへの行動が過激化するのであれば、我々はそれに対応する。

(中略)

彼らは国境を侵している。ベラルーシ領内でミサイルで迎撃した。
常に挑発してくるなら対応しなければならない。
私はウクライナと戦う必要はないとほぼ確認している。西側諸国は我々をこの紛争に引きずり込むことに成功しないでしょう。

(中略)

近いうちにこの紛争、ロシアの作戦は和平で終わると確信している。大事なことを話します。
ロシアはウクライナにプーチンはゼレンスキーに受け入れ可能な協定を提案している。これは事実だ。
そして今日ウクライナとロシアが合意し、ゼレンスキーがプーチンとこの協定に署名する可能性が残っている。もしゼレンスキーがそれに応じないのなら、彼は短時間のうちに降伏文書に署名することになるだろう。
ロシアはこの戦争に負けない。それはあなた(記者)も100%確信していると思う。

(中略)

ベラルーシで行われている協議をもとに作成された条約に外相が署名した時点で停戦は可能となる。
でも条約に署名するまでロシアは軍事作戦を止めないし一時停戦もないと確信している。
ロシアは過去から学んでいる。
14年のミンスク合意に基づき停戦し軍を撤退させた結果は?
それが今の戦争につながった。
だからロシアは今のウクライナ政府を信用できない。
それにロシアはこの作戦で一定の目標を設けている。間違いなく達成できるでしょう。

記者:核兵器をベラルーシ内に配備する可能性はあるか?

ルカシェンコ:(私は核の脅威を知っている)そういうことがベラルーシに対して行われないように、そしてそのような脅威がないように。もし西側諸国がベラルーシ国境周辺に核を配備するするなら、私はプーチンに我々が(ソ連崩壊時に)ロシアに渡した核兵器を戻してくれるように求めると言った。
古い憲法でも私が核兵器を取り戻すことを阻止できない。憲法改正の時にこれは検討していない。
私はここで核兵器を設置したり、誰かに対して使ったりしない。

ゼレンスキー大統領について

彼は自国で起きていることを管理しきれていないと思う。勉強不足が原因であるかもしれないが。(略)私見なので誤っているかもしれないが、ゼレンスキーは今、国内のことをあまり管理しておらずキエフにいる他の人たちが戦争含め状況を直接管理している。
大統領の顧問たちが軍人に阿蘇バイスをしているのではなく、西側やアメリカの代表者が対ロシア軍事行動の指揮権を握っている。
彼らは表立って最新の武器を提供しているだけではなく、ウクライナでの抗戦を管理していると思います。例えば、ゼレンスキーのデスクの上に衛星通信でバイデンとイギリスのジョンソン首相と繋がっている2つの電話がある。彼はその二人の指導者によってコントロールされている。自立していない人だ。

(略)

今ウクライナで起きていることはアメリカや同盟国にとって有利だ。この対立でベラルーシとロシアを溺死させ、我々はこの対立に手足を縛られ、日本、シリア、中国、アフリカ、ベネズエラに手が回らないようにする、彼らは私たちをこの対立で沈めたい。
だから、もし、ゼレンスキーが別のやり方で進もうとしたら、彼らはゼレンスキーをコントロールし、ロシアや我々の状況を悪化させるように全力を尽くす。これが私の評価だ。
私がこの話の中で不正確なことや間違ったこと言っていれば申し訳ない。


今回は以上です。
お読みいただきありがとうございました。


<おまけ>

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