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地铁中的蝴蝶(读者2020・19 阮义忠)

筆者が台北の地下鉄に乗っていると、一匹の蝶が迷い込み、出口を探してさまよい、最後には空気穴のところで力尽きてあえいでいるという出来事があった。その様子を見た筆者は、地下鉄から抜け出せなくなっている蝶と、車内の他の人々に共通点を見出した。人々はみなスマホに夢中でインターネットの世界にどっぷりつかっており、そこから抜け出せなくなっている。蝶が車内に入ってくるといった現実世界の変化に何の関心も示さない。しかも蝶より質が悪いことに、インターネットの世界につかっている人々はそこから抜け

    • 今週の『读者』-曹德旺

      『读者』2020・19 10月上 P.13『最初的"心"来自父亲』 起業家の曹德旺が若いころ、父親から言われた言葉「做事要用心。有多少心就能办多少事。」(事を成すには心が必要だ。心をいくつ持っているかで、いくつの事を成せるかが決まる。)その言葉を聞いた時、曹德旺は「和心有关的词有哪些?我伸出手数着,"用心、真心、爱心、决心、专心、恒心、耐心、怜悯心",似乎十个指头用不完。」(心と関係のある言葉には何があるだろうか?私は指を折って数えた。「用心(心をこめる)、真心(本心)、爱

      • 今週の『读者』

        『葬花词,打胶机与情书』(读者2020.18 9月下 P.42) 李东来が2002年に东莞图书馆の館長になった際に、図書館緒理念を「休闲、交互、求知」(休息、交流、知識の探求)とした。知の探究こそが一般的な図書館の理念だが、彼は地域柄を考慮して休息を一番に置いた。 「东莞有数百万外来务工人口,"普遍学历不是特别高,你要是直接说,这里面有一些关于中西文化对比的讲座,他是不会感兴趣的",王艳君觉得把"休闲"放在第一位,"就是鼓励他们先进来看一看,最后才是读一读"」(东莞は数百

        • 『读者』より 2021年3月8日

          『读者』2020.18 九月下 P.15より 「根据权威组织学家的统计分析,80%的人在工作上的失败,不是因为他们的专业技术、能力或工作动机不够,而是因为他们在人际关系处理和人力技能上的失败」 「権威ある学術グループの統計分析によると、80%の人の仕事上の失敗は彼らの専門技術や能力、或いは仕事へのモチベーション不足が原因ではなく、人間関係の処理、人としての技量上の失敗である。」 人との関係性こそが仕事上の肝である。

        地铁中的蝴蝶(读者2020・19 阮义忠)

          企業文化の作り方

          『读者』2020.17 P.60『讲故事的领导者』より 企業を導くストーリーを語り発信することができるリーダーが会社を成功に導くという内容だが、企業文化ができる過程の一例として挙げられた西南航空の話が印象に残った。 "例如一名检票员陪同老人飞行,确保老人安全到达目的地的故事。故事带来的效果是,当另一名西南航空员工遇到相似情况时,他会像故事中的检票员一样行事。在更理想的情况下,故事不仅会有效传达给在场听众,还会通过口口相传,成为企业文化的一部分。" 「例えば一人の切符係員

          企業文化の作り方

          『读者』より 2021年2月22日

          『读者』2020・17(17ページ・言论より) 「言论」は『读者』に毎回必ず入っているコラムであり、人の名言が記載されている。今日はその中で以下の言葉を挙げる。 "先处理情绪,后处理事情-遇到问题把握正确次序,情绪处理不好,事情会更糟" 「まず情緒を処理して、後で物事を処理する-問題に出くわした時、順序を正確に把握すること。情緒がうまく処理できていなかったら、物事はより悪くなる。」 何か問題が起きたときに、物事が解決すればそれでよいわけではない。問題に関わっている人々の

          『读者』より 2021年2月22日

          今週の記事『旧与老』

          一日5ページ『读者』を読んでいく中で、印象に残った文章を週に一回取り上げて、所感を記録する。今週は『旧与老』(2020・16 / 8月下)著:冯骥才を取り上げる。 天津出身の作家冯骥才(1942-)のエッセイで、文字のもつニュアンスを精査し、場面によってどのように選択すべきかを検討している。冒頭で著者は、中国の歴史人文学に造詣のあるドイツ人女性から、著者が取り組む古い街の保全活動を記録した『旧城遗韵』で「老」ではなく「旧」という文字を使った理由を尋ねられ、予想外の質問に「这个

          今週の記事『旧与老』

          中国の雑誌「读者」との出会い

          初めて「读者」を知ったのは、2014年、愛知県岡崎市で新卒就職した時に、中国語に触れる機会をキープしたいと、図書館で中国語の雑誌を探してきたことだった。2冊借りて読んでいたところ、コーヒーをこぼしてしまい、結果それを買い取ることになり、家の本棚に置かれることとなった。思えばこれが「读者」との出会いである。それから7年たった今、生の中国語の文章、言い回し、そこから読み取れる中国人のものの考え方、そういったものを学ぶために一日5ページという日課を自分に課して読み始めること約2か月

          中国の雑誌「读者」との出会い