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#37 4歳児の汗と涙が染み込んだ良い感じのユニホームに仕上がってきた話

4歳と0歳のボウズたちを持つ父親です。息子たちの成長の様子を記すことで将来の息子たちのプレゼント(酒の肴)になれば、と筆を執っています。そして最近はそう言いながらも将来の我々夫婦にとっての酒の肴として書いているような気もしています笑。

さて。4歳児のキミへ。今日はお母さんの実家に帰省中のキミからビデオ電話がきた。お父さんは仕事でお留守番中だ。キミは真っ赤に日焼けをしていて、楽しく充実した夏休みの様子がスマホの画面越しに伝わってきた。
お父さんは「今、夜ご飯だよー」と出来あいのあり合わせをあっためたお皿をスマホに写すとキミは目ざとくそのお皿の横にあったポッキーに気づいて、「パパ、ポッキー残しておいてね」と。はいはい、冷蔵庫に入れておいたよ。冷やして食べる方が美味しいからね(そうだろうか、お父さんはそう思う)。

お父さんは明日はサッカーの試合なので、今朝の練習後は良い休養を取るべしと家で一人のんびりしながら、平日にできなかった部屋の片づけとか洗濯物とかをやっつけていたよ。キミがさっきまで遊んでいたかのように散らかっていたオモチャたちも彼らのおうちに戻しておいた。
キミの遊び場にはどらえもん、ドラミちゃん、トーマス、アンパンマン、バイキンマン、ミニオン、ネコバス、とオールスター集結で、改めて友達の多さに驚いていたよ。彼らもキミの帰りを待っているので、帰省から戻ったら一人一人(人ではない、、、)としっかり向き合ってあげよう笑。

キミが今年の七夕に書いた願いごとの短冊も出てきた。今年のキミの願いごとは秀逸で、「サンタさんになれますように」だ。そう来たか。奥が深いね。お父さんは短冊を手に考察した。

キミは普段から「将来はアイスクリーム屋さんになりたい」とか「野菜屋さんになりたい」と言っている。なるほど。キミは大好きなアイスクリームやブロッコリー(なぜ)をいつも美味しく食べるためには、その調達ソースを抑えることが大事だと思っているようだ。だからそれを売る人たちになりたいのだね。

大好きなオモチャを手に入れるために、「サンタさんに会えますように」とか「サンタさんからオモチャをもらえますよに」とかでなく「サンタさんになれますように」というのは、アイス、野菜と同様にその調達元を抑える作戦に違いない。サンタさんになってしまえば、オモチャはいつでも手に入る。確かにロジカルだ。

そしてあれほどオモチャが大好きなのに普段から将来の夢はおもちゃ屋さんでなくて、アイス屋さんと言っているのは、サンタさんになってしまえばおもちゃ屋さんは機能が被ってしまうからだろう。アイス屋さんになり、副業でクリスマスだけサンタさんになればアイスもオモチャも手に入るということか。実に辻褄が合う。4歳の考えは奥が深い。。。

というようなことを考えながらキミの遊び場をお父さんは片づけていたよ。

その後は洗濯物だ。平日乾燥機までかけておいて、たたむのは週末!としていた洋服たちが山のように積み上がっていたために、お父さんは開き直ってユーチューブで音楽をかけながら一枚一枚たたんでいたよ。キミのサッカーのユニホームも出てきた。「小さくてかわいいユニホームだなぁ」、「お父さんはこんな小さい頃からユニホームを着ていなかったなぁ」、と思いながら、右と左の袖を合わせて二つに折って、それをまた二つに折って、、、とやってからふと気になってもう一度ユニホーム広げてみた。キミの白いユニホームは良い感じに土や食べ物(?)のシミがついていて、一丁前にサッカー小僧のシャツになっていた。真っ白なユニホームなんだけど、その真っ白はどこへやら、で洗濯を繰り返しても土の色が少し残っていて、良い感じにかっこよかったよ。キミが、たくさん走って、たくさん転んだことを証明する良い色合いだ。

ユニホームは試合のときに着用する正装だね。キミが努力をしてきた成果を見せるときに着るわけだから、ある意味で一張羅だ。これまでのキミの汗や涙を、そしてキミの努力を知っている最高の相棒だ。

お父さんの大学サッカー部のときのお話。お父さんのチームでも白いユニホームがあったのだけど、とても一生懸命練習に取り組んだ後輩(好きなアーティストは長渕剛)がいてね、ユニホームの色がもはや白ではなく茶色がかっていたんだ笑。当時は「オマエだけ、ユニホームの色が違うから試合に出れないぞ」とかいじったりしていたんだけどね、試合中の苦しい時間帯にそのユニホームを見るたびに「ホントにチームのために、オマエはこんなに地に這いつくばってやってくれていたんだな」「こんなに頑張ってきたんだから絶対に勝たないといけないな」って凄く勇気が湧いてきた。お父さんはその後輩に助けられて、いつも最後まであきらめずにプレーできたことに感謝しているんだ。それぞれのユニホームにはそれぞれのストーリーがあるからね。ストーリーを纏ったユニホームはチームに勇気を与える。

キミのユニホームも、ストーリー性を帯びてとても良い感じになってきた。

お父さんは、再度開いたキミのユニホームを眺めて、「キミの走る姿、転ぶ姿、歯を食いしばる姿」に思いを巡らせながら、立派な色になったね、と、シワをしっかりと伸ばしていつもより力を込めて畳んで、その上からアイロンみたいにすーっと掌を運んで、がんばれー、とパワーを送り込んでおいたよ笑。

誇り高きキミの1着目のユニホームだからね。

明日はお父さんが吉報を届けられるように頑張ります。

これから羽ばたくキミへ。「自分たちのユニホームを信じよう」がお父さんのチームの現役時代の合言葉だったよ。


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