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深みのある人間とは?

 自己紹介させて頂きます。私立慶應義塾志木高等学校出身、法学部政治学科2年和田 宙です。ポジションは後衛です。私は、8月入部であるため今回初めて部員日記を務めさせて頂きます。拙い文章かと思いますが、どうかご一読頂けたら幸いです。


 皆様いかがお過ごしでしょうか。現在は新型コロナウイルスの感染拡大により私たちの部活動はおろか、学校生活、ひいては社会生活も麻痺し、我慢の日々が続いております。このような生活が1ヶ月も続くと、いかに普段の日常が幸せであるかを痛感させられます。ソフトテニスに打ち込み、部員や友人とご飯や遊びに行き、好きなことを好きなようにする、そんな日常に1日でも早く戻れることを祈るばかりです。


 さて、私は今回「深みのある人間とは?」というトピックで日記を書かせて頂きます。皆様は「深みのある人間とはどんな人か?」と問われた時にどう答えるでしょうか?今回の部員日記のトピック「深みのある人間」を私は2人ほど知っているので紹介させて頂きます。


 まず、1人目の親友のR君について簡単に紹介させて頂きますと、彼とは小学校1年生以来の付き合いで、小中学校で同級生でした。彼は、サッカーに特に秀でており小中学校では県選抜に選ばれ、今春の高校サッカー選手権大会で見事優勝した静岡学園高等学校に進学してからは2年生でトップチームメンバーに選ばれ、素晴らしいサッカープレイヤーです。(とは言いつつ、実はまだ彼の試合を見たことがありません。彼も大学でもサッカーを続けているので、彼の試合を見ることが私の学生生活の目標の一つでもあります。)という友達自慢はさておき、私の彼に対する尊敬の淵源は彼の輝かしい実績ではなく、彼の生き方や考え方にあると考えています。


 彼は高校進学の際に、地元埼玉の強豪や首都圏の学校ではなく敢えて静岡の高校での寮生活を選択しています。私が言うのも烏滸がましいですが、彼の静岡での3年間は彼をとても大きく成長させるものだったと思います。彼が半年に1回静岡から帰ってくる日を高校時代はとても楽しみにしていました。大学では関東に戻ってきたので、前よりも会う機会が増えました。そんな彼とご飯に行くと真面目な話になりがちなのですが、彼と話すと、様々なことに思考を巡らせているのだなと分かります。彼はよく「先が見える道はつまらないから、先が見えない道を選ぶ。」「サッカーは頭を1番使うスポーツである。」と言います。この言葉は高校進学で敢えて先の見えない道を進んだ彼のおよそ20年間の人生を凝縮した言葉であると感じています。今まで一度も1人で暮らしたことのない私とは異なり、自ら厳しい環境に身を置き、全国から来た力のある仲間と切磋琢磨した彼の発言にはとても深みを感じます。15歳の中学生が親元を離れる決断をすることは容易ではありません。15歳の時に私が同じ決断を迫られれば、私は「先が見える道」を選んでしまうかもしれません。それでも彼は私に一人暮らしを勧めてきます。親の有難さ、環境に甘えないこと、自分で全て行うことの大変さ等、様々なことに気づけると語っていました。彼の言葉に私はいつも尻を叩かれてばかりです。


 2人目の親友は、中学校の頃地元の塾に共に通い、同じ志木高に進学し、大学でも同じ法学部政治学科に進学したT君です。彼もまたサッカーを小学校から続けています。彼は、今はインターンやプログラミング、マーケティングなどに励み、自らの目標に向かって突き進んでいます。


 彼の素晴らしいところは実行力、計画性にあると思っています。自らの行動計画や予定を毎日可視化し、PDCAサイクルで行動する、そして自らの成長へつなげる、彼の行動の無駄の無さには驚かされます。そんな彼と話すと日々様々なことをインプットし、思考し、アウトプットしているのだなと感じます。いつ話しても彼は自己ベストを更新してきます。しかしながら彼の計画の遂行力は中々真似出来るものではありません。大学生活の限られた4年間を彼のように常に貪欲に過ごせる大学生はどれだけいるでしょうか?ただ、彼の実行力は大学の部活動でスポーツをする私にとって大きな刺激となります。計画を立て実行する力、これは悉く先輩方から口酸っぱく言われることの一つですが、私自身足りていない部分であると自覚しております。これからの限られた学生生活で一日も無駄にしないように私自身、計画→実行のプロセスは常に念頭に置いて行動しなければならないと感じております。


 以上のように私が「深みのある人間」について考えるきっかけになった2人を紹介させて頂きましたが、実のところ私自身「深みのある人間」とはどんな人を指すのか、まだ答えが出ていません。友人や知り合いを見て、話して「この人は深い人だ」ということは分かりますが、その人がなぜ深いのか、という問いにはまだ明確に答えが出せません。それもあってか、2人を紹介した際もぼやけた文章になってしまったことをお許しください。


 ただ、「深みのある人間」について深く考えるようになったのはこの部活に入部してからでした。そのため、私は、実はこの慶應義塾體育會ソフトテニス部という組織にこそ、その答えが転がっているのではないかと考えています。大学は非常に自由度の高い環境です。大学生活での4年間は私たち自身の選択に委ねられています。その環境において、なぜ部活でソフトテニスを、それも8月からの途中入部で続けているのか、私は深く深く考えなければなりません。大学スポーツの意義を考えることは私たち部員にとって大きなテーマであると思っています。そしてたくさんの偉大なるOBの方々や尊敬する先輩方、なんだかんだ愛のある同期、そしてこれから更に増えるであろう後輩(塾高から北川、私の出身高である志木高からは鈴木と松川が入部してくれました。志木高から2人入部するのは私自身とても嬉しく思います。先が不透明な中入部の決断をしてくれたこと心から感謝しています。3人の4年間にどうか温かいご声援宜しくお願い致します。)などと交流し、対話し、またソフトテニスをすることで私はこれらの答えを見つけていこうと思っています。私が卒業までに「深みのある人間とは?」という問いに答えられる人間になれるよう、どうかご声援宜しくお願い致します。


 結びにはなりますが、新型コロナウイルスにより先の見通しの立たず不安な毎日が続いているかとは思いますが、皆様どうか御身体ご自愛ください。拙い文章になってしまいましたが、最後までお読み頂きありがとうございました。

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