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退職&今後について

この投稿は、Mediumにて2020年1月2日に投稿したものを、noteに転記したものです。

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。

12月末をもって株式会社フューチャースタンダード(以下、FS社)を退職しました。最初に、代表の鳥海さんとFS社について話したのは2016年1月くらいだと思うので、概ね4年間、お世話になったことになります。

退職に伴い、現在無職です(笑)結婚して、数ヶ月で無職っていう状態を許容してくれている最愛の妻には感謝です。

そして、スタートアップの世界に来て、5年が経とうとしています。良い機会なので、(いわゆる)退職エントリーに加えて、この5年間の振り返りをできたらと思っています。

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目次
1. 今
2. 5年間
3. 今後

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やっている・やってきた事

FS社では、表現するのは難しいのですが、「なんでも屋」+「社内外に対する経営陣の通訳」というのが、業務実態にあった表現に思えます。

最初は開発と営業以外のことは、全部やっていました。参画した当初は、小さいオフィスに社員5名+アルバイトみたいな感じで、活動していました。本当に、プロダクトのプロトタイプができたくらいのころで、今と比べても手探りな感じがすごくありました。当時はRaspberry Piに代表されるシングルボードコンピューターが、色々出ているころで、聞いたこともないような、いろんなボードを試したりもしていましたね。

最初の大きな仕事は、オフィス移転でした。参画して数ヶ月もしないうちに、オフィス移転があり、什器やネットワークの契約をしたりしていました。

それから、段々と人数も増え、ピッチ大会に出たり、マッチングイベントに出たりする際の資料を作ったりしました。他にも、サービスサイトがリリースされるのに合わせて、利用規約を作ったり、人事や経理をやったりと、まあスタートアップの0 → 1でよくいる「なんでも屋さん」の仕事ですね。この頃の、話は以下のインタビューにも載っているので、興味があれば、御覧ください。

資金調達もシリーズB~Cと担当させて頂き、代表の鳥海さんと一緒に、ジェットコースターのような激しい日々を、送らせていただいました。(激しいのが良いのか悪いのかで言ったら、多分良くは無いかと(笑))

資金調達をする中では非常に多くの投資家の皆様から、厳しいフィードバックを頂き、勉強になりました。また、そして、事業や経営陣を信じて、投資して頂いた素晴らしい投資家の皆様と出会えたことは、非常に嬉しいことでした。本当にきつい時期に、チームを信じてもらい、一緒に頑張りましょうと言って頂けたときの嬉しさは、何事にも代えがたいものがありました。

チームにも、ものすごく心配をかけたかと思いますが、信じて待ってくれたみんなには、頭が上がりません。チームとみんなが作り上げたプロダクトがあったからこそ、調達できたのだと思っています。(基本的にCFOってあんまり信じていないのでw)

これらのことを振り返った時、社内外に対して会社の姿やメッセージ、経営陣の思いなどを伝えるのが、自分の仕事だったのだなと改めて思います。この点については、比較的求められている水準のものは達成できたのではないかと思っています。

他方で、達成できたことばかりでなく、できなかったことも沢山あります。やはり、チャレンジしている市場やビジネスモデル上の課題ゆえにどうしようもない点もあるのですが、しっかりと「先が読みやすい事業」の形に、ビジネスを持っていけなかったのは、非常に心苦しいところがあります。本来、そこをしっかりと固めなければならない役回りでもあったのですが、タイミングなどもあり、自分が満足するレベルを実現するに至りませんでした。(この点については、色々フォローして頂くことも多いのですが、やはり心残りではあります。)

なぜ、このタイミングで退職するのか

最初にいうと、チームもプロダクトも大好きです!これは、全く嘘偽りのないところです。ビジネスモデルも、ユニークな点が多く、競争力もあります。お取引先も大手企業が多く、今後も多くのお客様にとって、魅力的なチーム&プロダクトであると思います。

特にバックオフィスチームは、小さいのですが、小粒だけどピリリと辛い良いチームです。柔軟性に富んでいて、安心出来るメンバーが揃っています。
しかし、一方で自分のスキルセットや特徴と、段々と移り変わる仕事の内容や役割にミスマッチを感じるようになり、改めて、考える時間をちゃんと取りたいと思って、退職することにしました。

春くらいから、今のままだと会社として、スケールする基盤が作れていないことを課題に感じていて、自分が兼務してきた仕事を専従でやってくれるメンバーの採用を積極的に行うようになりました。

運良く、自分の何倍も優秀なメンバーが参画してくれることになり、色々と仕事を受け渡すことが出来るようになりました。その過程で、少し現状と今後の自分のキャリアとの間で、ミスマッチを感じるようになり、退職という結論を出した次第です。

また、プライベートでも色々変化がありました。公私ともにこの1年間は「通訳」として動くことが多く、その役割に少し疲れと飽きが来てしまったことも、また事実です。

その中でも最後まで、サポートしてくれたチームのみんなには、とっても感謝していますし、できればずっと一緒に働きたいという気持ちもありますが、今はその時ではないのかなと思っているところです。

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この5年間

証券会社を退職したのが2014年12月なので、丸5年がたったことにあります。証券会社が3年8ヶ月で退職しているので、多分FS社が最も長いキャリアになりましたし、もはや金融の人ではないですよね。

最初の1年はAncarという中古車CtoCの立ち上げに携わっていました。サービスは今でも続いていて、実際に店舗や工場を持ったりして、ユニークなサービスを作っています。

その後、FS社に参画しました。

本当に5年間、様々な経験をしてきてそれらを一言で総括するのは、難しいのです。

いずれの会社も本当に0 → 1のフェーズで、カオスの頂点みたいなところからスタートしました。「お金」、「人材」、「プロダクト」のいずれも十分に揃わないところから、1つ1つ形にして行く過程は、定式化できるものでも無いのですが、ものすごく特徴的な期間でした。

その中で日々、「何ができるのか」、「今ここでどんな価値を提供できるのか」と自分の価値ややれることについて、模索する日々でした。そして、その結果、やっぱり結論は出せていません。たぶん、本当に「なんでも屋」だったんだと思います。それ自体は、まったくもって恥じることの無いことだとも思いますが、それが自分にとっての理想かと言われるとそれは少し違うなというのが、正直な気持ちです。

もっと、しっかり考えて結論を見出したいのですが、いまのところはふわっとしたままなのは少し反省。

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今後

現在は、繰り返しですが、無職です。初期のステージにあるスタートアップの事業計画や資金調達のお手伝いのアドバイスやお手伝いについては、少しお声掛け頂いています。もし、少しでもお力になれる部分があれば、可能な限り、お役に立ちたいと思います。

その上で、「働き方」、「働く姿」をテーマにした、事業の立ち上げを少し時間はかかるかもしれませんが、できたらなと思っています。

少し昔話なのですが、最初に証券会社から内定を頂いた時、現在でもお世話になっている先輩とカフェでお話させて頂きました。その時、なんで投資銀行業界にと聞かれ、「いいスーツが着たかったから。それが似合うようになりたいから」と答えたそうです。(僕はしばらく忘れていたのですが。。。。w)

これは学生の頃からそうなのですが、「こういう姿でありたい」、「このものはこういうストーリーがある」というのを、割と具体的にイメージするのが得意でした。

「働き方」も一緒で、「こうありたい」というのが、あります。粒度やその姿自体は、人によって違うと思うのですが、小さなことでも1つはあるのかなと思います。

上記のような視点で「ITサービス(情シス)」と「金融」の2つの領域で今は、色々、皆様の「働き方」・「働く姿」に貢献できないかと考えています。

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最後に、本当に4年弱の時間を一緒に過ごさせて頂いた、FS社の皆さんには感謝しています。本当に至らないところばかりでしたが、多くの方に支えられ、ここまでこれたことは非常に嬉しく思っています。

FS社の皆さん、これを読んでいる皆さん、自分の家族、すべての人にとって素晴らしい1年になることを、祈っております。

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