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読書感想文:「いちばんやさしい量子コンピューターの教本」

年末年始で読んだのに、書くのを忘れていました。個人的には非常に満足した本でした。自分の量子コンピューターへの理解は、「0⇔1を同時にもてる」という唯一それを知っているのみで、それ以上のことは知らないというレベルから読み始めましたが、それでも内容について行けましたし、基本的なコンセプトについては、理解できたつもりです。

そもそも、読もうと思ったきっかけは、単純に最近、よく言葉としては聞くけど、ぱっとどんなインパクトが本当にあるのか、基本的な仕組みがわからないうちは、腹落ちしないなと思ったからです。

前職でAIを触っていた経験もあり、実際にコードは書けないまでも、基本的なコンセプトと技術的な限界を自分の言葉で少しは語れるのと、日経新聞の受け売りを話すのとでは、雲泥の差があることは痛感しています。特に前者の状態で、顧客のビジネス上の課題を把握して、提案を行うというスキルは非常に重要だと思っています。

そのため、量子コンピューターについても、同じ事があるのかなと思い本書を手にとった次第です。

内容としては、従来型の汎用コンピューターと量子コンピューターの仕組み上の比較、2種類ある量子コンピューターの形式の説明とそれぞれの強みの説明が平易に書いてあるので、量子コンピューターの理解への最初の一歩(特に、技術畑ではない人)には最適だと思います。

読んでいる中で自分が思っていた量子コンピューターは「量子アニーリング式」のコンピューターであることに気が付きました。量子ゲート式のコンピューターのほうが仕組みとして理解しやすかったので、量子ゲート→量子アニーリングの順で説明をしていただけたのは、非常に助かりました。

特にまだ、具体的になにか取り組みたい課題があるわけではないのですが、少しずつ理解を深めていければと思います。とりあえずは、本書にあるサンプルのコードでも叩いてみようかと思います。

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