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かっこE

✳︎今日のひとこと

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」を今さらやっと観たのです。
ちょうど同じ時代の中でいちばん輝いていた俳優たち(レオナルド・ディカプリオとブラット・ピット)が初共演ということで、映画館で観たかったけど、行くひまがなかったのです。それでネットで観られるようになって即観ました。

タランティーノが思い切ったなあと思ったのは、ネタバレを避けながら言うと、シャロン・テート事件を詳しく知らないと全く意味がわからない映画を撮っちゃったってことで、あの事件が私たちやちょっと上の世代の映画好きにどんなに深い傷を残しているかよくわかりました。
シャロン・テート役のマーゴット・ロビーが映画の中で惨殺される代わりに天使みたいにごきげんに微笑んでいるだけでちょっと泣きたくなるほどです。
その思いはタランティーノにとっていちばん強いものであり、彼が彼の思うヒーロー像を使ってその歴史を変えたいと思ったことがよく伝わってきました。
かなりだらだら長いし、伝わりにくいところもあるしで、映画として優れているかどうかは微妙なのですが、彼の描きたかった空気はすごくよくわかりました。

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吉本ばななです。やがて書籍になるときにはカットされる記事も含めています。どくだみちゃんは散文、ふしばなはブログ風です。コメントはオフですが…