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市民参加型の生き物調査イベント「東京いきもの調査団」の強化期間がスタート――スマホアプリ「Biome」を活用

東京都は、デジタル版野生生物目録「東京いきもの台帳」を作成するためのプロジェクト「東京いきもの調査団」の2024年秋のイベントを10月16日から開始した。スマホアプリを利用することで、誰でも気軽に、楽しみながら生物調査に協力することができる。

東京の生物多様性を守るため、東京都は多くの人に身近な生き物を調査してもらうことで、デジタル版の野生生物目録「東京いきもの台帳」の作成に取り組んでいる。この取り組みの一環として、参加者が「東京いきもの調査団」となって都内のさまざまな場所で見つけた生き物をスマホで撮影・投稿する調査イベントがこれまで定期的に開催されており、その2024年秋編が10月16日~12月15日の期間で実施中である。調査には、以前D for Good!でも取り上げた生き物収集アプリ「Biome(バイオーム)」を使って参加する。

こういった市民調査によって集められた情報と、専門家による調査や既存の文献・標本データなどを連携し、リアルタイム性と網羅性を兼ね備える野生生物の目録が、東京いきもの台帳が目指している姿である。

「東京いきもの調査団 2024秋編」の楽しみ方

①クエストを楽しもう
クエストは、生き物探しをゲーム感覚で楽しめる機能だ。都内で対象の生き物を見つけて投稿することでクエストの達成を目指すもので、初級者向けから中上級者向けまで、16種が用意されている。

〈クエストの例〉
「みんなでつくる生物目録『東京のチョウとガ』」――身近なチョウやガをじっくり観察!
「外来種パトロール隊『島班』」――島民の方も旅行の方も島で観察!
「目指せ60種! 東京いきものマラソン」――目指せ、毎日投稿!

②「いきもの情報誌」として楽しもう
アプリ内で挑戦したいクエストをタップすると、概要が書かれた「ルール」ページと、対象の生き物の探し方が書かれた「ガイド」ページを見ることができる。これらには東京の生態系や生き物に関する情報も掲載されており、読み物としても楽しむことができる。

(出所:東京都のプレスリリース、2024年10月16日付)

なお、クエストの達成で、都内の野生生物にちなんだグッズが当たる抽選に応募することもできる。

実施要項

調査期間:2024年10月16日(水)~12月15日(日)
対象者:誰でも参加可能
参加方法:自分のスマホにアプリ「Biome」をダウンロードしアプリ内から参加
公式サイト: https://ikimono.tokyo/2024-autumn/


文:佐々木 三奈
フリーランスライター/校正者、がん患者・経験者の運動を支援する「まめっつ」メンバー。『SDGs白書』『インターネット白書』の編集にも参加。

トップ画像:東京都のプレスリリース、2024年10月16日付

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