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日記

100
2015年11月から2017年7月までの日記です。100記事いっぱいになったので以後更新されません。
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#エッセイ

【日記/99】ラ・カンパネラの思い出

【日記/99】ラ・カンパネラの思い出

大学の同級生で、ミカコちゃん(仮名)という女の子がいた。

ミカコちゃんはいつも、ピンクのチークを頰にぐりぐり塗って、髪の毛をふわんふわんに巻いて、フリルがたっぷりのピンクか白のワンピースを着ていた。色素が薄くて、肌が真っ白だった。

「あと一歩でロリータになりそうな森ガール」とでもいえばいいのだろうか。

何だそれという感じだが、いや、やっぱりミカコちゃんはミカコちゃんひとりで「ミカコちゃん」と

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【日記/98】大食漢への止められない憧れ

【日記/98】大食漢への止められない憧れ

コンプレックスは数え切れないくらいあるけれど、私にとってそのうちの1つは、少食なことである。どれくらいコンプレックスかというと、好きな男性のタイプが「あんまり量を食べない人」だったりするくらいには、重く受け止めている(一緒にいる人がすごく美味しそうにいっぱい食べる人だと、なんか損してる気分になる)。

しかも、私の場合は少食な上、料理の味がほとんどわからないバカ舌と来ており、さらにいうと酒も一滴も

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【日記/97】「そのままのあなたを好きになってくれる人は必ずいる」を言い換えると

【日記/97】「そのままのあなたを好きになってくれる人は必ずいる」を言い換えると

「そのままのあなたを好きになってくれる人は必ずいる」って、歯の浮くような言葉だ。

20代前半くらいの人が言っているんであれば「はいはいお花畑かわいいね」という感じであるが、20代も後半以降の人が言うと「おいおいお花畑いい加減にしろよ」と思われてしまいそうである。しかし、現在ジャスト30歳である私は、今もなお「そのままのあなたを(私を)好きになってくれる人は必ずいる」と思い続けている。

ここで問

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【日記/96】裸体カレーとノーパンしゃぶしゃぶ

【日記/96】裸体カレーとノーパンしゃぶしゃぶ

あれは、まだ若かりし20代前半の頃。部屋で彼氏とテレビを見ていたら、どういう流れだったのかはさっぱり忘れたが、画面に躍り出てきたのは「ノーパンしゃぶしゃぶ」なる卑猥な文字列であった。私は首をかしげる。

「しゃぶしゃぶ食べるときは、しゃぶしゃぶに集中したくない? ノーパンのお姉さんと遊びたいときは、ノーパンのお姉さんに集中したくない? しゃぶしゃぶ食べてる横にノーパンのお姉さんがいたら、なんか不衛

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【日記/95】好奇心って?

【日記/95】好奇心って?

「あなたは好奇心が旺盛だ」と、昔から人に言われることが多かった。ので、なんとなく、私は自分は好奇心がそこそこ旺盛なんだと思って生きてきた。だけど、そんなことないかも、私って意外と保守的かも、と思った話を書く。

先日、「ランチや休憩でいつも同じ店を選びがちな、行動パターンが保守的な人は、早くボケるから注意」という話を聞き(読み)かじったのだが、これはもう、まんま私である。ちょっと時間が空いたからカ

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【日記/94】愛ちゃんと歩美ちゃん

【日記/94】愛ちゃんと歩美ちゃん

噂に聞いたところによると、大学時代、「可愛い子しか入れないサークル」というのが非公式で存在していたらしい。「らしい」というのは、当然ながら私はそのようなサークルに入ることのできる資格(顔)は持っていなかったので、話に聞く程度でしか存在を認知できなかったのである。今考えても非常にバカバカしいし、入ったところでどうせタワマンで乱交パーティーとかするんだろ! 的な貧困な想像しかできないが、しかしそれはそ

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【日記/93】成人式の振袖の色

【日記/93】成人式の振袖の色

この前読んだこの記事が、けっこう面白かった。

ピンクが女の子の色になったのはいつ?

いわく、昨今では「女の子の色」として誰も疑問に思うことなく定番になっているピンク色、実は「女の子の色」としての認知が広まったのは1953年であるとのこと。時のアメリカ大統領ドワイト・D・アイゼンハワーの妻であるマミー・アイゼンハワーがピンクをお気に入りの色として着ていたのを、メディアや小売店が「ピンクは女の子の

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【日記/92】巻き込まれビリティ

【日記/92】巻き込まれビリティ

私には、巻き込まれビリティがない。

巻き込まれビリティとは私の造語だが(というか造語じゃなかったらびっくりだ)、その名のとおり、周囲の状況に巻き込まれるアビリティのことである。しかし、私にはその巻き込まれビリティがないので、周囲が嵐のようにぐるぐる吹き荒れていても、一人茶柱のようにボケっと突っ立っているのである。これが本当に茶柱だったら縁起物だが、私はまったく縁起物ではないので、これではただの障

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【日記/91】私の不安シリーズ

【日記/91】私の不安シリーズ

「自分はまわりの人間とはちょっとちがうのではないか?」と感じると、多かれ少なかれ人は不安になる。もちろん思考の訓練によってその不安を減じることは可能であるが、もともと人間は集団による狩猟採集生活によって命をつないできた動物なので、群れの中で異分子になることを潜在的におそれている。それは本能のようなものと不可分なので、その性質を極端に忌み嫌う必要はない(と、私は思う)。

ところで、これまで私はno

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【日記/90】アクセントがいつも不安

【日記/90】アクセントがいつも不安

昔むかしあるところに、集英社の「りぼん」という漫画雑誌があり、吉住渉先生がそこで『ミントな僕ら』という作品を連載していた。吉住渉先生とは、あの「だ・け・ど 気になる」でおなじみ『ママレード・ボーイ』の生みの親である。

『ミントな僕ら』の主人公は、「のえる」と「まりあ」という男女の双子だ。

のえるはシスコンでお姉ちゃんのまりあが大好きなのだが、まりあは初恋の相手を追って全寮制の学校へと知らぬ間に

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【日記/87】お肌がぷるぷるになってしまう病気

【日記/87】お肌がぷるぷるになってしまう病気

お肌がぷるぷるになってしまう病気、というのに罹患していた。症状に気付き、異変を感じたのは20代の中盤くらいだ。

具体的な症状はというと、なぜか日本を離れ海外旅行に行くと、お肌がぷるぷるになってしまい、そのまま帰国するハメになる、というものだった。

なんだ、いいじゃんと思われるかもしれない。もちろん悪くはないのだが、私は帰国するたびに不安になった。

私はいつも、旅先の海外で、肌に良さそうなこと

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【日記/78】日記を読み返すと笑ってしまう

【日記/78】日記を読み返すと笑ってしまう

ここでいう「日記」とは、noteに書いているこの「日記」や、自分のはてなブログのことではなく、私が高校生のときから付けている「紙の日記」を指す。基本的にはズボラ人間の私だが、なぜか「紙の日記」に関してだけはマメで、高校生のときから紙のノートにほぼ毎日、日記を付ける習慣があるのだ。

大学院生のとき、2009年からそれはキャンパスノートからほぼ日手帳へと場所を移し、以降私はずっとほぼ日ユーザーである

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【日記/76】顕微鏡による観察

【日記/76】顕微鏡による観察

これまで私は、世界とは五大陸からできているものだと思いこんでいた。

五大陸とはいわずもがなだが、ユーラシア大陸と、アメリカ大陸、アフリカ大陸、オーストラリア大陸、そして南極大陸である。しかし最近、この認識を改めなければいけない事実に直面している。

どういうことかというと、まずは、私がバリ島から船に乗って、ギリ島やロンボク島という離島を訪れたことが、これに大きく関係している。

ギリ島とロン

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【日記/75】今週のアルジャジーラ〔インドネシア〕

【日記/75】今週のアルジャジーラ〔インドネシア〕

毎週金曜日に更新している「今週のアルジャジーラ」。私の旅行により2週連続でお休みしたが、今週から通常運転である。前回分はこちら。

さて、2週空いたぶん、イスラム・中東世界にもいろいろなことがあった。まずは先々週のアメリカ大統領選挙だが、アルジャジーラもトランプ氏の当選についてはかなり熱心に報道していた。トランプ氏が大統領になることによって中東情勢はどう変わるのか、そういったことについて識者がいろ

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