生田斗真はじめ、ジャニタレ主演映画が崩壊中!――ジャニタレを盾にされて映画に出資!“芸能行政”の圧力で邦画が危機!?

「なぜこの演技力乏しいアイドルが主演なのか」。そんな疑問を持つことすら疲れてしまったほど、世間の邦画に対する期待は薄まっている。今回はそんな日本映画衰退の根源にある大問題“不可思議なキャスティング”に焦点を当ててみよう。

 『君の名は。』『シン・ゴジラ』と、2016年は2大ヒット作に湧いた邦画界。しかし裏を返せば、近年それ以外にどれだけ記憶に残る作品があっただろうか? 今年の上半期の興行収入ランキングも『美女と野獣』をトップにずらりと洋画が並んでいる。トップ10に入っている日本映画はせいぜい『名探偵コナン』『ドラえもん』の定番アニメくらいだ。ある映画評論家は、次のように嘆く。

「昨年と比べて著しく邦画人気が下がりました。映画評論家としてみても、いい映画が本当に少ない。ちょっと前までは1年に5本くらいはあったけど、最近だとこれだという作品が、せいぜいあって年に1~2本ですよ」

 もちろん、興行収入の良かった作品がすべて面白い作品とは言えず、それを差し引いても観賞に値するだけの日本映画があまりにも少ない状態なのは明白だ。

 ではなぜこれほどまでに日本映画はつまらなくなってしまったのか? 監督が悪い、脚本が悪い、作品ごとに理由はさまざまあるだろう。本稿では、我が国特有の悪しき風習に目を向けてみたい。

「海外では映画は監督のものとして発表されることがほとんどですが、日本では、監督は現場を任されるだけの役職にとどまっている。多くの場合企画が固まってから監督が決まるので、監督の意向よりも、製作委員会の意向が物を言うことがほとんどです。そこで力を持っているのが、テレビ局と芸能事務所ですよね。映画の製作において、番宣を確約する局と、売りたいタレントをゴリ推しする事務所の“政治”に付き合えば、まったく演技力がない俳優の主演が決まってしまうこともままあります。現在の邦画は、タレントで売る映画ばかりになっているのは、誰が見ても明らかですよね」(前出・映画評論家)

 無料で観られるテレビと違い、観客が自ら代金を支払うことで興行が成り立つ映画に、持ち込まれる芸能事務所の政治的なキャスティング。いくらいい監督と脚本がそろっても、俳優の演技ひとつで作品は台なしになってしまう。

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