ネトフリ好調の背景には“エロシーン”あり?――お色気は視聴者を離さない! ネトフリ人気作品“エロ依存度”

――世界中のあらゆるドラマを手軽にチェックできる今、視聴者の“おもしろい・おもしろくない”のジャッジが重要性を増し、少しでも飽きればそこで視聴終了と相成る。そこで求められているのが視聴者を逃さないさまざまなギミック、そのひとつである「エロシーンの増加」について考察する。

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Netflixで、“セックス”で検索した結果がこちら。いかにSEXネタに依存しているかがわかる。

 Netflixでは視聴数を公表していないため、番組が果たしてどれだけの人に観られたのかは定かではないが、この夏『全裸監督』がヒットしたことは間違いないだろう。特に女優・黒木香役を演じた森田望智の体を張った熱演は、女性からも絶賛された。

 その中でブームを牽引した要素として大きかったのはSNSによる口コミ効果だろう。一般視聴者だけでなく、数々の著名人からも称賛の声が相次いだ。そして、その拡散で特筆すべきことがある。それは配信初日から一気に口コミが広まったということ。これは『全裸監督』に限らず、Netflixの人気海外ドラマ作品全般にいえることなのだが、そこに配信ドラマのヒットの法則が隠されているとあるドラマプロデューサーA氏は語る。

「Netflixのいいところは、公開してすぐに最終話まで“一気観”できるということですよね。タレントさんがよく海外ドラマをおすすめするときに『観るのがやめられない、止まらない』なんて言ったりしますが、作品にのめり込んで一気に最終話まで堪能した視聴者の熱量というのは高いし、最後まで観た上での評価には信憑性がありますよね。だからSNSの口コミも急速に広まります。毎週放送の地上波ドラマの場合、たいてい初回放送の後か最終話までは口コミの熱量もさほど高くはないですし、初回放送が良くても数話したらつまらなくなって飽きられてしまう可能性もあるので、途中から視聴するハードルがどうしても高くなってしまうんです」

“一気観”させることで口コミの効力が強まり、一気にブームに火がつくところに配信ドラマと地上波ドラマの違いがある。

「イッキ観」の時代に飽きさせない戦略

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