見出し画像

GHQに方向性を定められ、朝鮮戦争で評価され… 戦争が世界市場制覇へ導いた!?日本社会とカメラメーカー史――日本社会とカメラ産業

――世界に冠たる日本の産業であるカメラ業界。しかしなぜ、他のどの国でもなく、日本企業が世界のカメラ市場において覇権を握ることができたのか? 20世紀初頭から現在まで、国内カメラメーカーの産業としての動向が、日本社会の変革にどのように左右されてきたか、110年余りを紐解いてみた。

 あらためて言うまでもないが、世界中で売られているカメラの大半はメイド・イン・ジャパンだ。2013年の調査では、デジタルカメラの世界市場における日本メーカーのシェア占有率は85%。レンズ交換式カメラに絞れば、実に98・6%が日本メーカー製だという。有力ブランドが軒並み国内企業なのだから当然だが、そもそも日本がこれほどカメラ産業を発展させたのには、一体どんな経緯があったのだろうか。

続きをみるには

残り 3,741字
この記事のみ ¥ 100
期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?