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東洋医学では心臓の気の弱りと考えられる

HSPとは、生まれつき非常に感受性が強く、その感受性の高さから様々なダメージを受けやすく、日常生活に支障をきたすことがある方を総称した言葉です。ハイパーセンシティブパーソンの略語です。

東洋医学では五行(木、火、土、金、水)のそれぞれに精神的特徴があるとされています。

木(肝)は怒り、火(心臓)は喜び、土(胃腸)は憂い、金(肺)は悲しみ、水(腎)は恐れ、となります。

また中でも精神面と強い関連があるのが肝、心、肺で、

肝は魂を蔵し、心は神を蔵し、肺は魄を蔵すとされ、それぞれが精神恣意活動と深く繋がっていることを表します。

特に心臓は神、つまり精神、神経の活動と密接にリンクしていると言われています。またこの神は精神のガードをしているとも言われます。

この心臓の働きが弱い、先天的な心疾患などがあると精神は不安定になり、緊張しやすく、落ち着かないなどの症状が現れやすくなります。

また精神的ガードが弱くなるため感受性が高まり過ぎて、様々な外的要因からダメージを受けやすくなります。

つまり東洋医学的には心臓の気の虚というのが感受性を高めている原因であり、

これを補い心気をしっかりさせることで受けるダメージを少なくする、というのが東洋医学的な治療になります。

分かりやすく例えて言うと、相手の言動から寝込まれるほどのダメージを受けられたときには必ず動悸が起こっていると思います。心拍数が増加する、胸がドキっとして苦しくなる、その後体まで重く怠くなる、不安感や胸苦しさが起こる、時には過換気症状などが起こることもあります。

これらは心臓へのショックと心拍数の増加が大きな原因となります。

従ってこの心拍数の増加を起こりにくくすれば受けるダメージを減らすことができるということなのです。

そのためには足湯や呼吸法などがとても有効です。セルフケアではこれらが非常に有効です。これらで副交感神経を優位にしておくことで気が上がりにくくなる=過剰な反応を減らせる、ということになります。

気が上がり過ぎないように(ビクッとしにくくする)普段からなるべく気を下ろしておきます。

更にショックを受けにくい心理状態や自律神経の状態を作るためにサイマティクスセラピーを用いています。

サイマティクスセラピーは音を用いて適切な周波数を身体に共鳴させます。

神経の興奮やショックは、普段神経を流れている電気信号が大幅に乱れるということ。HSPの方はこの乱れが起こりやすく、しかもその乱れが大きなものになりやすいため身体へのダメージも大きくなります。

神経の電気信号を穏やかにする周波数を共鳴させて内から整えるというのがサイマティクスセラピーなので、感受性はそのままに受けるダメージを減らすことができます。

あとはさまざまな事象に対する受け止め方などが有効ですしそのようなカウンセリングも行っています。HSPとはいえ一人一人体質や原因にも差があるため、その方に合ったアドバイスが必要であるためここでは書きにくいのですが、お役に立つ内容かと思いますので、私の過去のブログ記事も載せておきます。

あと呼吸法も当院が提唱しているものがありますので、リンクを貼らせて頂きます。

整気呼吸

無理に変えよう、ダメージを減らすために強くなろう、とこれ以上の努力をお考えになると辛くなることもあるかと思いますので、一度サイマティクスセラピーなどもお試し頂ければと思います。

また漢方薬も精神的な症状にはかなり効果が出ます。当院のある京都でしたら漢方内科のご紹介も可能です。お近くに漢方内科などがあれば「脈診」をされているかを確認して受診されるのもよいかと思いま

脈診は東洋医学の基礎的診断方なので、これをなさらない先生には上記のことがご理解いただけないので、必ず脈診をされるところをお選びください。

HSPは素晴らしい気質

ここまでは東洋医学や治療としての診方、考え方ですが、当院ではHSPのご相談にみえる方に必ずさせていただくアドバイスがあります。

それは
「あなたは素晴らしい気質の持ち主なので自信を持ってくださいね」
ということ。

感受性の高さは私たち医療者に例えると診断力の高さとなります。患者さんの気の異常を感じ取る、身体の変化を感じ取る、声の違いを感じ取る、動作の違いを感じ取る、

これらは全て感受性の上に成り立っています。つまりHSPの方には診断に使用できる優れたセンサーが備わっているということ。

また当院にお越しになるHSPのお子さんの多くは「運動会がイヤ」「競争がイヤ」といわれます。

つまりとても平和的で、人を負かしたり、傷つけたりするのがとても苦手なのです。それは人の痛みが分かるからです。

この気質の対極にあるのが競争、闘争心、権力欲、攻撃性などです。これの究極が今ロシアなどに起きている事象です。

HSPの方が増えればどれだけ平和な世の中になるだろう...私はいつとそんな風に感じています。

なのでHSPの方にはこれらのことをお伝えして自信を持つ様にお話しています。

するとほとんどの場合、表情が明るくなります。HSPの方の多くは「弱い」というイメージを持たれており(親や大人から弱いとレッテルを貼られる)、自分を卑下しているケースがほとんどです。なのでこのような価値観を知っていただけると自分に対しての思いがとても変化します。

この変化は自信に繋がり、その結果感受性は高くても傷つかなくなる、過敏にならなくなります。

これは一般のHSPのカウンセリングなどにある「強くさせる」という認識とは全く違います。

強くさせるというのは競争できるようにする、負けないようにする、ということで、私には洗脳のように見えます。

そうではなく内から輝く、自分を認める力を身につけて頂く、そんなことを治療の指針にしています。



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