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PLG(Product-Led Growth)型から学ぶ

米ソフトウェア新興企業のM&Aが相次いでおり、武器は口コミとのこと。クラウド管理サービスのオクタ社が同業を65億ドル(7000億円)で買収も。そこで注目したいのは、買収先の競争力の源泉が営業ではなく、社員やエンジニアの心を掴んでいる点や商品の価値が口コミで広がる「PLG(プロダクトレッドグロース)」型の企業が支持を広げている点。

■Product-Led Growth とは
Product led growth is a go-to-market strategy that relies on product features & usage as the primary drivers of customer acquisition, retention and expansion.
PLGとは、プロダクトの機能やユーザーの利用頻度を顧客獲得、リテンション、アップセルの主要ドライバーとするGTM戦略を指す。

簡単に言うと、「マーケティング・セールス・CSをプロダクト内で完結させ広める」ということである。もっとシンプルにすると「営業せずに広めてしまう」ということ。尚、GTM(Go-to-Market)戦略とは、自社のプロダクトをどのように顧客へ届けるかの戦略をまとめたもの。

近年のSNS各社やZoom、Slack、Shopify、Twilio、Discordなどをみても、セールス重視のSLG(Product-Sales Growth)型ではない。PLG型に向いているプロダクトについては、以下の特徴が挙げられる。

①無料/圧倒的低価格/数パターンの価格帯
②ユーザー自身でいつでも登録/利用/契約/解約できる(最初は社内決裁不要)
③使用方法に困った時のためのQ&Aやポップアップ、メール、SMS機能がある
④ユーザーが他の人に教えたくなる仕組みがある
⑤ユーザー動向を数値で分析でき常に改善できる
⑥プロダクト内のデータを使いアップセルできる

中でも、Zoomは、ミーティングに招待する相手にZoom URLを送り登録してもらうことでユーザー数を増やしている。また、無料版と有料版を利用時間で区切っている。

ユーザーのメリットを考えつくしたプロダクトを開発し、そのユーザーに経営者やマネージャーの承認なしで直接販売できるような方法を考える必要がある。導入時から社内の決裁者への稟議が必要なSaaSとは一線を画すモデルである。

余談だが、個人ユーザーから企業に入り込んだ面白い事例として、かつてのAppleのMacが挙げられる。競合他社が力を入れていなかったパーソナルコンピューターが個人ユーザーに支持され爆発的に普及し、彼ら個人ユーザーが企業に自身のMacを持ち込み始めたのだ。しかも、競合企業の個人ユーザー数千人もが同じくMacに惚れ、ルールを破り会社に持ち込んだという。ここからも学ぶべき点も大いにあろう。

当社CXOバンクの場合、私は15年も法人営業畑であり、ルートも経験もノウハウもあった。しかし、これら海外のスタートアップをベンチマークし、営業せずに広まるプロダクトを開発しようと起業。広報やマーケティングに力を入れてきた。もし私が10年前に起業していたら、強烈な営業部隊を組成しSLG型で売上を伸ばしていくことしか思いつかなかっただろう。

当社はこのPLGに振り切って起業した結果、まだα版ではあるものの、一年で2,000社のCXOユーザーに登録してもらえるまでに。かつては無理だとか真剣に反対されてたが、少人数で日本発のプラットフォームを目指せと言う声も少しずつだがもらえるようになってきた。

いろいろな起業の仕方できる時代、常識に囚われずに、自分なりの起業方法を考えてみよう。変化途中の今は絶好の機会。

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