大人エクステの実態とは！？価格やウィッグとの違いを完全公開！！

増毛系のアイテムと言えばウィッグが一般的ですが、「大人エクステ」という選択肢もあります。

でもこの「大人エクステ」って、聞いたことはあってもどういうものなのかちょっと分かりづらいですよね。

・どういうものなの？ 一般的なエクステとの違いは？
・ウィッグとの違いは？
・値段は？
など、気になることは多いと思います。

この記事ではそんな「大人エクステ」に興味のある方に向けて、元カツラメーカー勤務・現美容師の私がその実態を詳しく解説していきます。

大人エクステってどういうもの？

大人エクステとは、ウィッグと増毛方法の異なる育毛アイテムです。地毛の1本1本に直接人工毛や人毛を結びつけ、薄くなって気になる部分を増毛させます。

ウィッグではないので帽子のように被ったりする必要はなく、シャンプーやブロー、スタイリングなども地毛と同じようにすることが可能です。

大人エクステは、各育毛メーカーによって多くの種類が販売されています。より自然な髪型に見せられるよう考えられた製品や、扱いやすさに特化した製品など、生活スタイルや希望に合わせて選ぶことが出来ます。

大人エクステとエクステの違いは？
大人エクステは薄毛が気になるエイジング世代向けの増毛アイテムです。

対して、エクステはスタイルチェンジが目的で、主にロングヘアなどを楽しみたい若者向けのアイテムです。

明確な違いとしては
・髪の毛1本に取り付けるか
・髪の毛の束に取り付けるか

になります。

もともと「大人エクステ」という呼称はこの増毛方法が確立されたときからあった訳ではありません。実はもともと「男性向けの増毛アイテム」でした。

年数が経つにつれ女性でも増毛をしていきたい方が増えていき、女性向けの「大人エクステ」いう呼称が浸透するようになった、という経緯があります。

ウィッグとの違いは？

ウィッグとの1番の違いは、「取り外しが出来ない」という点です。

ウィッグの場合であれば基本的には毎日洗うために取り外す必要がありますし、家にいる時は着けないなどの切り替えができます。接着剤などで直接頭皮に付けるタイプのウィッグもありますが、その場合でも大体2週間に1度ほどは専門サロンで取り外し、地毛のシャンプーやウィッグのクリーニングを行うのが一般的です。

大人エクステの場合は、この取り外し自体が出来ないのが大きな違い。逆に取り外せないことによって地毛と全く変わらない状態を維持できる、というのが最大のメリットです。

大人エクステは消耗品
大人エクステは地毛に直接結びつけるものなので、地毛が抜け落ちる際に一緒に取れてしまいます。取れたエクステは、基本的に再度取り付けることは出来ません。

ですので、大人エクステは消耗品であると認識する必要があるでしょう。この辺りもウィッグとは違うポイントですね。

また、取り付け時は地毛の根元付近にエクステを取り付けて、より自然に見せるような施術をしますが、地毛が伸びてくるに従ってどんどん結び目が毛先の方に下がってきます。髪の毛の成長によるものなので仕方のないことですが、あまりにも結び目が毛先に行きすぎた場合は地毛に合わせて切るしかありません。

製品の種類

エクステにはメーカーによる独自の製品の特徴とは別に、共通する製品の種類があります。
それは、
・2本部材
・4本部材
・6本部材

と呼ばれる「1本の地毛に取り付ける毛の本数」です。

より多く増毛させたい頭頂部付近は本数の多い6本部材などを使い、前から見えやすい顔周りの生え際はより自然に見せるように2本部材を使うなど、取り付ける箇所によってエクステの部材を使い分けます。

一般的に多く使われるのは頭頂部にも生え際にも使いやすい4本部材。実際に施術する時間は部材の本数が少ないほど長く、多いほど早く終わります。

値段はどれくらい？

CMなどでよく見るエクステの「◯◯本無料キャンペーン」や「1,000本◯◯円キャンペーン」は、ほとんどのメーカーが初回限定のものです。

体験してみて気に入れば本契約となりますが、基本的にはどのメーカーも「年間契約」になります。

メーカーによって多少の差はありますが、考え方としては大人エクステ1本あたりの金額が50円ほどです。

人によって「ひと月あたり何本増やしたいか？」に好みがあると思いますので、月々に取り付けたい本数によって金額も変わります。

ひと月に1,000本付けたい場合
例えば毎月1,000本大人エクステを取り付けたいとします。1本あたりの金額が50円なので、1,000本だとひと月あたり50,000円です。これを年間で考えると、12か月分を掛けて60万円。実際には取り付ける本数が多くなればなるほど割引が入ったりしますから、大体50万円～55万円ほど。これが大人エクステ本体の年間での金額目安となるでしょう。

年間契約なので、2年目以降もエクステを続けていきたいのなら毎年この金額がかかる、ということになります。

施術代は別料金！
大人エクステ本体にかかるお金とは別に、毎月取り付け時に施術代が発生します。

これは大体1回あたりに2,000円～2,500円ほどなので大した金額ではありません。しかし、毎月かかるものですので年間にすると約3万円ということになります。

継続すればするほどかかってくる必要経費になりますので、長い目で見ると大きな金額になるでしょう。

大人エクステの注意点

大人エクステは増毛アイテムのなかでは特殊な製品です。

ウィッグとは扱い方も違いますし、大人エクステ自体が誰にでも取り付けられるアイテムではありません。

ここでは注意点をいくつか挙げていきます。

エクステが取り付けられない場合がある
大人エクステは地毛に直接結びつける増毛アイテムです。なので、地毛自体がない部分には取り付けることが出来ません。

また、取り付け時は出来るだけ太く強度のありそうな地毛を選んで取り付けます。そうしないとエクステ部材の重さに地毛が負けてしまい、すぐに抜けてしまうからです。産毛のような地毛しかない箇所を増毛したい場合は、ウィッグによる増毛や育毛剤などを検討するようにしましょう。

ゴッソリ抜けた気がしてしまう
地毛に取り付けた後、普段の生活をしていると、取り付けた地毛自体が抜けた時にかなりゴッソリ髪の毛が抜けた気がしてしまいます。

例えば1番需要の高い4本部材を地毛に取り付け、取り付けた地毛が抜けてしまうと、一気に5本抜けた感覚になります。(地毛1本+4本部材の為)

人の髪の毛は平均して1日に50本～100本脱毛すると言われています。毛の抜け落ちには周期がありますから、抜けること自体は仕方のないことです。

前述したように大人エクステは強度の高い地毛を選んで取り付けるので、脱毛直前の髪の毛に付けることはありません。ですが、その中の数本がシャンプーやブラッシングなどの物理的な力によって抜けることはよくあります。

シャンプー後の排水溝やブラッシング後のブラシを見て多くの髪の毛が抜けているように見えても、当然のことだと思うようにしましょう。

大人エクステがおすすめの人はどんな人？

ウィッグのように被れば一気に何万本も増毛できるものではなく、毎月500本～1,000本を徐々に増やしていく大人エクステ。髪の毛を気長に、そして自然に増やしていきたいという方に合う増毛アイテムです。

逆に、毎月専門サロンに行って施術をすることになるので、なかなか予定を空けられないという方には合いません。

頭皮や髪の毛の状態で言えば薄毛でも強度のある髪の毛の人、ということになりますが、ご自分でそれを判断するのは難しいものです。

興味のある方は専門サロンで一度、ご自身の髪の毛の太さや本数などを専門家に相談してみると良いですね。

大人エクステをする際、+αでした方がいいこと
大人エクステは地毛自体に取り付けるアイテムなので、出来るだけ地毛を丈夫にしておく必要があります。

その為には、
・育毛剤
・育毛シャンプー
・生活環境の見直し

などを行うことがおすすめです。

大人エクステだけを何年も継続して使用しても、地毛や頭皮の状態が良くなる訳ではありません。加齢やストレスなどによってどんどん髪の毛が弱くなってしまうと、大人エクステの継続自体が難しくなってしまう可能性もあります。

地毛を丈夫にする方法としては、気軽に出来る育毛シャンプーから専門サロンによる育毛コースまで多岐に渡りますので、ご自身の予算と相談しながら決めるようにしましょう。

まとめ

大人エクステは消耗品であり継続していく必要があるため、ウィッグよりもランニングコストがかかるアイテムとも言えます。これに加え地毛をケアして頭皮も大事にする必要もありますから、意外と手間もかかるでしょう。

長い目で見るとオーダーメイドウィッグよりも高額になりますから、地毛の状態とご自身の要望、お財布と相談して適したものを選ぶのが1番です。

ぜひ、参考にして頂けたらと思います。

＜ライター＞ダイゴ
元カツラメーカー勤務、現・美容師のライター。これまでと現在の経験を活かし、ウィッグに関する有益な情報を紹介していきたいと思います。