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シリーズ整理収納⑥「収納⑵収納テクニック」

みなさんこんにちは。整理収納アドバイザーのスーです。

今回のシリーズ整理収納は「収納⑵収納テクニック」と題してお送りします。

まえおき

前回の収納⑴では、収納をする際に気を付けるべきこととして、ゆとりを持って収納すること、定位置を決めること、動作・動線を意識することについてお話しました。

今回は、具体的な収納のテクニックについて、どうにか上手に説明できるように頑張って努力してみたいと思います。

具体的な収納というのは、それぞれの状況や目的に応じてやっていくものなので、果たして一般化してお話しできるのかどうか、ちょっとわかりません。

もしかしたら、なんだかふんわりした話になってしまうかも知れませんが、どうか最後までお付き合いください。

ラベリングする

収納するには、当然ながら、どこに何を入れるか決めないといけません。その際、その場所が何を入れる場所なのかがはっきりしているといいです。

というのも、例えば、棚に入っていたものを取り出したとすると、その棚は空になりますよね?その時その棚だけを見ると、その棚は何を入れるための場所なのか分かりません。

長い時間使っているようなものだと、長い時間棚が空になっているので、その間に別の物を置いてしまうかも知れません。特に、自分ではなく家族が置いてしまうケースは少なくないと思います。

そうやって、別の物で場所が埋まると、そこから取り出した物を戻せなくなります。仕方ないので別の場所に置いて…そうして部屋が散らかりだすのです。

そういった状況を避けるためには、棚にラベリングをしてしまうのが有効です。棚板にラベルを貼って、「コップ」とか「パン皿」とか書いて置くのです。そうすれば、使ったものを戻す動作がスムーズになります。家族に頼んでも変なところに入れられて二度手間になることがありません。

もっとも、何でも全部書いてあるのは見た目的にキマらない場合もあるでしょうから、インテリア性とも相談しながら決めていくとよいと思います。

仕切りを入れる

細かい物には仕切りを入れるのも効果があります。

引き出しの中に小物を直接入れていると、開け閉めを繰り返すうちにどうしても位置がずれてきます。中身が混ざってくると、目的の物を取り出すのに時間がかかりますし、何となく雑然として、何でも入れていいような気分になってきます。

それを避けるために仕切りを入れます。理想は、仕切り一コマに対して物を一つだけ入れている状態。こうすれば、余計な物を入れることができないので、キレイな状態をキープしやすくなります。

やってみると分かるんですが、その状態だと引き出し内が散らからないように気を使う必要がなくなり、管理が凄く楽です。余計なところで頭を使わなくていいというのは大事です。

片付けが苦手な方には、もうひと手間かけた処理をオススメします。一コマ一つに仕切ったコマの底に、入れるものの写真かイラストを貼っておくのです。これなら、何を入れる場所か一目瞭然。使い終わって片づける際に迷う必要がありません。極めて楽です。

混在を避ける

上の話と似てますが、一つの場所に色んな属性の物が置かれていると出し入れの際に混乱が生じます。使い終えた物をどこにしまったらいいのか分かりにくくなって散らかる原因となるのです。

だから、できる限り、ここは〇〇、と明言できるくらいに分かれている方がいい。仕切りを使ったり、複数個のカゴを置いて分けるのも効果的です。

広い空間は適度に仕切る

押し入れのような大きな空間の収納には注意が必要です。奥に入れた物、下に入れた物は取り出しにくく、そのままになりがちです。引っ越しの時に押し入れの奥に入れたものが、下手したら一生そのままなんてこともあるかも知れません。

このような場合は、初めに空間を大きく仕切ってから、それぞれをほどほどの大きさのスペースとして使うとうまくいきます。

押し入れで言えば、上下、左右、前後に分けることができます。上下の場合は市販の押し入れラックや、コの字ラックを使うといいでしょう。

下の段にも直接アクセスできる方が便利ですが、スタッキングできるケースを2~3段積み上げて使用頻度別に収納する使い方も考えられます。

前後の場合は、どうしても奥側が取り出しにくくなりますから、奥に入れるのは使用頻度4以下(一か月に一回以下)の物や、オフシーズンの衣類などに限定すべきです。

現実的には、押し入れの奥行きと同じ長さの引き出し型の衣類ケースを積み上げて使用するのがよい、場合が多いと思います。

アクション数に注意

このように一つ一つの収納の仕方が決まってくるのですが、この時、気を付けなければいけないことがあります。

収納は、生活動作を楽にするため、物を使いやすくするために行います。頻繁に使うものが取り出しにくい場所に入っていると出すのが面倒で、しまうのはもっと面倒で、出しっぱなしになって散らかります。

見た目がスッキリ収まっていればいいというわけではなくて、省スペースならいいというわけでもなくて、一番大切なのは使いやすさなのです。

使いやすさを測れる要素として、アクション数があります。

アクション数というのは、収納されたものを取り出すのに(戻すのに)いくつの動作が必要かという数字です。

例えば、押し入れ内の衣装ケースに入っている箱から物を取り出す場合、
①押し入れを開ける
②衣装ケースを開ける
③箱を開ける
という、3ステップのアクションが必要になります。ここに、一日に何度も使う物が入っていたら、嫌ですよね?いちいち出し入れ、大変です。

これだと、キレイな状態を保つのは難しくなります。できたとしても、多くの人にとってストレスです。

だから、こういう場所には使用頻度の低い物を入れ、使用頻度の高い物はアクション数の少ない所に入れるようにします。

引き出しの手前と奥、というのも、結局は同じ話ですね。

こたつのまわりに全部並べるのはアリか

アクション数を減らすと言うことで言えば、一番少ないのはもちろん0です。

では、日常よく使うものをすべて手の届く範囲に並べておくというのはアリでしょうか?

例えば、ラーメン屋のテーブルの上にはコショーが置いてあります。手が届く位置にあって便利ですよね。店員さんに声をかけてニンニクを出してもらう店だと、僕はしばしば、面倒になってニンニクを我慢することがあります。

同様に、日常生活で使うものを全てコタツの周りに並べたらどうなるでしょうか?なんの工夫もなくやると、恐らく収拾がつかないくらいに散らかってしまうと思います。

要するに、床に直に物が置かれているわけですから、何となくその隣にも物を置いていいような気になりそうです。そうやって次から次へと物を並べて、ほとんどゴミ屋敷のような様相を呈するに違いありません。

ただし、それは何の工夫もしなかった場合です。

例えばですけど、取っ手の付いたいくつかのカゴに整然と物を収めて、そのカゴには本来の収納場所があって、コタツに座る前にカゴを出してきて並べるとしたらどうでしょうか?

使いたい物は全部手が届くし、出掛ける時にはカゴごと簡単に収納できます。量が多いなら、キャスター付きのワゴンに乗せて置くっていう手もあります。

見た目は…まぁ多少アレかも分からないですけど、それを良しとするかどうかは人それぞれです。

極端な話、コタツに座ってリモートワークをする人がいたとすれば、仕事の道具は全て手が届く方がいいわけです。ティッシュもゴミ箱も電話もポットも、コタツの周りに置いたって全然いいでしょう。

収納の仕方は目的によって変わる

結局のところ、収納に決まった正解はありません。人それぞれ、状況に応じて適切な方法を選ぶべきです。

しかし、前回と今回の記事で書いたような原則を忘れてしまうと、使い勝手が悪くなり、不便な思いをしますから、原則は原則で大切にしていただきたいと思います。

考えられる限りを考えつつ収納してみて、それを使ってみて、不便な事に気が付いたら修正する。その繰り返しです。重要なのは、不便を受け入れず、絶えず改善を重ねて行くことだと思います。

さて、「シリーズ整理収納」はひとまずこれで終わりにしたいと思います。整理収納とはどんな事をいうのか、何となく伝わったでしょうか?

これからも、整理収納にまつわる記事を色々と書いていきたいと思いますので、引き続きご覧いただければと思います。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

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