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Tech-onがオンラインイベントを始めてみたら

ライブ配信 Advent Calendar 2020 12日目の記事として、ぼくがコミュニティマネージャーをやっているIT勉強会『Tech-on』をオンラインで開催してみて感じたことを綴ってみます。

オフラインからオンラインへ

『Tech-on』は、2018年7月から始まって、2ヶ月に1回くらいのペースで、TECH PLAY SHIBUYAを中心に、今年の1月に開催した#10「NW-JAWS」とのコラボ開催までは全て会場に集ってのオフラインで開催。3月にもオフラインでの開催を予定していたけれど、開催できる状況じゃなくなってきたので見送って、5月からオンライン開催に切り替えることになった。

オフライン開催

tech-onテーマ#1

オンライン開催

Tech-onテーマ#2

"Tech-on" is 何?

エンタープライズのエンジニアがホンモノのナレッジ(=外のモノサシ)を学ぶための場を作りたいと、当初はとある企業の有志が集って始まった(現在は複数の企業に所属するメンバーで運営)。登壇者と参加者と運営メンバーとが関心のあるテーマを学ぶために集い、お互いにアウトプットをすることで関心を持った人と人が繋がっていく。そんな場になるといいなと思って毎回テーマを変えて開催している。

Tech-onスローガン

Tech-onが元々抱えていた課題

運営メンバーもエンタープライズで働くひとりひとりであるので、ぼくらが今後取り入れたい技術をテーマとして扱うことで、幅広く外のモノサシに触れたい人たちが参加してくれるんじゃないかと思っていた。

初期のサーバレス、コンテナ、アジャイルなど、ぼくたちにも身近で、テーマに関連があった頃は続けて参加してくれる人たちもいて、懇親会でも挨拶を交わしていたけれど、テーマが多岐に渡るにつれ、各回のテーマに関心のある人はたくさん集いつつも、テーマも人も連続した繋がりが生まれにくくなってきていた

それでも、テーマ毎に登壇者と参加者の新たな出会いと繋がりはあって、運営メンバーも毎回テーマについての技術を学ぶきっかけにもなっていたので、積み重ねた回の分だけの価値はあったと思う。

オンラインで顕在化した課題

ぼくらがオンラインで開催する頃には、OBS+Zoom+Twitterの組み合わせで絵づくりしてYouTubeで配信する形式が確立されつつあって、オフラインでも会場ではツイートでのアウトプットを呼びかけていたので、同じ形式での実施も考えたけれど、まずはZoom+Twitterで気軽に始めてみることにした。

手軽に始められる反面、オフラインと同じような出会いと繋がりを生むのは難しい。参加者も自ら会場へ足を運ぶ勇気と経験が必要だったオフラインの頃よりも、オンラインは気軽に参加できる分、同じイベントに参加してる一体感や、登壇者のアウトプットに対する敬意みたいなものも、なんとなく薄れがちに感じたり、ツイートだけじゃなくて、声や表情でのリアクションや拍手という音でのフィードバックというアウトプットも表現する手段も運営側が工夫しないと失われがちになってしまっていた。

これまでのオンライン開催で見えた課題

登壇者にフォーカスを当てるために運営メンバーも参加者もビデオオフ、音声もミュート。記念撮影、懇親会に参加してもらうまで参加者の顔も声も拍手も見えないし、聴こえないので、場を共有している感が希薄になってしまう。
ZoomのチャットとTwitterとアウトプット先が複数ある。Twitterに一本化してみたりもしたけど、オフライン開催で勉強会会場に足を運ぶ参加者よりもテーマに関する情報収集のためにセミナー感覚で聴講する参加者が増えたためか、たぶんツイッターアカウントがない人もツイートする習慣がない人も多くてツイートも少なかった。Zoomのチャットもコメント書く人は運営メンバー+α(他のオンラインのコミュニティにも参加している知り合い)くらい。
オフラインでは会場のセッティング/撤収、受付、アンケート配布/回収など当日の役割も多岐に渡っていたけれど、オンラインでは司会、Zoom操作、Twitter確認だけでも実施できる。少人数で開催できる反面、運営メンバーの役割が少なくなった分、事前の打ち合わせにも、開催当日も参加する運営メンバーが少なくなっていった。
本編と懇親会を分けると懇親会に残る人が少なくなるのは、オフラインでも同じだけれど、懇親会への参加率はオンラインの方が少ない。オンライン初回はspatical.chatを使ったけれど、Zoomから別のツールへ移ることで離脱が増えるため、その後の2回はZoomのブレイクアウトルームで各部屋にファシリテーションのための運営メンバーを配置。それでも懇親会に残るのは、登壇者と運営メンバーがほとんどで、一般参加者は少なかった。

それでもぼくらは開催を続ける

来週の #CMC_Meetup で登壇される高橋さんが、このnoteで書いている通り、「リアルをそのままオンライン化しようとする問題」にぼくらも陥っているのかもしれないけれど、それでも毎回オンラインで繋がるための工夫を重ねて、開催を続けていく価値はあると思っている。今回の #CMC_Meetup でもそのヒントが聴けそうでもある。

Tech-onはオンラインでも登壇者同士の新たな繋がりや、運営メンバーのテーマに対する学びは深まっていて、オフラインの頃よりも、テーマ毎の繋がりも考えるようになったし、継続して参加してくれている運営メンバーたちも答えは見つからなくても続ける意識は高まっていて、以前よりも運営メンバー間の繋がりも深まった(と思っている)。

河原あずさんのCOMEMOでも「リアルな場づくりのやり方を、そのままオンラインでもコピー」するのはうまくいかないけれど、「オンラインならでは」のファシリテーションを目指して最適化した結果、だんだん場の一体感を、オンラインでも生み出せるようになったと書かれている。

ライブ配信もオンラインでのコミュニティ運営の知見の共有も、コミュニティ間での水平方向のコラボレーションが大事なのは、 #CLS高知 のレポートにも書いたけれど、こうしてブログや #CMC_Meetup などのコミュニティ運営のためのコミュニティでのアウトプットも増えてきた。

コミュニティ放送部も本日開催!

そんなコミュニティのオンラインイベントのフォーマットやコンテンツ配信などのノウハウを共有するコミュニティとして始まったのがコミュニティ放送部。ぼくも配信ノウハウには詳しくないけれど、オンラインイベントの知見を共有できたらいいなと部員として参加。そのコミュニティ放送部の配信ノウハウにフォーカスした回が本日開催!配信ノウハウやオンラインでのコミュニティ運営に興味のある皆さんの参加をお待ちしております!懇親会で語りましょ。

次回Tech-onは2021/1/18(月)開催!

Tech-onも次回開催は決まっていて、年明け1/18(月)を予定してますよ(どこよりも早い告知!)。近々募集開始!Tech-onポータルをチェック!次はどんなオンラインでの工夫が盛り込めるか、いろんなコミュニティでのアウトプットも参考にしながら次回もチャレンジしてみます。

oViceがオンラインでも参加者のアウトプットもリアクションが豊富で隣の人と会話するオフラインにも似た体験ができるので、次回Tech-onでも試してみようかな。


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