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イギリス・3回目ロックダウンが辛いワケ

3回目の封鎖になってから、もうすぐ1ヶ月がたちます。正直、今回は辛い!

第1回目のロックダウンは3月下旬でした。イギリスで一番美しい季節に向かう時期でもあり、不安を感じながらも外に出れば木々の若葉や新芽を目にし、生命の息吹を感じ、いくばくかの希望を持つ事ができました。毎日こんなに大勢の人が命を落としているのに、自然は普段通りの営みを繰り返し春が来れば花が咲く、そんな当たり前の事が不思議に思えたほどです。

正直、その頃ちょっと疲れていた私は家にいてゴロゴロしていい(とまでは言われてないが)とお上の墨付きが出て少し嬉しかったくらい。第1回目という事もあり、緊張感もあったでしょう。不平を言わず、DIYや趣味に時間を割き粛々と過ごしました。

2回目のロックダウンもまだ良かった。第一次の解除以来、規制が緩くなったりキツくなったりしていたので、その延長のようで「ああ、夏のEat Out Help Out 政策(日本の Go To イートみたいなもの)が悪かったのね〜」くらいの意識でした。期間も1ヶ月の予定通りに解除され、割とサクッと乗り切りました。(それでもロックダウン前夜に人々がレストランに集まって最後の晩餐=ドンちゃん騒ぎしている様子は、明日からいきなり感染が始まるわけではないのに…アホか…と苦虫を噛み潰す思いで見ていましたが)

しかし今回は前2回とは比較にならないシンドさがあります。理由はいろいろあるでしょうが、やはり天気の悪さが大きい。ただでさえメンタルやられる人が多い暗く長いイギリスの冬。しかも今年の1月は雨が多く陰鬱な天気が続いています。

泣きっ面に蜂と言うのか、築100年の我が家は年末にいきなり雨漏りがありました。新年早々に屋根修理のための足場が組まれて貴重な日光が遮られ、ますます屋内が暗い……。数日中に修理が始まる予定だったのにも関わらず、その日になっても誰も来ない。連絡すると職人さんがなんとコロナ感染!。仕事はキャンセル、足場はそのまま放置プレー。なんの罰ゲームかと思いつつ、気がつけばもう一ヶ月近くなります。陽当たりが欲しい……。

鬱々するから外出して気分転換でも…と散歩に出ても、不吉なグレーの空が頭上にドーンとのしかかってきます。あまり気分転換にならない…と陰鬱な空気を再認識しながらも人通りの少ない道を歩き繁華街にたどり着くも、洋服屋も雑貨屋もジムも映画館もシアターも閉まってるんすよ。唯一開いているスーパーさえも何故か普段より沈んだ雰囲気。街の様子はまさにジ・エンド・オブ・ザ・ワールドです。

日本でイギリスのコロナ関係のニュースが映るととても暗く危機的状況に見えると思います。ニュースって誇張ばかりだから、全然あんなんと違うよ〜……と普段なら笑うのですが、今回ばかりはリアルであの雰囲気がどこもかしこも漂ってます。

ホリデー目的の出国も禁止です。まあどちらにしてもこんな時に何処にも行かないのですが、自由がある上で自己意思で選択するのと、禁止されるのは気持ち的にかなり違います。万が一日本に帰国する用事ができた時はどうなのだろうと気になるとことでもあります。

1日当たりの死亡者数は第一波のピークを超え、最高は1800人超、累計志望者数も10万人を超えました。(この日、今日はLandmarkだとかMilestoneだとかニュースで言っていて、これらの単語はポジティブな意味を含むのかと思っていたけどネガティブな事にも使われるんだなあと学びました。余談ですが) 

変異種による感染率や死亡率の高さ、学校も少なくとも3月まで休校と決定で、出口の見えない戦いに皆が疲弊してきている印象です。しかもその後も伸びるかも……と度々示唆されてるようでもあります😂。

同じ様に感じる人は多いようで、周りでもメンタル面でのシンドさを吐露する人が多いです。愚痴をあまり言わない18歳の息子も先日ポロリと「ちょっと辛いね…」と漏らしていました。友達も同様だそう。

と愚痴愚痴していたのですが、先日コロナ病棟にTVクルーが入って現状が報道されました。まさに戦場。それこそ医療従事者の方々のメンタルが壊れそうでした。みなさんのご苦労ぶりを見たら、ぬくぬくしたところで文句言ってる自分が大変恥ずかしくなったのですが、翌日はまた文句言ってました (ごめんなさい)。


最後まで読んでくださってありがとうございます!サポートしていただいたら、イギリスでは滅多に食べられない美味しい日本食を食べに行きます!