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これからの「働き方」を考えるための ハンナ・アレント『人間の条件』Zoom読書会 7/5後記, 7/12告知

執筆:ぬま(ビジネスパーソン)

去る7/5に第10回を開催しました。
引き続き第3章「労働」の第15節「財産の私的性格と富」を読みました。
12回で第3章まで読み切る予定でしたが、残り2回で1節ずつ読めばいいのでぴったり終われそうです。
続編も企画中ですので、ぜひご期待ください!

読みタグ

今回も「読みタグ」をやりました!
参加者で Google Jamboard を共同編集し、読みながら思ったことを自由に付箋(タグ)に書いたものです。

読みタグ_『人間の条件』15節_読書会_20200705 1

下記リンクに誰でも匿名で編集できる読みタグをご用意しましたので、
是非『人間の条件』を読みながら思ったことを自由に書き込んでください!
ある程度まとまったら画像化してこのnoteに貼り付けようと思います!

印象に残ったところ

マルクスは、「社会の生産力」が自由に発展する条件のもとでは、公的領域は「死滅する」と予言した。もちろん、これは正しかったが、この時の彼の喜びは正当化できないものである。彼はまた、「社会化された人間」は、労働から自由な時間を、今日ならさしずめ「趣味」とでもいうべき厳密に私的で、本質的に無世界的な活動力に費やすだろうと予見した。このときも、やはり彼は正しかった。つまりマルクス〈労働する動物〉という彼の人間観に終始忠実だったのである。(『人間の条件』176頁)

段々と内容が難しくなってきて、要約はできません(笑)。あくまでアレントによるマルクス解釈ですが「労働から自由な時間を趣味に費やすだろう」という箇所が気になりました。
マルクスも100%こう考えていたかはさておき、また、時代背景も一切無視した上でですが、「そうだな」と思う部分と「そうでもないよな」と思う部分と両方あります。
「そうだな」と思うのは、家で1人で音楽聞いたり映画を観たりするのは「私的な趣味」ですし、休日のよくある過ごし方だと思うからですが、これが2人になろうがさして変わりはないでしょう。映画館に行くなど「家」が「外」になっても同じことでしょう。
「そうでもないよな」と思う部分は、昔からありそうな例だとボランティアが挙げられますが、私にとって卑近な例で言えば、エンジニアの勉強会があります。会社とは関係なくエンジニア同士が集まって勉強するわけですが、会社の中でも同じようなことをしていて、しかもそれに対して給料が出ることもあります。悪く言えば、労働のような趣味を持っているということになりますが(笑)、少なくとも労働と趣味の境界線が曖昧になってきているとは言えるかと思います。ところでこの読書会はどっちなんでしょう?(笑)
いずれにせよ、労働と趣味のグラデーションが豊かになると面白い世の中になりそうだなと思ったりしますが、みなさんはいかがでしょうか?

次回予告

次回は7/12(日) 14:00~17:00に開催します。
第16節「仕事の道具と労働の分業」を読む予定です。

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毎回冒頭で前回までのおさらいをしますので、おいてけぼりもありません!
ご興味ある方は、是非、下記noteの入会フォームよりご応募ください!

解説スライド

読書会用のスライドをご購入いただけます。取り上げた範囲について、パラグラフごとに丁寧に要約したものになります。理解の助けとしてご活用いただければと思います。15枚ほどのスライドになっています。

よろしくお願いいたします。
(以下、Google Slide を埋め込んでいます。)

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