
ソフィアメディが社会に発信する訪問看護の価値 | CUCグループのサステナビリティ
「医療という希望を創る。」をミッションに掲げ、持続可能な社会を創るために医療のあり方を考え続けてきたCUCグループ。
2020年からのコロナ禍で、世の中のサステナビリティへの関心が高まっている今、私たちも社内外への情報発信を積極的に行っていきます。
今回、CUCグループの情報発信の先駆けとして紹介するのが、CUCのグループ会社ソフィアメディ株式会社の取り組みです!

英知を尽くして「生きる」を看る。をミッションに据え、訪問看護事業を行うソフィアメディでは、目指す世界や1年間の自社の取り組みを伝えることを目的として、2021年よりアニュアルレポート(年次報告書)を発刊しています。
訪問看護の社会的価値を見える化し、業界全体の発展に貢献するきっかけとなったアニュアルレポート。制作過程や誌面に込めた想いを、編集チームにインタビューしました!
<今回お話を伺った人>
山田 修平
2020年中途入社。組織開発本部 広報グループ/採用グループ。 前職は理学療法士として病院にて勤務。ソフィアメディ入社後は広報と理学療法士を兼務する異例のキャリアを歩みながら、昨年よりアニュアルレポートの編集を担当。
松村 佳依
2021年ソフィアメディへ参画。株式会社リクルートにて人材領域の営業を担当後、複数社で広報を経験。ソフィアメディでは、組織開発本部 広報グループにおいて、2022年版のアニュアルレポートの編集を担当。
ソフィアメディのアニュアルレポートとは
___ まず、ソフィアメディのアニュアルレポートについて簡単に教えてください。
(山田)在宅療養の「在り方」と私たちの活動を、ソフィアメディと関わるすべての方々により深く知っていただくために昨年から年1回発刊しているレポートです。
私たちが1年間どんなことをしていたのか、訪問看護を通して何を目指すのかを、全国で運営する訪問看護ステーションの各種数値を集計したメディカルデータや、お客様満足度の調査結果、お客様やスタッフの声などを通してまとめています。


自社の訪問看護の価値を数値化した「ソフィアメディエクスペリエンス」
___ アニュアルレポートの発刊を始めたきっかけは?
(山田)そうですね、少しさかのぼるのですが、2018年からCUCグループに加わったソフィアメディは、当時から自分たちが世の中にどんな価値を生み出せるか、言語化することにこだわってきました。
2018年には、ソフィアメディが大切にする理念をVMS(Vision、Mission、Spirits)として定め、2019年にはこのVMSをどう実現するかを定義づけた価値創造モデル「ぐるぐるモデル」をつくりました。

2020年には、私たちがお客様に提供する体験を「ソフィアメディエクスペリエンス」と名づけ、お客様お一人お一人に”「生きる」を看てもらえた、自分の生活・自分の生き方を大切にできた”と感じていただける体験をどのくらい提供できたか、実現度合いを定量的に測る数値指標をつくりました。
こうして年々積み重ねてきた施策をレポートとしてひとつの形にまとめて発信することで、世の中にもっと訪問看護の価値を伝えたい、まだエビデンスの少ない在宅療養の業界にサービスの質をはかる指標を示し、業界全体を盛り上げていきたい、という狙いがありました。
「BEACON OF HOPE」にこめた想い
___ 2022年版のコンセプト「BEACON OF HOPE」に込めた想いとは?
(松村)「BEACON OF HOPE」は、直訳すると希望の光という意味です。 昨年もコロナ禍が続き、世の中全体が大きな不安を抱えていましたが、訪問看護ステーションの現場でも、試行錯誤をしながら進んでいった一年でした。
そんな混沌とした状況の中でも、私たちを待ってくださっているお客様がいます。訪問看護を通して私たちが多くの人の心を照らす存在でありたい。そんな想いをこめて「BEACON OF HOPE」をタイトルとしました。

___ まさにコロナ禍での訪問看護の様子が伝わる写真がたくさん掲載されています。
(松村)はい、訪問先のお客様にご協力いただいて、実際の訪問看護の様子を撮影させていただきました。
パルスオキシメーターでお客様の血中酸素飽和度を測定するシーンや、雨の中自転車でお客様を訪問するシーン、ご自宅のベッドでスタッフが体位交換するシーンなど、リアルな訪問看護の風景を切り取ることにこだわりました。

徹底的なデータ開示で導き出した、1年間の訪問看護の「質」
___ 年間の事業実績が、あらゆる数値データで細かくまとめられていますね。
(山田)はい、数値の開示はこだわった部分です。エビデンスが重視される医療業界において、自分たちの訪問看護サービスの質を客観視するには、明確な数値データを集めることが必要だと考えました。
メディカルデータの部分では「ドナベディアン・モデル」と呼ばれる医療の質を評価する基準を使って、1年間の医療実績をまとめ、前述の「ソフィアメディエクスペリエンス」では、お客様や従業員に調査した結果をもとに、我々のサービスの利用体験価値を点数化しました。

(山田)2022年度版では、前回発行時と比べてどんな成果が残せたのか、数値を比較できるように掲載しています。
___ 膨大な数値データやお客様からの声を集計・掲載するには、苦労された点もあったのでは?
(山田)そうですね、現場から集めた数値データの定義付けや解釈については編集チーム内で議論したポイントです。
また、お客様からは良い評価だけでなく、時に厳しい声をいただくこともあります。そうした声を真摯に受けとめながら、全国の訪問看護ステーションで働くスタッフの皆さんにとっても今後の糧となるようにどうフィードバックするのが良いのかは、本部のスタッフと一緒に慎重に検討しました。
公開までの過程には苦労もありましたが、ソフィアメディの取り組みやメディカルデータなどの情報を世の中にオープンにすることで、業界全体の成長に少しでも貢献できれば、といった気持ちで誌面を作っていきました。

あらゆる方面から届いたレポートの反響
___ アニュアルレポートの公開後、社内外からの反響はどうですか?
(山田)嬉しいことに、各方面から良い反応をいただいています。医療機関や介護施設などの同業界の方からは、「今まで見えづらかった訪問看護の顧客価値が見えるようになった」と言っていただくことも。
社内のスタッフからは、「自分たちの1件1件の訪問が、世の中にとってどんな価値につながっているのか実感することができた」という反応もありました。
また、これは私の実感値になりますが、採用の場面でも、アニュアルレポートを読んだという求職者の方は面接の段階から弊社の理念への理解が深く、入社後のミスマッチが少ない印象です。
___ ソフィアメディとして国内外でさまざまなアワードを受賞していますね。
(山田)アワード受賞は、アニュアルレポート単体でいただいたものではないのですが、レポートを接点として私たちの挑戦をより多くの方に知っていただけている側面はあると思います。
社会視点で新しい事業・サービスなどを生み出すイノベイティブな組織として評価していただけるのは光栄なことですね。

(山田)私は中途入社3年目ですが、前職が理学療法士だったこともあって、入社後2年間は週3日は理学療法士として訪問看護の現場に出て、週2日は広報として働く、というちょっと変わった働き方をしながらアニュアルレポートの制作に関わっていました。
理学療法士としては、例えばお客様の身体機能のことだったり、ミクロな視点で医療を捉えていましたが、広報の仕事を通して、社会的な訪問看護の立ち位置といったマクロな視点を持つようになったのが大きな変化だと感じます。

(松村)私がアニュアルレポートの制作に携わる中で特に心がけていたのが、事実を過大・過小評価せず、誠実にお伝えするという姿勢です。
1年間の実績数値を集めるので、中には前回数値よりも数字が下がることもあるのですが、そうしたデータも包み隠さず開示し、下がった要因を分析し、今後の打ち手を明示する。
「 Honesty(正直)にいこう」がチームの合言葉になっており、自身も意識して制作に携わっていました。

訪問看護の普及と働く人の幸せの両立を目指して
___ 今後の広報活動で力を入れていきたいことは?
(松村)まずアニュアルレポートの話でいうと、常に情報のアップデートは必要だと思っています。数値データの最新化はもちろん、今公開している項目が本当に必要かは毎年見直していくことで、ブラッシュアップしていきたいですね。
(山田)あとは、「在宅療養を日本中にゆきわたらせる」というソフィアメディが掲げているビジョンを実現するためにもっと何かできないか、というのが次のテーマかな、と。
年々訪問看護の需要は高まっていますが、まだ全国的に普及しているとは言えず、働き手となる訪問看護師が常に不足している状況が続いています。
全ての人が在宅療養を生き方の選択肢として当たり前に選べて、訪問看護のスタッフも幸せに働ける状態をつくりたい。そのためのアプローチを考えていきたいですね。
CUCグループでは、一緒に働く仲間を募集しています。
私たちの理念に共感いただき、「一緒に働いてみたい」「ビジネスパートナーとして協業してみたい」「話を聞いてみたい」などありましたら、お気軽にご連絡ください!
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