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それでも光を。

暗闇からでも光を見つめる。世界の様々なことを知っても尚、明るい方を信じて歩む。コロナウイルスを発端とした今の殺伐なる社会で、せめて自分はどうありたいか、どんな人間の在り方を美しく思うのか、その輪郭がよりはっきりとしてきた。

やるせのない買い占め、過度な自粛、パンデミックを超えたインフォデミック、SNSを開けば否応なしに流れてくる負や怒りの言葉の洪水。心底うんざりとするし、今起きている様々な出来事は、実はこの感染症以上に、我々がいつも見て見ぬ振りをし、軽視していた事象の因果だ。

でも、不測の事態に、文句や不満ばかり垂れていても何も始まらない。火災時に大声で騒ぐだけの輩は、結局、何の役にも立ちやしない。

苦しんでる人を助ける、人々を安全な場所へ避難させる、混乱が起きぬよう適切な行動を促す、消火活動に取り組む、これ以上の拡大を防ぐ、再発防止策を考えて徹底する。そうした具体的な行動が伴って、はじめて事態は解決に向かう。

自分は、どうだ。ただ騒ぐだけの輩になっていないか。あるいはその喧騒を助長していないか。さあ、どうだ。世界に騒音や負の感情を増やす前に、お前自身はどうなんだ。胸に手を当て、考えてみないか。


ライブやコンサートが中止になってしまった音楽家たちから、続々と新しいデモが届く。どれも泣きそうになるくらい素晴らしい。

暗い気分を吹き飛ばすべくいつもの洋服屋や散髪屋へと向かうと、「中々、大変ですよね」なんて苦笑いしながらも、いつも以上にあたたかく、心を込めて接してくれる。

やっぱり、そうだよ。その姿が美しいよ。せめて今、自分の持ち場で、目の前の出来事に対して一所懸命でいたい。せめて今、自分に出来ることに最善をつくしたい。まっとうなことに、まっとうに取り組んでいたい。それでも光を見つめる人々と、この限りある人生を共に歩んでいきたい。

だってさ、べつにコロナウイルスじゃなくっても、毎日は大変なことばかりじゃないか。何かに懸命に向き合えば向き合うほど、前進しようとすればするほど、眼前に広がる闇の黒さがよく分かる。

その漆黒に足がすくみそうになるけど、それでも毎日に転がる光の破片を拾い集めて、なんとか前へと進んでいく。並走する大切な仲間と、「マジかよ」なんて、顔を見合わせて苦笑いしながら。

一昨日、尊敬する大好きな先輩に、お子さんが生まれた。本当にめでたい。今日、同じ高校へ通っていた古い友人が、地元で盛大に結婚式を挙げる。自分はこの文章を、山形へと向かう新幹線の中で書いている。

メディアは報道しなくとも、インターネットでニュースにならなくとも、毎日毎日、小さな光はどこかで灯っている。


ここしばらく、Mac Miller の「Good News」ばかり聴いている。もう軽く、200回以上は聴いただろう。陽だまりのようなあたたかさに、心のささくれが癒えていく。

彼のキャリア晩期の苦悩、憂鬱、悲哀の綴られた1曲なのだが、耳を澄ますとそうした負の感情以上に、切実な希望が聴こえてくる。絶望の淵から、それでも最後、光に向かおうとするような。

彼はその先を自らの目で確認する前に世を去ってしまったけれど、この曲がこれほどまでに心に深く響くのは、こんなにも世界中大勢の人々が感動している理由は、漆黒の闇へと射す一筋の光にあるのではないかと思う。


どんなにクソったれな夜でも、朝になれば鳥のさえずりが聞こえる。道端では、次の季節に向けて花々が芽を出し、蕾をつけている。さあ、自分はどうだ。あたたかな春に向けて、準備と用意はできているか。

それでも光を。明るい方を信じて、歩もう。

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Project Design / STITCH INC. / 音楽家のみなさんや山形県のじゅうたんブランド「山形緞通」などと、プロジェクトに取り組んでいます。東京 → 鎌倉 → 葉山。https://stitch-inc.jp/
コメント (1)
読ませていただきました!素敵な記事ですね!
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