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旧井上房一郎

先日ようやく訪れることのできたアントニン・レーモンド建築、旧井上房一郎がとにかく素晴らしかった。自分は江戸東京たてもの園にある前川國男邸の大ファンなのだが、前川邸のお父さんのような存在、脊髄へ深く染みたインスピレーションの元に出逢った気がした。

華美ではなく、豪華でもなく、インターネット時代になにか特別に映えるような主張を持つわけでもない。ただ、そこにはひたすらに美しい調和があり、それ以上に絶妙であるさまは考えられぬ「間」があり、そこはかとない上品さ、日常の気品とも呼べるであろう空気が満ち満ちている。心から惚れ惚れする。

美しい建築は、世界を見つめるレンズのようなものであると思う。そのレンズを通して我々は、いつも目の前にあったはずの光が、影が、自然が、造形が、暮らしが、世界が、かくも美しきものであったのかに気づく。

そして、建築を通してその「眼」を学ぶことによって、日常の景色に「すでにあった」けれども捉えることのできなかった美しさや愛らしさ、慈しみといったものを感じられるようになるのだろう。そうやって世界は、少しずつ色彩を帯びて見える(捉えられる)ようになる。

しっかし今、建築や家具について勉強しはじめて約1年ほどの新参者なのだが(勉強してるつもりもないんだが)、もうおもしろくてたまらない。コルビュジェ、ペリアン、坂倉準三、柳宗理、ブルーノ・タウト、剣持勇、フランク・ロイド・ライト、アントニン・レーモンド、前川國男、イサム・ノグチ・・・。それぞれがそれぞれの人生で交錯し、学び影響し合い、現代建築やものづくりの基礎が築かれていった。

なんていうかまるで、はじめて「はっぴいえんど」に出逢って、音楽への興味の枝葉が広がっていったような、そんな気分だ。もうどれだけでも見たい建築があり、空間があり、家具あり、本がある。人生、いくら時間があっても足りないっすね。押忍。

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Project Design / STITCH INC. / 音楽家のみなさんや山形県のじゅうたんブランド「山形緞通」などと、プロジェクトに取り組んでいます。鎌倉が好きで、住んでます。https://stitch-inc.jp/
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