昨日今日のヴァレッタ

 昨日は随分と天気が悪く、久しぶりの嵐模様だった。ゴゾのフェリーが北のドックから出ていたようなので、相当な風だったと考えて良いだろう。天気のせいか、街の目抜き通りには、まばらどころではないひとの往来の量であった。なぜそんなことがわかるかというと、それは当然、外出したからである。

 家に留まっていたいのはやまやまなのだが、隣が建物の修復をしていて、コンコン、ドルルルと精神上あまりよくない環境のため、どうしてもそこから逃げ出したくなる。そうするとつい外に出て、馴染みのコーヒーショップに足を運び、そこで十分に距離を保って、少しばかりの会話をする。今日もいつものようにコーヒーが出来上がるのを待っていたら、友人でもある警察官がやってきた。彼はヴァレッタのすべての店のライセンスをチェックしているという。というのも、先週、施行された法令ではカフェは営業できないからである。コーヒーショップだから当然ここも営業していけないという話になったのだが、ライセンスをよく見ると、スナックバーだったので、テイクアウェイのみで営業するには問題はなかった。正直なところ、救われた思いがした。この閉塞感がする世相にあって、心身にとってのオアシスとなっていたからだ。

 もちろん、外出を極力控える状況なのだが、オフィスに書類を取りに行かざるをえないこともあるし、スーパーへはこまめに買い出しにいきたい。野菜も一人暮らしでは到底、消費し切れない量なので、サラダのテイクアウェイをすることもある。ただ、それはやはり「日常」を受け入れきれていないことの裏返しだとも言えるだろう。どこかでそれを否定したい気持ちが無意識に働いている。

 さて今日もマルタは天気があまりよくない。風はやや収まったが、風が冷たく感じられる。外出する気を削ぐ天気というのもプラスには作用するだろう。マルタは他のヨーロッパ諸国に比べてまだマシだ。都市封鎖は起きていないし、いわゆる医療崩壊もまだ起きていない。厳格な外出制限も出されていない。隣ほど悲惨な状況ではないが、いつどうなるかわからない。実際、マルタ人たちは2週間くらい前から外出を控えていたし、買い物でさえもかなり厳重に装備している。繰り返すが、おそらく最低限の生活はできている。ただし、それは制限された状態、つまりはスーパーでの買い物や新聞の購入(おそらくそのために書店は営業が許可されている)、レストランやスナックバーでのテイクアウェイおよびデリバリーなどに限られている。(もちろん薬局や銀行、必要と判断される店はあいている)

 とりあえずはまだこの状態が続きそうだ。フライトもいつ再開するかはわからない。ただ繰り返しになるかもしれないが、物流は止まっていないので、命綱の食料品などは確保できていると言えるだろう。スーパーも店は空っぽにはなっていない。最後に昨日のヴァレッタの写真だけ載せておこう。

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ヴァレッタ在住。音楽、食べる、寝る。時々、考える。
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