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Success4レポート〜カスタマーサクセス虎の巻編〜

はじめまして、クラウドサインでCSMチームに所属している武田です。
NOTEデビューの今回は、11/3〜4で行われたカスタマーサクセスのビックイベント Success4 の聴講レポートをお届けします!


* Success4ってどんなイベント?

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Customer Successが一同に介するイベント。
今回が初回とのことだったのですが来場者はなんと800人!!
(CSの有名イベントであるPulseでも初回は300人だったそう)
『キャズム』の著者であるジェフリー・ムーア氏の基調講演を皮切りに、
かの有名な青本の著者であるダン・スタインマン氏をはじめ、CSの先駆者がこぞって登壇する豪華で見どころ豊富なイベント。
(なんとチケットはひとり2万円...!)


* 1st Session 「カスタマーサクセス虎の巻」

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パネラー:岩熊 勇斗【弁護士ドットコム / クラウドサイン事業部 Head of Customer Success 兼 アナリティクス事業責任者】※弊社ボス
小林 泰己【ベルフェイス / カスタマーサクセス事業部 事業部長】
鈴木 雄太【ビズリーチ / HRMOS採用事業部 カスタマーサクセス部 部長】
モデレーター:高橋 歩【HiCustomer / カスタマーサクセスマネージャー】
               *Success4 イベントサイトより抜粋


朝9:00からのセッションにもかかわらず、座席は超満員
(画像は実際の写真ですが、この後ろにも沢山の立ち見が...!)

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CSイベントではお馴染みの皆様が、CSについての様々なお悩みにしっかりアドバイスをする虎の巻。
各社の生々しいトライアンドエラーの軌跡が赤裸々に語られた、非常に学び多き40分間。
多くのCS立ち上げフェーズの組織は必見です!

それでは早速第一問↓↓

Q:CSの立ち上げ。何から手を付けるのがいいですか?

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岩熊)まずは1社のロールモデルを作る。最重要なお客様を定めて、ロードマップ・ジャーニーマップを定めて、お客様に向き合った。新しい機能の仕様を検討している段階からミーティングに入ってもらったり、半年後のロードマップの相談をしたりと、まずは1社のサクセスにしっかり向き合った。よくSaaSでは「スケールしないことをしよう」と言うが、まさにそれをやった。
鈴木氏)サービスローンチしてから半年くらいでCSが出てきた。当時はエンジニアと営業しかいなかったのでお客様の利用方法を肌感をもって知っているメンバーがいなかったことが課題だった。そのため、とにかく足繁く通うところからスタートした。
導入後どう使っているかをしっかり聞くことで、結構色々な所に穴があることがわかり、カスタマージャーニーを作ることに近いことを全員でやっていった。なので最初はほとんど訪問。1日4〜5件ひたすらお客様のところをまわっていた。
小林氏)2社とほぼ一緒で、お客様に会いに行くことが第一かなと
サービスを始めてからピンポイントのお客様に向き合うことをやっている。
情報や選択肢が増えた今でもそれは変わらず、一社のお客様をどれだけ成功できるかというのを深く深く掘ってから型化するということにしている。
目の前のお客様を成功させられずに、汎用性、型化、再現性というところでやっていくとお客様も自社もだめになる。
なので、お客様に会いに行くことをしっかりやっていた。
高橋氏)事前にこれは4社とも同じだよね、となったことが。本読むとやることが沢山あって、試してみようとなるんだけど、やっぱりお客様のことを知るということがCSには何より大事。まず一人目のお客様にしっかり会いに行き、そこからみつけた答えを他に活かしてくことが大事かなと。

Q:顧客の成功という言葉の社内での定義あわせ、どうしてますか?

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鈴木氏)我々は、お客様の採用成功に寄与しようというのが最初の意思。では採用成功とは何か?というところは、定期的にメンバーを集めてディスカッションしていて、何回か段階を経て変化をしている。今は大きく3つ。
1.データをもとにしっかりとPDCAサイクルがまわっていること
2.社内の体制が採用中心に考えられていること
3.圧倒的に業務がちゃんと効率化されていてコア業務に集中できること
ここは先程の活動だったり、採用の有識者に話をきいたりして行く中でメンバーの認識が揃ってきて、自然とこの言葉に落ち着いた感じ。
小林氏)フレームでいうと「勘と根性の営業をテクノロジーで変化させよう」だが、あえてばっくりと決めている。
プロダクトが変化したりお客様のフェーズが変わるとお客様の成功は本当に変化していく。決めたからといって、賞味期限は短いと。
定期的にカスタマージャーニーを作ったり価値議論をしたり。ジャーニーを必ず見返してPDCAをまわす。今のジャーニーって本当にあっているの?って。3ヵ月でも長いと思うくらいサイクルを回すことを大切にしている
岩熊)お客様の変化ももちろんだがSaaSはプロダクトもどんどん変化する成功の定義もどんどん変わる。以前はサービス導入時の期待がきちんと達成できていてそれが可視化できる状態が成功の定義だった。
今は過去にはできなかった紙の契約書を取り込める等、プロダクトが変わってきている。伴って成功も「オール電子化」に変化して、そして今後も状況にあわせて変えていくとしている。
成功の定義の解釈は難しいが、ディスカッション等はスタート人数にもよるところはあると思うので、事業・組織全体におけるCSの立ち位置を早期に明確化する。そのうえで、成功の定義は変わる前提で一旦これで走りますね、というのをクラウドサインの事業責任者とにぎったのがポイントだと。

Q:CSの目指すべきミッションやKPI、どのように設定していますか?

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高橋氏)多くはプロダクトを継続して使ってもらうこと(=継続率や解約率)にフォーカスしていたり、最近は売上へのコミットだったり。またそれを分解したヘルススコアみたいな話があったりするが、どうしているか。

小林氏)KGIとしては売上。MRRを追っている。単純に分解すると継続率とアップセル(KGIに近い)で構成されているので、これをKPIにすると動けない。KPIは目標達成のための指標なだけ。そのため、このKPIをさらに分解したものをチームにおいている。例えばヘルススコアを作っている。
ヘルススコアを上げればCharnが減るというところまで見えているので、1対1で顧客を担当するCSはヘルススコアを毎日チェックするし、リレーションを築いていくことが効くとなったら、カスタマーマーケティングというチームでイベントを開催したり、成功事例を配信したりしている。
なので落とすKGIは売上、KPIはヘルススコアにほとんど寄せている
鈴木氏)目標は売上金額。顧客を分解して「ステージ制」という4カテゴリに分類。あがっていくと継続しやすいですよ、という指標。
元々ステージ制は継続率のために作った指標だったが、”自社のゴール”に近い考え方で出来た指標だった。
結果、自社の売上はあがってかなり成果は出たが、「顧客のゴールにこれって直結しているのか?」という疑念がチームからあがってきた。
対策として顧客の成功にフォーカスしてスコアの設計の見直しとを図り、その指標を上げていく本質的なチームにシフトしてきた、という段階。
一般的に売上をもとに見ている企業は多いと思うが、それだけで立てると落とし穴があるかなと。
岩熊)KGIは売上≒トランザクション。クラウドサインで送信・管理する書類送信数に紐づく従業課金の対象件数がCSのメインのKGI。KPIは役割に応じて設定していて、「ユーザー会に来てもらう人数を追う」「アップセル商材の金額を追う」「トランザクションボリュームをシンプルに追う」メンバーと、KPIは複数のチームや役割によって分けている
初期は売上がゴールでなく、KPIもオンボーディングプロセスにのせて設定していることもあった。売上というところに明示的になったのは人数が5名を超えて組織化した頃から。
高橋氏)様々な示唆がある内容。数年を経て、CSが見ている指標は、お客様の成功そのもの→継続率→売上という変化をしてきたという感じ。
一方でビジネス上の売上だけを追いかけていくとお客様の成功と少し乖離しはじめることもあるかもしれない。その両者をうまくあわせていくこともCSの大切な仕事なのでは。
ヘルススコアなど作っていくことでそれぞれのメンバーが到達しやすい指標をつくることも大切なんだなと。

Q:どんな壁にぶつかって、どう乗り越えてきましたか?

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鈴木氏)まさにぶつかっている壁が、最初4人→3年で約30人の組織の急拡大に伴うもの。文化的なものだったり、これまでの延長上でうまくいかないこともでてくる。
現在は役割を分けて組織運営をしている。分けると専門性があがるのでパフォーマンスはすごくよくなるが、職務が限定されるのでつまらなくなりがち。これを乗り越えるために、基本に立ち返って「CS は何を実現したいのか」「その中での自身の役割は」という全員の目線合わせを行っている。
リーダーに近しいメンバーを集めてCSの目指すところ、各部門の役目をリーダー経由でメンバーに伝えて、メンバーから出てきた課題をフィードバックしてもらうということに取り組み始めた。
またオフサイトミーティングも実施していて、「採用成功を考える日」などのテーマを一つ決めて1日考える、などをやっている。
岩熊)日々壁。はじめの1年は「CSが全部やってしまう」「属人化してしまう」が壁だった。組織図的なチームを作る、またいちメンバーにも事業計画の中におけるCS組織・紐づく自身のミッションや期待を丁寧に伝えるということを意識していた。
直近の壁としては、急拡大しているのでトップからCSに過度な期待をされること。「困ったらCSに任せちゃえ」というのは各社よく発生することだと思うが、うちでは「今期/今Q/今月やらないこと」をしっかりと上層部と握ることを心がけている。
小林氏)ほぼ2社と同じ。乗り越えたと思ったらまた壁出てきたり、乗り越えたはずなのにまた同じ壁が出てくる。
ハイタッチで何でもやる、と超労働集約型に→型化や役割分担が進む→分担によりお客様の情報連携が薄くなる→穴を埋めるため過労働(ループ)に。
これを乗り越えるために軸にするのは文化だと思っている。ベルフェイスは「CSが命である」と、どんな職種のメンバーでも言える。「それってカスタマーファーストだっけ?」というのが真ん中にあればそんなにブレない。経営陣はじめそれを言い続けて文化を作ることが、出てきては現れる壁に対峙するために必要なのだと。

Q:ハイタッチの仕組み化、どんなことをすればいい?

小林氏)誤解を恐れずに言うと「ハイタッチがまず倒れる直前くらいまで色々やりましょう」ということが大切だと信じている。
筋の良し悪しはお客様と向き合っていれば定性でわかる。(掘っていけば定量でもわかるけど)筋が良いものを見つけたらそれを型化できないか?というPDCAを回す。
最初から広く浅くや型化を始めると、間違っているものが施策になって「あれ?これなんのためにやっているんだっけ?」となってしまう。まずはハイタッチでゴリッとやってみることがおすすめ。

Q:メンバーにCSマインドを浸透させるためには?

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高橋氏)岩熊氏のチームは皆CSマインドを持っているように見えるが、どんなことをしているのか?

岩熊)採用も全員中途なのでCSをやりたいという理解とマインドセットがやっている前提はあるのは事実。
あえていうなら、営業や開発など他部署から「CSが大切だ」というマインドセットを持ってもらうことが、大変だけどCS自身のCSマインドにも大切だと。今CSがどんな取り組みをしてどんな成果があがっているかの社内発信だったり、もちろん社外発信も含め、総合格闘技のように重要性を社内に浸透させるというのは心がけている。

Q:2020年のCS、何やりたいですか?

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岩熊)オンボーディングプロセスの完成度は高まってきたので、アダプションやリニューアル、エクスパンションなどを仕組み化したり、入社直後のメンバーもその業務にあたれるような型化を進めていきたい。
小林氏)役割分担のリニューアルVer.。例えばCSという枠組みから生まれているカスタマーマーケティングも、突き詰めていくと3種類位あると思っている。上記は一例だが、これをちゃんとワークさせていく年にしたい。
鈴木氏)ユーザーの採用成功度の可視化とそれに伴った施策の完成。
HRMOS使うと採用成功しますよといえるプロダクトを目指していて、それをちゃんと完成させるということ目指すと今年はこれをやりたい。

〜〜〜〜〜〜〜ここまで〜〜〜〜〜〜〜

最後に少しだけ感想!

業種やサービス、課金形態が異なってもCSの悩みのステップが驚くほど似ている。(メンバーの習熟度とか営業組織あるあるが出てこない所なんかも)
さすればCSの立ち上げフェーズの企業様にとって、このセッション内容は成長過程の生々しい先行知見となるとても素晴らしいものだと。
(意識してしまったら、結論以外の背景がむしろ重要に思えてきて、文章量が困った困った)

そしてクラウドサインのCSが次に目指す先も同様に、少し先のレイヤーの中に見つけられるもの。対象の苦難体験のNを数多く集めて抽象化して、より早くお客様に圧倒的な価値を提供できるよう、急成長の(ショートカットの)エッセンスを探したい。

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(ボス、お疲れさまでした!)

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