暗号資産のマイニングについて納税リスクを考える。
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暗号資産のマイニングについて納税リスクを考える。

CryptoLinC CTOの横山です。
投稿が遅れてしまいました。
継続的に投稿している人たちってすごいですね。

暗号資産投資の税務関連については弊社オウンドメディアでも取り上げているので、こちらものぞいてみてください。

さて、前回の投稿でちょっと匂わせた暗号資産マイニングの納税リスクについて、本記事でご説明いたします。
前提として、本記事はマイニング投資に対し、否定的な見解を述べるものではありません。あくまで「現行のルールではこうなっているからみんな気をつけようね!」って話です。

先に結論から書いておくと、無対策だと100万以上の追加納税義務が発生してしまうケースであっても、ちゃんと専門家を交えて対策を講じることで数万円程度まで下げることができます。

マイニング投資の税金発生ポイント

前回の記事でも触れましたが、あたらめて。
(例)
マイニングにより0.3BTC獲得した。
この場合、取得した時のBTCレートが1BTC = 100万であった場合、利益は30万円になります。

さて、ここで「帳簿上の利益」という前回と同じキーワードが出てきます。
30万の利益は発生していますが、この時点ではご自身の銀行口座には日本円は入っておらず、ウォレット内にマイニング報酬として暗号資産送付されているだけになります。

(具体例)ある暗号通貨マイニングの末路

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こちら、2019年のある暗号資産の1年分のレートをグラフ化したものです。
ピーク時、1通貨あたり18円まで上昇しましたが、年末にかけて急降下。
9,10月は7円となり、11月は1.7円、12月には0.5円です。
年末時点ではピーク時の1/36にまで落ち込んでしまいました。
でもボラティリティが大きい暗号資産界隈では、まぁあることです。

この通貨に対し、マイニング投資を行っていたとしましょう。
毎月のマイニング報酬は平均で30,000個程度もらえたとしましょう。
この場合報酬はどうなるか。

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このように約400万の利益を得ていることになります。
さて、このまま無対策で年を越し、翌年の2月。
「確定申告の準備をはじめるか」と計算をするとこんなことになっているわけです。

ちなみにこの場合の納税額はどうなるか。
仮にこの人を年収500万の独身サラリーマン、控除に使えそうなものは一切なしとしましょう。

所得税については毎月の給料から天引きされているとして労働収入のみであれば572,500円です。

ここにマイニング報酬の400万が加わります。
この場合、この人の年収は500万 + 400万 = 900万となります。
暗号資産投資の所得区分は前回説明した通り「雑所得」です。つまり総合課税範囲とみなされ、所得税率は500万のときの20%から900万の23%に変わります。

(900万 × 0.23)- 636,000 = 1,434,000 

ここで給料天引き分の572,500円は既に払っているとみなされますので、追加納税額は

1,434,000 - 572,500 = 861,500 となります。

2月に自身の年収の約1/6、つまり給料2か月分の税金を余計に納めることになってしまいました。

そんな金あるでしょうか?この人はありませんでした。よってマイニングで得た暗号資産を売却してその足しにしようと考えます。
さて、件の暗号資産、2020年2月時点のレートはいくらでしょうか?
0.2円でした。。。。現在の保有量360,000個をすべて売り払っても72,000円にしかなりませんでした。。。。

借金でもして残りの約80万を用意したとしましょう。
これで終わりでしょうか?

もちろん終わりではありません。6月には住民税が待っています。
住民税は前年度所得の大体10%です。
つまり、900万 × 0.1 = 90万
仮に住民税は天引きではない場合、6月に90万追加で払え、と自治体から通達が来ます。もうマイニングで獲得した暗号資産はありません。
また給料2か月分がとられていきました。。。。(通常の給与所得分の住民税は50万なので、40万追加で取られた、という意味です。)

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(具体例)↑逃げたらどうなる?

納税に関して無策で突っ込んだがためにえらいことになってしまいました。

ちなみに無申告については当たり前ですが、おすすめできません。なぜなら税務調査は3年に遡って調査を行うことができるからです。

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もしばれた場合、追徴課税が発生します。納税予定額に対し15%の追加が発生します。今回の場合ですと86万円の追加所得税に加え、約13万円の懲罰課税が発生します。しかも悪質とみなされた場合、脱税として前科が付きます。

繰り返しになりますが、逃げるのはおすすめしません。
納税は国民の義務です。
どうも日本人は教育制度の問題か、マネー・タックスリテラシーの低い人が多く、ほとんどの人はサラリーマンとして天引きされるので税金についてちゃんと意識している人が少ないように思えます。

(具体例)↑じゃあ、どうすればよかった??

前回もお伝えしましたが、こんなの、
利益調整のため、年内にさっさと売る!!
これしかありません。

今回のこの人の場合、仮に12月時点でこのヤバさに気づき、弊社にご相談いただいたとしましょう。

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このようなケースであれば、私たちは売却実施による帳簿利益との相殺を中心としたアドバイスさせていただきます。
他にも税務相談にならない範囲で控除に使えそうなネタをいろいろと提案しますが、この辺りはケースバイケースですね。
(税務相談の場合、税理士の免許が必要になります。よって必要に応じて税理士のご紹介もさせていただいております。)

この人の場合ですが、2019年12月時点で売却した場合、
取得原価3,996,000のものを180,000円(=360,000 × 05)で売却することになるので損益計算は、
180000 - 3996000 = -3816000となります。
この損失をマイニング報酬による帳簿上の利益と合算すると

3996000 + (-3816000) = 180,000

となります。この18万は売却益としてちゃんと現金化済みです。
この場合税金はどうなるでしょうか?

所得合計は500万 + 18万 = 518万になります。税率はかわらず20%なので
細かい計算は省きますが、3万6千円の追加納税になります。

そもそも雑所得が20万円以下の場合、条件を満たせば確定申告自体不要になります。
まぁ、私だったら面倒なことになりそうなので税務署にちゃんと説明してから「申告しない」という選択をすると思いますが。

まとめ

いかがでしょうか?
無策で突っ込むのと、ちゃんと準備するのとでは雲泥の差があることはご理解いただけたと思います。
納税は国民の義務ですが、節税は国民の権利です。
上記の例では追加所得税は
86万の追加納税が3万6千円~ゼロ
にすることができます。

ここでちょっと宣伝ですが、マイニングは取得時点のレートを考えて、
「今、自分はいくら儲かっていることになっているか」を正確に把握する必要があります。
しかし、半年前の暗号資産のレートを覚えている人はそう多くないでしょう。そこで弊社のサービスでLine連携を行うことでマイニング等の確定済み利益を毎日通知するサービスを行っております。

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もしご興味があったらご利用ください。

使い方がわからない、自分のマイニングしている通貨が対応していない、などございましたら、遠慮なく弊社のお問合せフォームにご連絡ください。

最後になりますが、個人の場合は12月31日にその年の所得が確定してしまいます。よって、もし年明けに弊社にご相談いただいてもどうしようもないケースもございます。
何事も早め早めが肝心です。もしご心配な方はぜひ年内に税理士、または弊社にご相談ください。

怖い話となりましたが、次回も怖い話の予定です。

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ありがとうございました。

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クリプトリンク株式会社 取締役 CTO 長野県長野市出身 Railsエンジニア💻 ガチな技術思考エンジニアではなくビジネスとの両立を目指すエンジニアです。 フェアな会社を作るため色々と模索中 趣味:バイク🏍️(suzuki派)、マラソン🏃‍♀️、