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投資で成功するためには、情報をどう評価すべきか?

この記事は自分への戒めを込めて書いています。このことを改めて思い起こさせたきっかけになった本を最後に紹介しておきます。

株や暗号資産への投資を考える際には、さまざまな情報を参考にします。ただし、参考にしている情報は事実よりも意見や思惑が多いです。マスコミの報道も事実だけを伝える記事はほとんどありません。なぜなら、事実だけでは面白くないからです。人々は事実に加えて、それに対してどう感じて、どう考えたかということに興味があります。自分と同じような意見があると安心感を得られるため、その傾向にあった意見を好みます。SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)はこの傾向を追求したものです。FacebookやXなどが代表的ですが、自分がよく見る意見と似たものをおすすめしてくる仕組みがあります。そのため、おすすめされたものを読むと納得感が増し、自分と同じような感じ方や考え方をしている人がいると安心感を得ることができます。
例えば、ある企業の決算が前年比10%増収だった。という事実があったとします。それだけだと、ふーん、で終わってしまいますが、その後に、思ったほど伸びなかったと書かれたり、逆に、予想以上に好業績だった、と書かれたりすると、なるほどとなります。

投資関連の情報についてはもちろん、その傾向が強いです。多くの記事やコメントは、実はポジショントークと呼ばれるものです。投資の情報の中には「xxxは2倍になる」「xxxは3倍になる」といった予測がよくありますが、これらは将来の予想であり、あまり当てになりません。しかし、自分が持っている銘柄が2倍や3倍になる可能性があると言われると、ちょっと嬉しい気持ちになるものです。もちろん、予想は誰にもわからないものなので、占い程度のものと考えると良いでしょう。
ただ、その予想には一定の理屈がついていることがあります。予想は信じなくても良いのですが、その理屈には一定の説得力があることが多いです。特に自分が参考にしている人や信頼しているメディアからの意見であれば、ますます納得しやすいですね。

しかし、冷静になって考える必要があります。特に経済関連の話はさまざまな意見があり、物理法則のように絶対正解が導き出せる、というものはありません。さらに、不確定要素が絡んだりする可能性も多分にあるので、理屈通りに物事が進むとは限らないのです。なので、ある、もっともらしい記事や意見があったとしても、それを述べている人はどういう立場の人かというのを改めて確認するようにしています。
最近、2024年は米国株が不調になる、という記事を読みました。普通、あまり投資に詳しくないし、勉強する時間も取れない人には米国のS&P500指数に連動する投資信託をドルコスト平均法で積み立てるのが無難といわれます。それに対して、今回の記事はS&Pに投資するのはまずいよ、なぜなら米国株は今すでに十分上がっていて、これ以上パフォーマンスは上がらないから良くない、的なことが書かれていました。んー?そんな意見もあるのか、とちょっと気になったので、割とじっくり読みました。すると、どうやらその意見を述べているのはアクティブファンドのファンドマネージャだったという話です。つまり、パッシブ投資よりアクティブの方がパフォーマンスが良いということを言っていたわけです。なるほど、そういうことね。と合点がいきました。
こういう話はよくあります。最後に紹介する本にも述べられていましたが、ウォーレンバフェットさんが言ったことに流されない方が良いと書かれてありました。私もそう思います。バフェットさんは自分が得すると思って話しているので、偏りがあります。日本株にポジティブという話がありましたが、あれも、自分がそう言えば、日本株が上がると思って言っている可能性が大です。で、上がったところで自分はさっさと退場するということをやりかねません。そんなのに乗せられたらたまったもんじゃありません。バフェットさんは優れた投資家だと思いますが、ポジショントークまで含めて優れた投資家だということです。

ということで、世の中の情報の9割9分はポジショントークだと思って読み解いていきたいと思います。最後に改めてこのことを思い出させてくれた本を紹介しておきます。私の投資スタイルとはだいぶ違いますが、共通している事も結構あり、なるほどなと思われることも多かったので参考になりました。


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