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ビットコインは環境破壊なのか?

ビットコインは多大な電力を消費して環境に悪いという風評があります。しかし、これも今話題の処理水の風評被害と似たところがあるように感じています。処理水の話は事実を置いてきぼりにして、中国の批判の話や、風評の有様ばかりが報道されていますが、実際には世界各国の原発で行っていることと何も変わらないし、公表している数字を見る限り、福島の処理水の濃度は世界各国の原発の処理水の濃度より遙かに低い基準で放出されています。

ビットコインのマイニングが電力消費が一国の電力消費量に匹敵し、環境破壊を行っているという話も似たようなものです。そもそもマイニングに消費されている電力量の値もほとんどの報道の値は推定であり、正確ではなさそうです。

そのいい加減さの感じは上記の記事なども指摘しています。

そもそも人間が活動する以上、エネルギーは消費されます。ビットコインだけ特出しでピックアップしているコメントがよくありますが、他の人間活動はそれよりも遙かに多い電力消費量だったりします。既存金融がエネルギー消費ゼロなわけない。
紙を刷って紙幣を作っているので当然のことながら環境に負荷を与えていることに間違いは無い。印刷でエネルギーを使うし、紙幣は木を切って作っている。
アメリカの民主党政権はマイニング課税とか時々言い出しますが、それも環境に負荷を与えているから、と言う事実かどうか怪しい理由で言い出します。そんなこと言えばビットコインマイニング以外は環境に負荷を与えていないかのように見えますが、そんなことはなさそうです。だとすると人間活動にまつわるものはすべて課税しないといけなくなります。

とはいえ、そろそろそんな欺瞞に満ちた認識も少しずつ揺り戻しが来ているようです。

これも、推定の値を見直したという基本的に推定の域を超えないので、どこまで当てになるかどうかわかりませんが、これまでの試算が過大だったので見直すという話のようです。結局どんぶり勘定のような気もしておりますが。

何を言ってもビットコイン懐疑派の人たちは、最終的に役に立たないものに電力を消費していると反論するのでしょうが、役に立つか立たないかはみんなで決めるもので懐疑派の人たちが決めるものではないのでどんどん水掛け論になっていきそうです。デジタル上での価値の移転というものに価値を見いだすか見いださないかは今後の人々の認識次第だとは思いますが、便利で安いものに人は流れていくし、利益がでるものに流れていくのは必然だと思われます。今後、ビットコインやその他のアルトコインが便利で効率的であり、人々が利益を享受できるものに化けるかどうかは分かりませんが、可能性と兆しはあるような気がしています。

マイニング業界が環境に対する配慮をしないと生き残れないという雰囲気がより業界を強固にしていくような気がしています。事実が明確になるにつれそれ以外のものが実は環境に負荷を与えているという180度反対のことが起こるかもしれません。電気自動車は環境に良いとされていますが、実は電池を作るのに相当、環境に悪い影響を及ぼしているという話も聞きます。事実が事実として受け入れられることはなかなか難しい世の中でファクトフルネスに心がけていきたいところです。


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