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デジタル化の先にあるもの、ブロックチェーンによる自動化。

世の中はデジタル化が叫ばれており、日本は後れをとっていると言われています。遅れているのは実際よりも意識の方なのかもしれませんが。
最終目標は人間が何か意識しなくても確実に自分の目的を達成出来ることなのでしょう。デジタル化した先にブロックチェーンとAIによる自動化が進む世界が見えはじめています。

現実のデジタル化

マイナンバーカードが散々もめていますが、これも最終目標に到達するまでの荒波と言ったところなのかもしれません。すべてがデジタル化されると処理はコンピュータ上でされるため、そこでの間違いは起きづらくなります。もちろんハッキングなどのリスクはありますが、おそらく、人手でやるより早く確実に処理できるはずです。
しかし、そこに持って行くためにはまず、現実のものをデジタル化する作業が伴います。これはコンピュータには出来ず、人がやるしか無い。この関門を確実に早く超える仕組みは今のところ発明されていません。この仕組みを発明するのが先か、それとも人手でデジタル化するのが先か、今のところは人手でデジタル化する方が早そうです。
マイナンバーカードは様々な種類のデータをまとめようとしているので、とても大変そうです。しかも性質が個人情報の塊なので、最も情報量が多くなりそうであり、最終的には人そのものをデータ化するようなものです。一番デジタル化が大変なところから手をつけちゃった感じです。だからこそ国がやっているのだとは思いますが。
マイナンバーカードに比べてデジタル化が容易そうなものは他にもありそうです。お金、不動産、証券、チケット、刻印できる類いのハードウェア、債権、などなどです。権利関係のものはデジタル化すると便利になりそうなものがたくさんありそうです。
お金や証券などはすでにデジタル化されている部分もあるので、どちらかというとデジタル化というより共通化なのかもしれません。

時間はかかるが少しずつ進む

マイナンバーカードは一番大変そうな類いなので、時間はかかるでしょうが、それ以外の部分もデジタル化には時間がかかるでしょう。というのもマイナンバーカードのような強力な推進役がいないので、何らかのインセンティブがないと進まないからです。デジタル化して得をする人がいないと、誰も手をつけない。大変なのが分かっているからです。
一つあるのは既存のデータが無いものです。新規発行や新しく作るものであれば、最初からデジタル化するのはそれほど大変では無いでしょう。たとえば、チケット、刻印できるハード(物)などです。チケットは最初からデジタルで発行してしまえば良いだけだし、ハードに関しても2次元バーコードなどが刻印できる物であれば、所有権を確認することが出来る様になります。
ハードに関しては所有権を証明することが大事な物というのがあまりなさそうなので進まないかもしれないですが。
逆に証券や債券といった金融商品はデジタル化されている物なので、共通化されれば利便性は上がりそうです。

デジタル化の後のブロックチェーン化

さて、実は言いたかったのはこの部分です。デジタル化された先にはブロックチェーンによる自動化があると考えています。すでにブロックチェーンの世界では取引はDeFiなどの仕組みで自動化されています。金融の仕組みの一部はプロトコルによる自動処理も可能です。ただ、やりとりされているのが中身のあるのかないのか分からないトークンだというだけです。なので、トークンに現実という魂を入れてやれば、すぐにでも自動処理化できます。
いつかはそんな世界が来るのではないかと夢想しています。証券会社は債権や証券、コモディティと言った物のトークンを保管するカストディとして存在し、取引所はすべてプログラム化されたDeFiが動くサーバの運営主体となるということも考えられます。
今のDeFiはまだ道半ばで、何らかの突発的な出来事が起こると機能不全に陥ったりするのですが、そういう意味では実験を繰り返しているという状態かと思われます。もっとバグだしが完了すれば、既存金融に導入しても、そう簡単には破綻しない物になる可能性があります。
今、おそらく既存金融に導入しても大丈夫そうなものもあります。すなわちビットコインです。14年にわたって運用されていますが、これまで一度も破綻したことはありません。もちろん手数料の高騰や処理詰まりという細かいことはあったにせよ、チェーンが停止したり、機能不全に陥ったことはありません。現実世界に導入されても大丈夫な気がします。

さて、いつ、どのような形でデジタル化の後の自動化が進むか分かりませんが、少しずつ進んで、気がつくと、役所や銀行、あるいはコンビニに行って何かをお願いするということがほぼ無くなっている世界がやってくるかもしれません。


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