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web3がモノになるまでの遠い道のり

web3という言葉がそれなりに知られるようになってから少し時間が経ちました。しかし、いまだに実態はよく分かりません。そう、一般人が恩恵を感じるまではまだまだ遠い道のりがありそうです。

この記事で紹介されているグーグルの幹部の言葉がなるほどなと思わせる物でした。

プロトコルのフェーズ

この記事の中で言われていますが、いま、普通にインターネットを使うに当たって、WWWとかTCP/IPとかそんな難しいプロトコルを意識することは皆無です。しかし、暗号資産業界はどちらかというと、プロトコルの議論が主になっています。きっとそういう段階なのでしょう。一般の人からするとTCP/IPを使っているから、こういうことが出来るんだ、と言われても????が炸裂するだけでしょう。二昔くらい前にスクリプトとかwebページを作るためのソースコードとかそういう話が表に出て来ていた時代に少し似ています。ウェブの場合は、ページという形で目に見えますが、今の暗号資産はビジュアルはほぼ皆無と言っていいでしょう。ビットコインのプロトコルが動いた結果が見えるか?というと頑張ってウォレットのビットコインの数字が変化する、程度です。
イーサリアムも主はプロトコルの議論です。具体的なビジュアルが見える物でもありません。まさにプロトコルのフェーズなのかもしれません。

サービスのフェーズはいつ?

おそらく、これから様々なサービスが出てくると思われます。過去もいろいろありました。ゲームとか投げ銭とか。しかし、なかなか定着しない。でも、そんな物でしょう。100の試みのうち1成功すればいい方なのかもしれません。いずれは何かキラーが出てくると期待しています。

ビットコイン自体はすでに確立されたプロトコルであり、デジタル価値の保存というアプリケーションとして存在するので、後は政府が認めるか認めないかというフェーズだとも言えそうです。ビットコインはあまりweb3とは言わないのかもしれません。すべての基本だとは思いますが。
ビットコインのレイヤ1としての機能はすでに完成されているのでそれ自体が新たなサービスを生み出すと言うより、デジタル上での価値保存と移転という機能を備えているため、その機能をビジュアルでわかりやすくし、使いやすくするアプリケーションが出てくるだけでいいのかもしれません。

ビットコイン以外のアルトコイン系はしばらくプロトコルの議論が続きそうな気がします。イーサリアムはまさに開発途上といったところで、完成形にはほど遠い。レイヤ1が完成するまでに何年もかかりそうです。そういう意味ではweb3と言われる物が浸透するのにまだまだ時間がかかりそうな気がします。

ビットコインとそれ以外

ビットコインとそれ以外のアルトコインでわけた方がいいかもしれません。ビットコインはもはやプロトコルの議論はレイヤ1上ではほぼ終わっている気がしますので、ライトニングなどの決済系のアプリケーションの議論が中心です。一方、レイヤ1の仕組みは完成されているので、後はこのビットコインという物の価値を政府が認めるか認めないかという認識の問題の様な気もします。
現在、大半の政府は認めてないようで認めている、という側面があります。日本は定義づけがされていますが、アメリカでは曖昧です。いろんな人が、あーだこーだ、と言っておりますが明文化された物はありません。しかし、税金は取るんですよね。つまり、価値があると認めているとも取れます。アメリカのエリザベス・ウォーレン議員などは、暗号資産あるものは無価値であり、認めるべきではないと強く主張しているようですが、そんなこと言うなら課税対象から外すべきです。価値のない物に課税するのは変です。そういうことは言わないんですよね。その方がみんな喜ぶと思います。人気をとるなら言ってみてもいい気がします。

ビットコインは認めるか認めないかという政治的な側面がかなりあり、そういう意味で時間がかかっています。一方、アルトコインの方はまだまだプロトコルの議論のフェーズなので、普及するまでにはかなり時間がかかりそうです。一部NFTなどは利用シーンが生まれそうですが、一部の世界だけで盛り上がる、というところにとどまるような気もします。

こんな状況を見ているとまだまだ暗号資産は黎明期と言えるかもしれません。あと10年くらいすると、もっと身近になっているかもしれません。じっくり様子を観察していきたいと思います。

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