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捌きたい自分と、捌かない人

就活です。大事な時期です。

そんな中で思い浮かぶのは、やはり自分が憧れている猟師三人。

もちろん彼らだって、なりたいといっている若者に、なった方がいい! なんて後押しを簡単にできるほど、簡単に生きているわけではないだろう。

でも皆が多くの大企業に憧れ、滑り止めの中小企業を調べて、SPIを勉強している中、自分は一人、自然に生きる彼らの動画を見て、思いを馳せている。

じゃあなんで皆とは違う道に進みたいと思ったのか。

原点回帰ではないが、それについて考えてみようと思う。

ジビエは二の次

そういうこと。

最近はジビエ料理だったり、皆が言うにはゲテモノに手を出したりしている。

スーパーには到底並ばないようなものをいくつか食べた。

鹿、猪をはじめに、羊、馬、鯨は当然、ラクダ、ワニ、カンガルー、ダチョウ、ヤギなどなど。

でもそれは全て狩猟に興味を持ったから食べた。

鹿肉がおいしいから自分で獲りたいと思ったわけじゃないってこと。

じゃあもっと遡ってみよう。

自然主義と冒険家の食卓

私の好きな作家にクライヴ・ウィリアム・ニコル(C・W・ニコル)という人がいる。

彼は日本国籍を持っている日本人だが、生まれはウェールズで、血もウェールズだ。

画像検索してもらえればわかるだろうが、ごりごりの白人である。

父の影響で彼の小説を一冊読んだことあるのだが、それが私の中で冒険や自然というものに興味を抱かせた一つになっていると思う。

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※画像はAmazonから

冒険家の食卓。

彼は緻密な取材活動を行い、その経験をルポではなく、小説に書き下ろす。

その中で出てくる登場人物たちが、美味そうにニコルの食べた食材のレビューを行う。

なんだかその手法が面白く、私はすぐ彼に憑りつかれた。

面白いと思ったら、早い。

いつのまにか彼の小説を読了した自分がいた。

もし興味がある人は是非読んでいただきたい。もしこれを面白く読了できるなら、少なからず今、地球にある自然という存在に対し、何か深い思いを抱くことができると私は思う。

自然が好きだから殺したい

環境活動を行っている友人と、少しではあるが、環境保護について話したことがあった。

その中で、自分が一つ衝撃を受けたことがある。

友人は自然が好きだから、守りたいから、保護活動を行いたいと。

でも自分は違った。

自然が好きだから、彼らの土俵で戦いたいと思った。

環境主義という言葉がある。

自然は人に消費されるためにいるわけじゃないんだ! っていう思想(大雑把)。

でも自分は違うと思う。

人間だって自然の一部でしょう。

いつからか飼育して、育てて、狩猟して、開拓して、焼き払って、踏み固めて。

そういった行動も全部自然。

だって人間も自然の一部なんだから。

人は自然の一部じゃないとは言ってないかもしれないけど、人だから自然を保護しなきゃっていう、人を、自然を管理する者たちとして、若干上位に据えていることが気に食わない。

だから壊れた自然を見て保護したいと思うのも自然だし、もっと世界をよりよくするために自然を消費するのも自然。

そんな世界で、自分はもっと人間が獣に近かった時代に生まれることができたならと考えた。

だからこそ自分は獣を文明の利器を使わずに殺したい。

そうしたら、もっと大きく乖離してしまった自然ともう一度近づけることができると思ったから。

スーパーの肉じゃなくて、動物の肉を

スーパーの肉はもう動物じゃなくて肉だ。

ロースと言って部位をはっきり動物の身体で想像できる人が何人いる?

わからない。それは自分も。

だからこそ肉ではなく、動物を食べたい。動物の肉を食いたい。

獣の肉を食らいたい。


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