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スタートアップが顧客を獲得するにはどんなチャネルがある?

Crown Catインターンの清水です!
弊社Crown Catは設立から5年程度経ってはいますが、これまで様々な失敗を重ねて死亡と蘇生を繰り返しており(いつかCEO・井川さんの壮絶な歴史がnoteに書かれると思うのでお楽しみに!笑)、現在はスタートアップと同じように新サービスを作っている段階です。

やはりスタートアップにとってサービスローンチ後の最初のハードルは、顧客を獲得することなのではないでしょうか。とは言え、お客さんにアプローチする手段なんてそれこそたくさんあります。そんな中で、どんな風に最善の手法を選べばよいのでしょうか?

今回は、『トラクション スタートアップが顧客をつかむ19のチャネル』という本を参考に、スタートアップが顧客獲得に使える方法を洗い出してみようと思います!

19のチャネル

本の中では、顧客獲得のチャネルとして以下の19のチャネルが紹介されています。

1.バイラルマーケティング
いわゆる「口コミ」です。既存のユーザーが他のユーザーにサービス・製品を紹介してくれるように仕向ける手法ですね。SNSなどで他人に紹介したくなる仕組みを上手く作ることが必要です。当たればとても効果が大きいですね。

2.PR
ある媒体を通して、企業のメッセージを外部に発信する手法です。(媒体は多岐にわたるため、コンテンツマーケ・ブログ広告などは分けて後の項で説明します)
メディアを通して、プレスリリースのような形で記事を出すことは効果的です。スタートアップの場合は、大手メディアではなく業界専門メディアのような狭い範囲で注目されることから狙った方がよいです。

3.規格外PR
この本では、規格外PRとして「パブリシティ・スタント」と「顧客への感謝」を定義しています。
「パブリシティ・スタント」とは、奇抜な戦略・面白い戦略でメディアの注目を集め話題になることです。
一方、「顧客への感謝」は既存のユーザーにギフトや感謝カードを贈り感謝を伝えることで、ユーザーのロイヤルティを高める手法を指します。


4.SEM
SEMは、グーグルなどの検索エンジンの検索結果ページに広告を出すことです。この本ではSEO(後の項で説明)を含まないリスティング広告を指しています。

コメント 2020-05-31 150029

検索キーワードに応じて料金を払い、広告枠を買うことで掲載ができます。

5.ソーシャル/ディスプレイ広告
SNSやメディアに掲載する広告を指します。ソーシャル広告はツイッターやフェイスブックに流れている広告、ディスプレイ広告はウェブサイトなどの広告枠に掲載されている広告です(バナー広告とも呼ばれます)。
顧客の属性や見ているコンテンツに応じてターゲティングが可能なので、比較的早く成果を出すことが可能です。

6.オフライン広告
テレビや新聞、DMなど、オフラインの広告です。テレビCMなどは利用するのに多額の資金が必要になるので大手向けですが、DMや地方紙など、スタートアップでも活用できるものはありますね。

7.SEO
グーグルなどの検索サイトにおいて、自社のページの表示順位を上げ、より多くの人に見てもらうための手法です。着手してから効果が出るまでは時間がかかりますが、中長期にわたって大きな効果が見込める方法です。

8.コンテンツマーケティング
自社メディアやSNSなど、見てくれる人を惹き込むコンテンツを作って集客につなげる方法です。このnoteもその1つですね!
コンテンツ作りはかなり大変ですが、顧客との親和性を高めるには抜群の手法です。

9.メールマーケティング
顧客にプロモーションなどのメールを送る手法です。メルマガ以外にも、各ユーザーのアクションに応じて段階的にメールを送るステップメール、顧客をセグメント分けして、セグメントごとに専用のメールを送るターゲティングメールなどがあります。

10.エンジニアリングの活用
自社でツールやアプリを開発し、そこを入口にして顧客を獲得する手法です。顧客の役に立つアプリを触ってもらうことで、最初の接点を作ることができます。
Crown Catでも、『Cycon』(現在、絶賛事前登録受付中です!)というツールを開発しております!

11.ブログ広告
ターゲット顧客が見ていそうなブログに広告を出すやり方です。スケールさせられる方法ではありませんが、適切なブログを選ぶことで比較的簡単に初期の顧客を獲得できます。

12.ビジネス開発(パートナーシップ構築)
業務提携などの形で他社とパートナーシップを組むことです。こちらと相手双方にメリットがある場合にはパートナーシップを組むことも有効です。例えば、顧客は少ないけれど独自の技術を持つベンチャーが、技術力を欲している大手と手を組むケースなどが考えられます。

13.営業
これは説明はいらないでしょう。テレアポやメール等で、顧客とコミュニケーションをとる方法ですね。

14.アフィリエイトプログラム
オンラインにおける成果報酬型の広告のことです。消費者があるサイトのアフィリエイト広告をクリックして特定の条件を満たした場合、サイト運営者に報酬が入るという仕組みです。

15.Webサイト、アプリストア、SNS
アプリストアやSNSなどのプラットフォーム上でサービスの顧客を獲得する方法です。大規模なプラットフォームでサービスを露出する他、競争相手の少ないプラットフォームも穴場として狙えます。

16.展示会
BtoBマーケではおなじみの手法でしょう。サービスや商品を展示会に出し、そこで興味を持ってもらえた顧客と直接コミュニケーションを取り売り込む手法です。

17.オフラインイベント
イベントのスポンサーになることで、自社のことを知ってもらう機会を作る方法です。イベントと言っても小規模なミートアップから大規模なハッカソンやカンファレンスなど様々なものが考えられます。

18.講演
自社のサービスや製品の特定分野に関して専門的な知識を持っている場合は、講演を行い興味を持ってもらうことも考えられます。ここで個々の聞き手と直接議論ができることもサービス改善のうえでは大きな魅力です。

19.コミュニティ構築
ユーザー同士でコミュニティを作る手法です。最近だとオンラインサロンがこれにあたるでしょう。ユーザーのコミュニティを作ることで、自分たちの味方をどんどん増やし、より多くの顧客にリーチできるようになります。

ブルズアイ・フレームワーク

これだけたくさんのチャネルがありますが、この全てを実施することはできないので、結局この中で注力する施策を絞らなければなりません。

自社に最適なチャネルを炙り出すには、以下の手順を踏みます。この手順は本の中で「ブルズアイ・フレームワーク」と呼ばれています。

①ブレインストーミング
まずは、上の全てのチャネルについて、実行可能な施策を挙げます。
無意識に選択肢を狭めてしまわないために、ここでは全てのチャネルについて1つは施策を考えることが大切です。
考えたこともなかったけど意外と有効じゃん、という施策が見つかるかもしれません!

②ランク付け
①で挙げた施策について、厳しい目で評価しランク付けを行います。
この時、顧客親和性(ニーズのあるターゲットにリーチできるか)、即効性、コストなどの判断軸で総合的に判断するとよいでしょう。

③優先順位づけ
②でつけたランクに応じて、見込みあるチャネルを3つに絞り込みます。
②で魅力的に見えるチャネルがどれほどあろうと、ここで3つに絞ることが大事です。ここで4つ以上のチャネルを残すと、次ステップのテストが中途半端なものになってしまうからです。

④テスト
ここで、残した3つのチャネルについてテストをします。低予算で済むテストを連続で行うことで、それぞれのチャネルの可能性を見極めます。

⑤リソースの集中
テストの結果、最も有望そうなチャネルを1つに決定し、そこにリソースを全て集中させます。

①で一気に選択肢を拡散させ、徐々に絞り込んでいくということですね!

おわりに

僕はこの本をインターンを始めた最初の頃に読みましたが、おかげで具体的なマーケティング手法を手早く知ることができました。
その意味ではマーケ初心者の方にとっても学びがあると思いますし、もちろんスタートアップ経営者の方にとっても知らなかったことを吸収できる良い本だと思います!
気になった方はぜひ読んでみてください。



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