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社会的インパクト投資レポートvol.4:「メキシコ省エネ事業支援ファンド」シリーズ

2018年6月18日、当社は「社会的インパクト投資宣言(※)」を発表しました。社会的インパクト投資とは、貧困層支援や教育問題など社会的課題の解決に取り組む企業や領域に投資し、経済的なリターンと社会的なリターンの両立を実現する投資手法を指します。この社会的インパクト投資レポートでは当社の各ファンドシリーズが具体的にどのような社会的リターンを実現するかについて定量的かつ定性的にお伝えしてまいります。
※当社の社会的インパクト投資に対する考え方についてはこちら(https://crowdcredit.jp/about/social-investment)もあわせてご参照ください。

今回社会的インパクト投資レポートの第4弾としてお伝えするのは、現在販売中(本レポート発行日の2019年11月11日現在)の、メキシコ国内の省エネ機材リース業により電力消費量、化石燃料消費量および温室効果ガスの削減に取組む「メキシコ省エネ事業支援ファンド」シリーズです。

1. 持続可能な開発目標(SDGs)に貢献するクリーンエネルギー

SDGsとは、2001年に設定されたミレニアム開発目標(MDGs)に続き、2015年に国連サミットで採択された、2030年までの国際目標です。SDGsは、持続可能な世界を実現するための17のゴールから成っています。

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出所:外務省ホームページ

このうち「13.気候変動に具体的な対策を」では、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)に基づいて、地球温暖化など世界的な気候変動への世界的な対策を講じることを目標にしています。

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これらの目標の達成には、太陽光・水力・風力などのクリーンエネルギーが果たす役割が大きいと考えられます。石油・天然ガスを使用する火力発電はCO2(温室効果ガス)を大量に発生させますが、これらのクリーンエネルギーが火力発電にとって代わることにより、CO2(温室効果ガス)を削減することは広く一般に知られているところです。

2. メキシコにおけるクリーンエネルギーの取組み

それでは、メキシコのクリーンエネルギーに関する取組みに目を向けてみましょう。

次のグラフとデータはメキシコエネルギー省が発表したクリーンエネルギーに関する統計ですが、私たちになじみのある太陽光だけでなく、バイオガスやバガスというサトウキビの搾りかすを燃やして発電をしている実態がわかります。

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出所:メキシコエネルギー省(SENER) 「Reporte de Avance de Energías Limpias Primer Semestre 2018」 を元にクラウドクレジットが作成

このデータをご覧いただくと特に太陽光発電の伸びが著しく、発電量はまだ第7位に留まりますが、設備能力では2017年の第7位から2018年には第4位に躍進しています。

3.「メキシコ省エネ事業支援ファンド」シリーズがもたらすインパクト

「メキシコ省エネ事業支援ファンド」シリーズは2018年9月25日より販売を開始し、2019年11月現在も販売を継続中です。投資家の皆様から集めさせていただいた本ファンドシリーズの資金は、一旦当社のエストニア子会社を経由して、実質的な貸付先(海外資金需要者)であるMGM Sustainable Energy S. de. R.L. de C.V.(以下「MGM-M社」といいます)に貸付が実行され、主にメキシコのリゾート地であるカンクンのホテルの省エネ機材リース事業に充てられます。

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メキシコ・カンクンのホテル上空

以下の動画は、MGM-M社の親会社であるMGM Sustainable Energy Fund(以下「MGMファンド」といいます)というラテンアメリカおよびカリブ圏内のエネルギー効率化と再生可能エネルギープロジェクトに投資することを目的としたプライベート・エクイティ・ファンドを管理するMGM INNOVA CAPITAL MAGEMENT(以下「MGMファンド運用法人」といいます)が作成したものです。

この動画ではソーラーパネルによる発電、インバーター冷暖房設備の設置、LED電灯への置き換え等により、1年間で以下のような電力消費量、化石燃料消費量および温室効果ガスの削減が達成されたと報告されています。

(1)電力消費量を35%削減
・・・ホテルを4か月休業したことに相当
(2)化石燃料消費量を32%削減(≒温室効果ガスの排出も32%削減)
・・・車100台分の化石燃料の削減に相当

つまり、投資家の皆様から集めさせていただいた本ファンドシリーズの資金は、メキシコ国内において目に見える形でSDGsの「13.気候変動に具体的な対策を」の実現に向けた成果に寄与しているといえます。

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メキシコ・カンクンのホテルに設置されたソーラーパネル

なお、MGMファンド運用法人はメキシコ以外の国でも省エネ事業を展開しており、その概要が以下の動画で紹介されています。

一つ付け加えておきますと、MGMファンド運用法人が管理するMGMファンドには、以下のような国際開発機関・政府金融機関等がその意義に賛同し、出資しております。

・米州開発銀行(IDB)設立のMultilateral Investment Fund(MIF)
・世界銀行・国連開発計画(UNDP)・国連環境計画(UNEP)を実施機関とする地球環境ファシリティ(GEF)
・欧州投資銀行(EIB)のGlobal Energy Efficiency and Renewable Energy Fund(GEEREF)
・国際協力機構(JICA)
・その他

◇ファンドの手数料およびリスクについて
ご出資いただく際の販売手数料はいただいておりません。
なお、出資に対して、年率換算で最大4.0%の運用手数料を運用開始時に(または運用開始時および2年度目以降毎年度に)いただきます。
また為替手数料その他の費用をご負担いただく場合があります。
為替相場の変動、国の政治的・経済的なカントリーリスクや債務者の債務不履行等により、元本に欠損が生じるおそれがあります。
ファンドごとに、手数料等およびリスク内容や性質が異なります。
詳しくは、匿名組合契約書や契約締結前交付書面等をよくお読みください。クラウドクレジット株式会社
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一般社団法人 第二種金融商品取引業協会 加入

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