記事一覧
きらきら星変奏曲(アコーディオン&ピアノのための編曲版初演)モーツァルト/内田祥子編曲:
フランスの歌 「ああ、お母さん聞いて」による12の変奏曲(きらきら星変奏曲)
この曲はモーツァルトが作曲したピアノのための作品で、主題は当時パリで流行していた「ああ、お母さん聞いて」という歌曲から引用されています。この歌曲は後に日本では「きらきら星」として知られる様になったため、「きらきら星変奏曲」という名前で親しまれています。 ハ長調のシンプルな主題と12種類の変奏で構成されており、華やかな
Gestus *委嘱新作初演(アコーディオン&ピアノ デュオ作品) 稲森安太己
アコーディオンとピアノという二つの楽器は発音原理が全く異なるものの、鍵盤(ボタンを含む)に対応して固着された音を発する点では似ている。柔軟に微分音などを発することができないなど、対応の難しい楽想が存在するものの、鍵盤の数の多さで広い音域を高い機動力で走り回ることが可能で、運動性に優れる。
この特質を活かした音楽を考え、ユニゾンや近似した音型を駆使した聴取の混乱をねらった。タイトルの《Gestus
Apocope, Anadiplosis, Auxesis for piano solo (委嘱作品初演 2020) 稲森安太己
2009年に私はドイツに留学したが、現地での生活を始めて間もなくピアニストの富田珠里さんと知り合った。富田さんはすでにドイツで活躍されており、その活動自体に私は励まされ続けた。2020年に私が帰国を決めたとき、富田さんは私の作品をいつか演奏したいと思っていたことを打ち明けてくださり、演奏の機会が決まってはいなかったものの、ピアノ独奏のための新曲の委嘱を受けた。その折に書いた作品を今回日本の3つの都
もっとみる迷惑な反復コーキョー曲「ベートーヴェン250」(2020) 野村誠
断っておくが、ぼくはベートーヴェンのファンではない。
交響曲第7番のファンでもない。運命の巡り合わせで、ベートーヴェンの交響曲第7番のレクチャーをすることになり、レクチャーに加えて、ベートーヴェンに関連する新曲の委嘱がついてきたから作曲したのだった。
日本センチュリー交響楽団の豊中名曲シリーズで恒例のプレパフォーマンス&トークの第8回のこと。ちょうど、ベートーヴェンの生誕250年に当たる2020
ブタとの音楽 for accordion solo より (2007) 野村誠
コンサートシリーズCROSSAir 2024 にて演奏される楽曲のプログラムノートを、順にご紹介してまいります。
ブタとの音楽 (2007)
この作品は、ドキュメンタリーである。経緯を知らなくても音楽を楽しむことはできるが、経緯は以下の通り。
2004年にイギリスBirminghamのIkon Galleryで、ぼくはペットを連れて来て良い音楽会を実施した。観客は犬、亀、鳥などを連れて現れ、
CROSSAir 2024 東京・熊本・高松 - 大田智美(アコーディオン)&富田珠里(ピアノ)
CROSSAir 2024
Tokyo - Kumamoto - TakamatsuCROSSAir 空白の九年間を切り裂く
2006年にドイツで出会った私たちが、
時を経て再び“CROSSAir”を探す旅に出る、2024年。
18世紀のモーツァルトとベートーヴェン、
熊本県在住の作曲家、野村誠と稲森安太己、21世紀の2人。
300年の時を紡ぐ、今回のCROSSAir。
作曲家と創り上げる、空気