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あれから7年経つのか

以下は7年前にFacebookに掲載した記事

仕事をしていると、職場でやっかいなことが起こり、
不愉快というほどでもないが、
楽しい気持ちでは仕事ができないことがある。

実は僕にはそういうことがよく起きて、
多分自分にとっての試練というか、
ここを乗り越えなければ先へ進めない何かなのだろうが、
また今もここでつまづいて停滞してしまっている。

その典型的な例が、
かつて出前の仕事をしていた蕎麦屋の大将との関係だったのだが、
この大将は、おそらく中卒で、蕎麦屋の出前の見習いから始めた、
本当の叩き上げの人だった。

一緒に下働きをしていたのは保護観察中の若者で、
配達先を書いた文字が読めず、
よく聞かれていたという話をしていた。

その人は僕がその前に出前をしていた店の大将の親戚で、
その大将が引退したために、自分の店とかけもちで、
僕のいた店の大将にもなったのだ。

前の大将との約束で、
従業員は継続して雇うということになっていたのだが、
新しい大将は僕が大卒であることが気に入らなくて、
最初から僕を辞めさせようとしていた。

僕は前の大将の店に勤め始めた時、
何があっても自分からは辞めないと決めていた。
それは今までディレクターの仕事を、
自分が気に入らないからと、何か所も辞めてきていたので、
それを反省して、今回は自分からは絶対に辞めないと決めていたのだ。

引退した前の大将もあまりいい大将ではなかったが、
この新しい大将も、最初から僕を辞めさせたがっていたため、
けして働きやすい環境ではなかった。そこに7年近く勤めて、
ついに2軒あった蕎麦屋を1軒閉めることになり、
それを機にやっと「辞めてもらえないか」と言ってもらえて、
辞めることができた。
僕が辞めた一年後、その大将はガンで亡くなった。

そして今、一緒にゴミの収集をしている人が、
ほとんど口をきいてくれない。
最初は親切に色々話しかけてくれていたのだが、
ある日「紀川さんは高校は出ているの?」と聞かれ、
「はい」と答えると、「もしかしたら大学も出ているの?」と聞かれ、
「はい」と答えたのだが、おそらくそれがきっかけで、
それ以来ほとんど口をきいてくれなくなった。

もしかしたらこの会話がきっかけではなかったのかもしれないが、
自分なりに考えた結果、これ以外にきっかけと思われることがないのだ。
今度こそはこの「試練」を乗り越えたいと思っている。

7年前の投稿はここまでなのだが、
その後どうなったかというと、

ゴミの収集で一緒に働いていた人、内藤さんというのだが、
その内藤さんが車を運転して、
僕がゴミをその車に投げ込むという仕事をしていたのだが、
あるエリアにゴミ置き場が何カ所かあって、
置き場が割と近接していたので、一回一回車に乗り込むのではなく、
車がノロノロと走って、回収員の僕が小走りでついて行き、
ゴミ置き場ごとにゴミを投げ入れる、
という段取りのゴミ置き場が1キロくらい続く場所があったのだが、
僕が大卒であるとわかって以降、
そのエリアでも内藤さんが車の速度を緩めることはなく、
僕は結構全速力に近いスピードで、
車について行かなければならなくなった。

稚拙な嫌がらせをしているなと思ったのだが、
しばらくやれば気が済むだろうと思って黙って耐えていたら、
それは3ヶ月くらい続き、僕はだんだん膝が痛くなってきた。
それで仕事のあと、駐車場で足を引きずって歩いていると、
監督役の人から「足が痛いの?」と言われ、
内藤さんと僕のコンビは解消になった。

それから内藤さんは会社にいた20代くらいの、
体重が100キロくらいあるパンチが効いた女の子と、
一緒に回収車に乗ることになり、回収の仕事をしながら、
「今度旅行に行こうや」というような、
あからさまにコンプライアンスに抵触するような、
発言を繰り返していたらしい。

そんな仕事の途中に僕に関する会話もしたらしく、
ある日その女の子が「紀川さん、会社で、
うまくいってない人っているんですか?」と聞いてきたので、
「内藤さんは口をきいてくれないんだよね」と言うと、
次の日の仕事の時に内藤さんにその話をしたようで、
その日の仕事が終わって駐車場に着いた時にその女の子が、
車を下りるなり監督役の人のところに駆け寄って、
「内藤さんが仕事中口をきいてくれないんです」と訴えた。

どうも、内藤さんに僕とうまくやれと言って、
内藤さんが機嫌を損ねて口をきかなくなったようで、
「相変わらずそんなことやっているのか」と僕は少しあきれた。

それでその女の子と内藤さんのコンビも解消になり、
また僕と内藤さんが組むことになった。
僕は自分に嫌がらせをしてきたことに関しては黙っていたが、
その女の子にまで嫌がらせをしたことには
少し腹が立っていたので、その日の仕事中に、
内藤さんがちょっと乱暴な言葉で怒鳴って来た時に、
「なんだお前は、もうちょっと口のきき方を考えろ!!」
と怒鳴り返してしまった。

それまで一言も言い返さず、
おとなしく嫌がらせに耐えていた僕から、
いきなり怒鳴りつけられたものだから、
内藤さんは、「なんだこの野郎」という感じで、
僕につかみかかってきた。

僕は内藤さんより少し身体が大きく、ウエイトもあったので、
内藤さんの思っていたような展開にはならず、
通りすがりの人に注意されてその場は収まった。

運転席に戻った内藤さんは、
席においてあったティッシュを丸めて僕に投げつけて、
「もう俺は帰る」と言い残して車から立ち去った。

しばらく僕は助手席に座って待っていたが、
数分間帰って来なかったので、
無線機で会社に連絡して、
どうしようかと指示を仰ごうとして無線機に手をかけたところに、
内藤さんがノコノコ戻ってきた。

「なんだお前は、帰るって言ったんだから帰れよ」と言うと、
内藤さんは激昂して車に乗りこんできて、
僕の右目のあたりを殴りつけて、
さらに僕の口のあたりを蹴ってきた。
写真はその時の殴られたアザの写真です。
蹴られて前歯も少し欠けました。
そして作業用の大きなカッターの刃を出して、
僕の首につきつけてきました。

その時内藤さんが言ったのは
「俺は刑務所に服役していたこともあるんぞ!!」
という言葉でした。前科者の俺に、
なんてこと言うんだという脅しのつもりだったのでしょうか、
そこで僕は「それが何なんだよ、
そんなんで俺がビビると思うのか!!」と言い返そうと思ったのですが、
それを言うと後に引けなくなるので、
刃物も出ていることだし危ないのでなんとか耐えました。

その後内藤さんは残りの作業を一人でこなし、
仕事を終えて駐車場に帰った途端に、
自分のバイクに乗って逃げるように職場を去り、
そのまま会社から消えました。

僕は一週間ほどお休みをいただき、
眼科と歯医者に行って治療し、職場に復帰しました。
会社は形ばかりの謝罪をしてきて、
内藤さんについては責任を追及するでもなく、
警察に届けるでもなくうやむやになってしまいました。

その会社は何事につけそんないい加減な会社だったので、
半年くらいして辞めました。
現在もその会社は存在して、
会社のロゴが書かれた車を時々見かけますが、
最近その会社は社長が引退し、
社長の愛人だった中国人の女に乗っ取られ、
当時の従業員はほとんど辞めたそうです。

それから7年が経っていますが、
最近なんとなくわかりつつあることですが、
これまでに僕が歴代の職場において、
あまりうまくいかなかった人の中には、
どうも僕が過去世である教団の修道院にいた時に、
同じ修道院の修行僧だった人の生まれ変わりで、当時僕からしごかれて、
今でも潜在意識下で僕に反感を持っているのではないか、
ということが僕の奥さんから指摘されるようになったのです。

「過去世の因縁」というのはこういうもののようです。


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