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No8.長崎県五島市 弓川之富さん                 ‐島の若者からのメッセージ-

今回取材させてもらったのは、長崎県五島市の高校3年生(取材当時3/18時点)弓川之富さん。クリネクション副代表、城田空がZOOMでの取材をしました。

五島市は長崎の西方100キロメートルに浮かぶ自然に囲まれた島です。

弓川さんはオリエンタル・ラジオの中田敦彦さん監修のカードゲーム「XENO」を題材とした地域活性を目的とする映画制作を行っています。

弓川さん曰く、この映画には二つのメッセージを持たせているといいます。

今回の映画は五島のことを外の人にも知ってもらう目的もあるんですが、内側にも発信しているんですよね。

一つは五島の外側に向けて、様々な魅力を持った五島を知って欲しいというメッセージ。
もう一つは五島の内側、つまり五島に住む大人に対して、島に住む高校生が本気で地元の事を考えているんだと訴えるメッセージなのだとか。

今回はそんな熱い思いを持った五島の高校生、弓川之富さんを取材しました。

映画制作をしようと思ったきっかけ

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そもそも僕が面白い映像を作りたいと思っていて、卒業するタイミングで同級生と映画を作ろうぜって話になったんです。

弓川さんは以前から友達と遊んでいる風景などで数十秒のおもしろ動画を制作しインスタグラムなどで公開していたようで、延長で映画制作に挑戦したという。

その中でなぜ映画制作に地域を掛け合わせようと思ったのか。

僕の通っている五島高校は地域活性化が授業であって、自分で地域貢献したいと思った時に、せっかく映画を作るなら五島のためになるものを作りたいなと思ったんです

弓川さんの一つ上の代の先輩達が五島で活動していて、その活動に参加していくうちに地域での活動に興味が出てきたそう。

XENOを題材とした映画

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弓川さんの映画の大きな特徴になっている「XENO」。
このXENOとは、オリエンタル・ラジオの中田敦彦さんが監修を務めたカードゲーム。

XENOのざっくりとした説明をすると、1~10のカードを使い自分以外を脱落させるか、最後に一番大きな数字をもっているプレイヤーが勝利。数字ごとに特殊効果があり、最後の最後まで勝敗が分からない緊迫感があるゲームです。

XENOというカードゲームをなぜ映画の題材として選んだのか、その理由を聞いた。

XENO自体が「カイジ」や「ライアーゲーム」など映画風なストーリーかつ緊張感があるゲームで、XENOのストーリーと訪れるかもしれない、五島の将来がリンクする部分があって映画にしたらすごい物ができるんじゃないかと思ったんです。

XENOが映画風と考える理由は緊迫感があるゲーム性もありますが、ストーリーが大きく関わってきます。

XENOのストーリー冒頭
「皇帝の圧政に苦しむ国があった。
     反抗的な者はすぐに処刑され、国民は怯えていた」

皇帝は最後、圧政で苦しんでいた一人の少年に倒され、国には平和が訪れます。

このようにXENOは、カードゲームの中でも珍しくしっかりとストーリーが作りこまれています。

では、XENOとリンクすると言っていた、弓川さんが考える五島の将来とは何なのか、今の状況を踏まえて答えてくれた

五島もコロナの影響で予想以上に経済的なダメージを負ってしまっている状況です。そんな中、島の政治や大人達の行動に疑問を持っていて…
このまま今の状況を放置していたら、僕らが島に戻ってくる頃にはもう五島はやばいじゃないかと思ったんです。
今、地方は地元を活性化するために移住者を受け入れたり、子育て世代を支援したりしていると思うんですけど。
それをほぼ無くして高齢者に寄せた政策ばっかりで「五島に未来はないよ」と言わんばかりに政策をしているんです。

弓川さんは今の島の政治と大人たちの行動を疑問視していて、この状況が続けば五島の将来はXENOのストーリーで描かれているような圧政に苦しむ国のようになってしまうのではないか、そう思ったそうです。

五島の将来とXENOのストーリー、この二つが重なり、さらに映画の題材としても申し分ないゲーム性を兼ね備えたXENOだからこそ、XENOで映画を作ろうと思ったそうです。

地域活性×XENO

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冒頭でも書いたように、今回の映画は地域内と地域外の二つの方向に向けてメッセージを発信している。
このメッセージの発信の仕方が弓川さんなりの地域活性になっている。

五島の外の人に向けては五島の魅力を伝えるためにした工夫を聞くと、

映画の途中でさりげなく、五島のきれいな景色を映し五島の魅力をつたえたいなというのもありますし…

映画の舞台を五島の自然豊かな土地にすることで、映画を見てくれる人に五島の魅力を伝える事が狙いとしてあるそうです。

それ以上に弓川さんの気持ちがこもっていたのは、島の内側に向けてのメッセージ。しかし、このメッセージは映画の内容に大きく関わる部分なのでお伝えする事ができません。

これは、映画を自分で直接確認してメッセージを受け取るしかないようです。

クラウドファンディング

今は映画制作の途中ですが、今後映画公開までにどのような戦略を立てているのか聞きました。

もう一回クラウドファンディングを立ち上げようと考えていて…
というのも、クラウドファンディングは一度で終わりじゃなく何回もやっていいだよという事を勉強していたので一回目にクラウドファンディングを計画した時から二回目もやる事を計画していました。
次は30万円設定でやろうと考えていて、一回目とはリリースも変えていこうと思ってます。

実は弓川さん、一度目標金額10万円でクラウドファンディングを成功させています。この一回目のクラウドファンディングを実施する際に、YouTubeの中田敦彦さんの動画や地元でお世話になっている人に話を聞き勉強したそうです。その時に「クラウドファンディングは一度で終わらず、何度も繰り返し行ってもいい」と学び二度目のクラウドファンディングに挑戦していました。

次の目標金額は30万円。リリースも一度目とは変えるそうで、映画の限定情報などをリリースに設定するようです。映画の製作ならではのリリースで応援してくれてる人を更に引き付ける面白いアイデアだと思いました。

今後の計画

映画制作が終わった後、今後どのようにして地域活性に関わっていくのかを聞いた。

将来僕がですね、五島で起業しようと考えていているので、今回使うYouTubeチャネルだとかその他SNSを使ってその時にプラットフォームというか武器になる物を作ろうと思っていて…

今回の映画の告知は主にYouTubeを使って行っていた弓川さん。YouTubeの登録者数やその他SNSのフォロワーを増やして将来の起業に向けて準備をしているそうです。

YouTubeチャネル登録者次第ではあるんですけど、収益化できるようになったら今回映画に出てくださった人などと一緒にショートドラマなどを挙げたり、何か一から作る過程を動画化できればいいと考えていますね

今後は映画だけではなく別のコンテンツも動画化する予定だとか。この記事を読んで下さっている方も、ぜひ弓川さんのYouTubeご覧ください。

弓川さんのYouTubeチャネル

取材所感

僕も弓川さんと同い年ということで、同年代で地域活性をしている人に興味があり取材にも熱が入りました。取材を通して感じた事は弓川さんの熱い気持ちです。地元を良くしたいと本気で思っているのが、ひしひしと伝わってきて、自分と同い年の人がここまで行動している事に鳥肌が立っていました。自分ももっと頑張ろうと元気をもらえた取材でした。
弓川さんありがとうございました!

この記事を書いた人・取材した人

城田 空(しろたそら)福島県いわき市出身、神奈川県横浜市在住。クリネクション副代表。趣味はボードゲームやカードゲームなど。「人と人を繋ぐソフト面でのまちづくり」を勉強中。将来は東北でまちづくりの仕事をしたいと考えている。

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