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プーチン氏の帝国の復興:ロシアの日に語る妄想の行方

プーチン氏がウクライナで目指していることはロシア帝国の復興だそうです。

彼は挑発的な文章で、自らをピョートル大帝になぞらえ、帝国主義によるウクライナ侵略を正当化しています。

「ウクライナはもともとロシアのもので、取り戻しただけのこと、
主権国のロシアの属国に過ぎない、ロシアの植民地であり、
ウクライナ人は非支配民族である」と言い切っています。

ピョートル大帝とは、17世紀後半、ロシアの近代化やサンクトペテルベルクの建設を行ったツァーリ(皇帝)で、

サンクトペテルブルクはプーチン氏の生まれ故郷です。

プーチン大統領が思い描く結末は「帝国の復興」

2022.06.13 Mon posted at 16:10 JST

「ピョートル大帝は21年間にわたって大北方戦争を展開した。表向きは、ロシアから領土を奪ったスウェーデンとの戦争だった……彼は奪ったのではない、取り返したのだ。そういうことだったのだ

欧州諸国はピョートル大帝が力ずくで占領した土地を承認しなかったが、それは重要ではない

大帝が新都を築いた時、この領土をロシアの一部として承認する欧州諸国はひとつもなかった。誰もがスウェーデンの領土だとみなした

だが、この地でははるか昔からスラブ系民族とフィン・ウゴル語派の人々が共存しており、ロシアの支配下にあった。

その西にあるナルバや、ピョートル大帝が最初に行った戦いも同じだ。なぜ大帝はその地に向かったのか。領土の奪還と強化、それが大帝のしたことだ」」

ウクライナ侵攻で「明らかに、我々には奪還と強化の責任がある」

各国政府の提案は、プーチン氏の面目を保ちながらウクライナでの戦闘の鎮静化または停戦を図るというだ。

マクロン大統領も、外交的解決を模索する上で「ロシアを辱めてはならない」と発言した。

プーチン氏の合理的な地政学的交渉の矛盾


「ある種の指導力を主張するためには、私が言おうとするのは国際的指導力ではなく、どの分野にも共通して言える指導力だが、どんな国も、どんな国民も、どんな民族も主権を確立しなければならない。

間を取るとか、中間状態などはありえないからだ。主権をもつ国か、植民地のいずれかだ。植民地を何と呼ぼうと構わないが」

プーチン氏の帝国主義では、国家には主権国家と属国の2種類で、ウクライナは属国になる。

ウクライナは国家としての主体性がなく欧米諸国の傀儡(かいらい)政権で、ウクライナ人は権限を持たない被支配民族。

プーチン氏の計画はピョートル大帝の歴史的運命感からきて、帝国復興構想は、かつてソビエト連邦に属していた領地、ソ連崩壊後に独立した国々に及ぶ。

ロシアの帝政の過去を清算しないかぎり、たとえプーチン氏がいなくなっても、ロシアが近隣国に繰り返し行ってきた侵攻を止め、民主的国家になる可能性は低い。

ロシアがウクライナを自ら手放さないかぎり、帝国時代の慣習を捨て去ることはできない。

しかし、プーチン氏は、言う。「ロシアが存続するためには帝国であり続けなければならない。たとえ人的代償を払うことになろうとも。」


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