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[ウェブデザイナー] ポートフォリオサイト作りました! ぜひPCで見ていただけると幸いです←ポートフォリオサイトもモバイルで見られるように作れ

「ポートフォリオサイトを作ったので、ぜひ見てください。自分の大好きなデザインを盛り込んで、楽しいギミックをたくさん詰め込みました。ぜひPCで閲覧していただけると嬉しいです!」

こういう投稿を、最近よく見かけるので。

ウェブデザイナーなのに「PCで見てください」はヤバいよ。ヤバいって気づいてる? 今すぐ自分のポートフォリオサイトを見直して、作り直した方がいい。


PCで見てもスマホで見ても使えるサイトを作るのが当たり前

現代のウェブデザインでは、デスクトップとモバイルの両方で同じように使えるサイトを作ることは必須だ。

「レスポンシブデザイン」という。ウェブデザイナーなら誰でも知っているべき基本的なスキルだ。

反論したい人もいると思う。「いや! だって、ポートフォリオサイトを見てくれるのは主に企業の中の人で、仕事中に閲覧するだろうから、PC版がちゃんとしてればいいんだ!」とか。

でも、そういうことじゃない。

ポートフォリオサイトを「自分はこういうウェブサイトが作れます」という仕事のサンプルそのものだと考えているのなら、デスクトップでしかまともに見れないウェブサイトを見せるのはむしろマイナスだ。

なぜなら、実際の仕事では、デスクトップで見てもモバイルで見てもまともなウェブサイトが常に求められるからだ。デスクトップでしかまともに見れないウェブサイトを見せるのは「私はPC向けのサイトしか作れません」と言ってしまっているようなものだ。

ウェブサイト制作で、デザイナーがPC向けの画面しか求められない案件は、この世にはもうほとんど存在しない、と思っていい。「使用端末が限られた業務用アプリケーションのインターフェイス制作」のような、特殊な事例だけだ。

なぜ、ポートフォリオサイトもモバイルで見られるように作らなければならないのか

なぜ、ウェブサイトは、というかポートフォリオサイトさえも、モバイルでも作れるように作らなければならないのか? 「ウェブデザイナー」を名乗るのならこれくらいは常識として知っておいてほしい。

理由1: 仕事のサンプルとして見せるにあたって、PCサイトしか作れないと見られるのは大変大きなデメリットだから

これは前述の通り。デスクトップでしかまともに見れないウェブサイトを見せるのは「私はPC向けのサイトしか作れません」と言ってしまっているようなものだ。PC向けの「デザイン」しかできないウェブデザイナーは、使えない。

理由2: 検索エンジンの評価が低いから

そのウェブサイトがモバイル端末に対応できているかどうかは、Googleの検索エンジンが評価をつけるのに影響する。デスクトップ画面にしか対応していないウェブサイトは低く評価される。このことはかなり前にGoogleが公表している。

ポートフォリオサイトができるだけ検索結果に載るようにしたければ、モバイル端末でもまともに見られるように作ることが必須だ。

理由3: 見た目や「こだわり」先行の作り方は間違っているから

ウェブサイトは、ポートフォリオサイトも含めて、閲覧者を何らかの目的へ導く仕掛けを持つ、広告であり、装置である。世の中の85%の人がウェブサイトへアクセスするのがモバイル端末によってである以上、モバイル端末への対応を「忘れた」なんてあり得ない。

「PCで見ていただけると幸いです」なんて言葉をわざわざ添える理由、それは、PCの画面で見てこだわったグラフィック、あるいはPCの画面で見て素敵な感じのギミックを仕込んだからだろう。そういうこだわりが先行する考え方自体が、ウェブサイトの作り方として間違っている。こだわりを先行させるあまりモバイル表示を捨ててしまった、というのはウェブサイト制作に携わる者として、やっちゃいけないことなのだ。

ウェブデザイナーって、何の仕事?

「ウェブデザイナー = オシャレな画面を作る仕事」って勘違いしている人が多いようだ。断じてそうではない。

「ウェブデザイン」の言葉の範囲とは、という議論がたまにある。答えは大きく分けて二つある。一つ目は、見た目のデザインだけを作る仕事。二つ目は、ウェブサイトの使われ方を含めて設計するという意味での「デザイン」。

全ての「ウェブデザイナー」が二つ目であれ、とまでは思わない。が、一つ目の意味の「ウェブデザイナー」を自認しているのであっても、モバイル端末向けの画面デザインを忘れていいわけはない。それはウェブデザイナーの仕事を為していない。キツい言い方をすればプロ失格だ。

世の中にはありとあらゆる端末がある。あなたはMacとiPhoneしか持っていないかもしれないが、他にもいろんな端末が発売されているのは知っての通りだ。

ウェブサイトは、誰がどんな端末で見るかわからない。できるだけ多くの端末で見られる方が得、と考えたとき、あなたのPCでしかまともに見られないようなこだわりデザインは、とても効率が悪い。

「まだあまり経験がないから、モバイル端末向けの画面デザインができない」というのであれば、今すぐ勉強しよう。

「私は『こだわりデザイン』を考えるのが得意なウェブデザイナーだから、モバイル端末向けの画面デザインをできなくても許される」とでも思っているのであれば、今すぐ考え方を改めるべきだ。改められないなら、あなたはウェブの仕事に向いていない。

ポートフォリオサイトの作り方の「正解」を知っているのか?

「自分の大好きなデザインを盛り込みました」「楽しいギミックをたくさん詰め込みました」「ぜひPCで閲覧していただけると嬉しいです」

そういうポートフォリオサイトの作り方をしているウェブデザイナーは多い。が、せっかく作ったポートフォリオサイトなのに、そこから仕事の依頼や問い合わせが来たことがない、と嘆いている人も、実はとても多い。

理由は明白だ。
「自分の大好きなデザインを盛り込みました」「楽しいギミックをたくさん詰め込みました」
そういうところにばかりこだわって、忘れていることが山ほどあるから、ダメなんだ。

どうすれば仕事の問い合わせがきちんとあるポートフォリオサイトを作れるか? その正解はすでにある。

ウェブデザイナーとして仕事をしていきたいのであれば、特にフリーランスを目指すのであれば、その「正解」を知っておくべきだと思う。ぜひ読んでみてほしい。


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